天使論、サタン論、悪霊論レジュメ(18)改め
サタン論(6)2023年2/11
1神の御座 2宝石で覆われたエデンの園 3大気圏(患難期中間まで) 4地上(患難期後半3年半の間) 5アビス(千年王国の一千年間) 6火の池(最後は永遠に)
2010年フルクテンバウム博士セミナー『天使論、サタン論、悪霊論』(テキスト) を学んでいます。
ご購入はこちらから(CD8枚組)(MP3版)(テキストのみ)
(DVD8枚組は販売終了)
フルクテンバウム博士のメッセージを中川健一牧師がわかり易く通訳してくださったセミナーの内容を基に作成しています。
以下
青色の聖句はセミナーでとりあげられた聖句です。
(但し、ここでは新改訳2017を使用しています)
紫色の聖句は2回目の聖句または参考聖句
(英語訳は基本ASV)
黒色の文章がセミナーの説明文
緑色の文章はHP編者による補足説明
茶色の文章はDr.Arnold G. Fruchtenbaum 『A Messianic Bible Study from Ariel Ministries』
MBS077 Satanology : The Doctrine of Satan からの補足説明です。
興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。
サタン論
イントロダクション
Ⅰ.サタンの存在
Ⅱ.サタンの起源
Ⅲ.サタンの堕落
Ⅳ.サタンの人格
Ⅴ.サタンの呼び名
Ⅵ.サタンの本質
Ⅶ.サタンの6つのすみか
Ⅷ.サタンの業
Ⅸ.サタンの裁き
Ⅹ.信者の責務
紙の聖書はこちらをどうぞ
セミナーテキスト10ページ(34/75)
Ⅶ.サタンの6つのすみか
THE SIX ABODES OF SATAN
サタンの経歴を最初から最後までカバーして学ぶ
時間順に6つのすみかを確認していく
そのうちの二つはもう過去のものになっている
一つが現在のもの
三つが未来のもの
すでにみたものが幾つかある
確認の為にそういったものはみていこう
A.神の御座
The Throne of God
エゼキエル28:14
エゼ 28:14 わたしは、油注がれた守護者ケルビムとして
あなたを任命した。
あなたは神の聖なる山にいて、
(火の石の間を歩いていた。)
神の山:神の大座 神の国 神の権威という意味で使われる
神の御座を覆うケルブとしてサタンの経歴がスタートしたということ
他のケルビムたちは神の御座を担いでいた
エゼキエル1章
サタン このケルブはその上に覆いとなっていた
それからどれくらいの時間が経ったかがわからないが
その後で創世記1章1節の記述がでてくる
B.宝石で覆われたエデンの園
The Mineral Garden of Eden
神さまが天と地をお創りになった創世記1:1
創 1:1 はじめに神が天と地を創造された。
In the beginning God created the heavens and the earth.
その時にサタンの第2の住みかが提供された
第2の住みかというのが
エゼキエル28:13にあるエデンの園
エゼ 28:13 あなたは神の園、エデンにいて、
Thou wast in Eden, the garden of God;
あらゆる宝石に取り囲まれていた。
赤めのう、トパーズ、ダイヤモンド、
緑柱石、縞めのう、碧玉、
サファイア、トルコ石、エメラルド。
あなたのタンバリンと笛は金で作られ、
これらはあなたが創造された日に整えられた。
これは宝石で覆われたエデンの園のこと
創世記にでてくるエデンの園とは別のエデンの園
創世記2章3章のエデンの園は植物の園
エゼキエル書にでてくるのは宝石で覆われたエデンの園
28:13が最初創られた時の地球の状態を表現する言葉になっている
これは非常に美しい園で10種類の異なった宝石で覆われていた園
この宝石が光り輝いていたのでエゼキエルはそのことを火に燃える園と表現する
火の石 the stones of fire 14節16節
神が天と地を創造された時、神は宇宙の様々な部分をさまざまな天使的存在の権威に付した。
神がこの特別な惑星をつくられた時にはこの惑星の上に立つ権威をサタンに与えた。
この点でサタンは二重の立場にいた。
彼はまだ油注がれたケルブかつ神の御座の守護者でもあったがこの時彼は第2の住みか鉱物のエデンの園にいた。
サタンの堕落はこの第2の住みかにいた時に起こった
セミナーテキスト11ページ
聖書のさばきの原則:
神さまが或る権威を持った者を裁かれる時に
その者の下にあるつまりそれが支配していた物まで同時に裁くというのが聖書の原則
神さまがサタンを裁かれた時にサタンの管理下にあった地球も同時に裁きを受けた
その結果創世記1章2節の状態があらわれる
そしてサタンの堕落前には宝石で覆われていたというあの園あの地球が今度は塩水で覆われる結果になる
それが創世記1:2a
創 1:2 地は茫漠として何もなく、闇が大水の面の上にあり、~
And the earth was waste and void; and darkness was upon the face of the deep:~
光を放つ状態から暗闇に覆われた状態に堕落してしまう
創1:2でトーフー ヴァ ボーフーという言葉がでてくる
このトーフー ヴァ ボーフーという言葉が2つくっついてでてくる場合は
聖書の中では神の裁きの結果荒廃したということを表現している状況
この2つの言葉が分離して使われた場合は主に神の裁きをさすが例外もでてくる
創1:2には暗闇という言葉がでてくる
暗闇が大いなる水の上にあった。
通常暗闇という言葉も神の裁きの結果を表す言葉
よって創世記1:2はサタンが堕落した結果 地球がどういう状態になったかを示している
創世記1:1と1:2の間に或る時間のギャップがある
今日そのギャップ説を支持する人たちに間違った理由でそう考える人がいる
1章の1節と2節を何十億年という時間をおきその中に地質学的な年代あるいは化石がそこで生じた理由を盛り込んで説明しようとする
しかしそれはギャップ説を支持する理由としては間違っている
アダムが堕落する前は肉体的な死はないわけで化石なんかができようがない
サタンの堕落があった故にギャップが意味を持ってくる
そのギャップの期間はそれほど長くないかもしれない
次に神さまが天地創造6日間の創造をされ そこで出来上がった地球を人間の支配下にお委ねになった
そしてサタンの堕落の結果あらわれた裁きの一部が取り去られて地上に乾いた地が顔を出すようになった
けれども完全にその呪いが取り除かれたわけではなく今も多くの部分が未だ水の覆われたまま
黙示録21章22章が登場するまではその裁きの一部が完全に取り除かれるということはない
ヨハネの黙示録では新しい天と新しい地においては海はない
黙 21:1 また私は、新しい天と新しい地を見た。
以前の天と以前の地は過ぎ去り、もはや海もない。
12の異なった宝石で覆われるようになる
21:18 都の城壁は碧玉で造られ、都は透き通ったガラスに似た純金でできていた。
21:19 都の城壁の土台石はあらゆる宝石で飾られていた。
第一の土台石は碧玉、第二はサファイア、第三はめのう、第四はエメラルド、21:20 第五は赤縞めのう、第六は赤めのう、第七は貴かんらん石、第八は緑柱石、第九はトパーズ、第十はひすい、第十一は青玉、第十二は紫水晶であった。
21:21 十二の門は十二の真珠であり、どの門もそれぞれ一つの真珠からできていた。
都の大通りは純金で、透明なガラスのようであった。
私たちがこれから住もうとしている新しい地とはサタンが堕落する前の つくられた直後の輝く地球
それが新しい地のイメージ
(これとは別にギャップ理論を支持しない立場
ここで第2の住みかと言われている鉱物のエデンの園は地球ではなく天の描写であり、
天使は創1:1でつくられ、
その堕落はアダムがつくられたあと、創世記3章の直前
という考え方があるそうです。)
C.鳥が飛んでいる空間
The Atmospheric Heavens
では今サタンはどこにいるのか
エペソ2:2、6:12にあるように空中にいる
エペ 2:2 かつては、それらの罪の中にあってこの世の流れに従い、空中の権威を持つ支配者 the prince of the powers of the air、すなわち、不従順の子らの中に今も働いている霊に従って歩んでいました。
エペ 6:12 私たちの格闘は血肉に対するものではなく、支配、力、この暗闇の世界の支配者たち、また天上にいる in the heavenly places もろもろの悪霊に対するものです。
セミナーテキスト11ページの訂正
誤:C. 宇宙空間(第二の天)
正:C.鳥が飛んでいる空間 第一の天
第一の天にサタンが住居をうつした
第一の天:鳥が飛んでいる空間のこと
サタンは今空中の権威を持つ或いは天にいると言われているがこれは第一の天のこと
その結果そこにいながらサタンはあと2箇所自由に移動することができる
1. 天に近づくことができる
Access Into Heaven
これは第三の天のこと(2コリ12:2)
神のいる所に近づきイスラエルを非難したり
ゼカ 3:1 主は、【主】の使いの前に立っている大祭司ヨシュアを私にお見せになった。
サタンが彼を訴えようとしてその右手に立っていた。
聖徒たちを非難することができる
黙 12:10 私は、大きな声が天でこう言うのを聞いた。
「今や、私たちの神の救いと力と王国と、神のキリストの権威が現れた。
私たちの兄弟たちの告発者、昼も夜も私たちの神の御前で訴える者が、投げ落とされたからである。
2. 地に近づくことができる
Access to the Earth
サタンは今アダムから特権を奪って地を支配している侵入者だから
神はアダムに地上の権威を新たに与えたが、アダムの堕落の結果、サタンがアダムの権威を横取りした。
ヨハ 12:31 今、この世に対するさばきが行われ、今、この世を支配する者 the prince of this world が追い出されます。
Ⅱコリ 4:4 彼らの場合は、この世の神 the god of this world が、信じない者たちの思いを暗くし、神のかたちであるキリストの栄光に関わる福音の光を、輝かせないようにしているのです。
地にあらわれる時には2種類の姿をとる
1つは欺き deceptionの為に
光の天使になる。
Ⅱコリ 11:14 しかし、驚くには及びません。
サタンでさえ光の御使いan angel of light に変装します。
もう一つは破壊する destruction ために
吠えたける獅子 になる
Ⅰペテ 5:8 身を慎み、目を覚ましていなさい。
あなたがたの敵である悪魔が、吼えたける獅子 a roaring lion のように、だれかを食い尽くそうと探し回っています。
5:9 堅く信仰に立って、この悪魔に対抗しなさい。
ご存じのように、世界中で、あなたがたの兄弟たちが同じ苦難を通ってきているのです。
大患難時代の中間までサタンはこの第一の天にいる状態
サタンの現在の住みかは創世記1:1と1:2の間のどこかで始まり、患難期の中間まで続く。
D. 地上
The Earth
サタンの残りの3つの住みかはすべて将来のもの
黙示録12:7~17で彼の4番目の住みかに移る
黙 12:7 さて、天に戦いが起こって、ミカエルとその御使いたちは竜と戦った。
竜とその使いたちも戦ったが、12:8 勝つことができず、天にはもはや彼らのいる場所がなくなった。
12:9 こうして、その大きな竜、すなわち、古い蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれる者、全世界を惑わす者が地に投げ落とされた。
また、彼の使いたちも彼とともに投げ落とされた。
12:10 私は、大きな声が天でこう言うのを聞いた。
「今や、私たちの神の救いと力と王国と、
神のキリストの権威が現れた。
私たちの兄弟たちの告発者、
昼も夜も私たちの神の御前で訴える者が、
投げ落とされたからである。
12:11 兄弟たちは、子羊の血と、
自分たちの証しのことばのゆえに
竜に打ち勝った。
彼らは死に至るまでも
自分のいのちを惜しまなかった。
12:12 それゆえ、天とそこに住む者たちよ、喜べ。
しかし、地と海はわざわいだ。
悪魔が自分の時が短いことを知って激しく憤り、
おまえたちのところへ下ったからだ。」
12:13 竜は、自分が地へ投げ落とされたのを知ると、男の子を産んだ女を追いかけた。
12:14 しかし、女には大きな鷲の翼が二つ与えられた。
荒野にある自分の場所に飛んで行って、そこで一時と二時と半時の間、蛇の前から逃れて養われるためであった。
12:15 すると蛇はその口から、女のうしろへ水を川のように吐き出し、彼女を大水で押し流そうとした。
12:16 しかし、地は女を助け、その口を開けて、竜が口から吐き出した川を飲み干した。
12:17 すると竜は女に対して激しく怒り、女の子孫の残りの者、すなわち、神の戒めを守り、イエスの証しを堅く保っている者たちと戦おうとして出て行った。
大患難時代の中間でサタンとその天使たち またミカエルとその天使たちの間で大きな戦いが起こる
その時に神さまがミカエルと良い天使たちに勝利を与え その結果サタンが地上に投げ落とされる
それ以降の3年半の間サタンは地上に縛られる
2つの結果が生じる
1.天にいる聖徒たちは喜ぶ
サタンがもはや兄弟たちを告発するために天にアクセスしないから
2.地では災難
サタンの怒りのためにサタンの激怒が地上にぶちまけられるから
サタンは地上に存在するがこの第4のすみかというのは比較的短い 3年半
この3年半の間のサタンの活動の主な目的はユダヤ人を完全に抹殺すること
何故ユダヤ人を滅ぼそうとするのか
メシアの再臨が起こらないように妨害しようとしているから
サタンはメシヤの再臨の前提条件がイスラエルの民族的救いであるということ知っているのでそのようなことをする
サタンは大患難時代が終わる前にユダヤ人を全滅させれば再臨がないそれゆえサタンの将来は安定したものになると考えてユダヤ人を抹殺しようとする
しかしもちろんサタンは最後は失敗してしまう
E. アブソス
(底知れぬ所)アビス
The Abyss
大患難時代の終わり
黙示録20:1~3
黙 20:1 また私は、御使いが底知れぬ所の鍵と大きな鎖を手にして、天から下って来るのを見た。
20:2 彼は、竜、すなわち、悪魔でありサタンである古い蛇を捕らえて、これを千年の間縛り、20:3 千年が終わるまで、これ以上諸国の民を惑わすことのないように、底知れぬ所 the abyss に投げ込んで鍵をかけ、その上に封印をした。
その後、竜はしばらくの間、解き放たれることになる。
これは5番目の住みかで もとの言葉ではアブソスと言う
悪霊論でアブソスについて詳しく論じる
今簡単に定義しておくと
アブソスとはシオールあるいはハデスと言われる場所の中にある堕天使たちを一時的に閉じ込めておく場所
サタンはここに一時的に閉じこめられる
一時的という言葉は意外と長い 1千年間だから
この間、悪霊もまた幽閉されるが同じ場所ではない。
ということは千年王国の間サタンは全く活動しないということ
千年王国の間その結果罪は全く少なくなる
但し罪が完全に取り除かれるわけではない
また千年王国では死が極めて少なくなるが完全に死がなくなるわけではない
F. 火の池
The Lake of Fire
6番目 最後のサタンの住みか
黙 20:7 しかし、千年が終わると、サタンはその牢から解き放たれ、20:8 地の四方にいる諸国の民を、すなわちゴグとマゴグを惑わすために出て行き、戦いのために彼らを召集する。
彼らの数は海の砂のようである。
20:9 彼らは地の広いところに上って行き、聖徒たちの陣営と、愛された都を包囲した。
すると天から火が下って来て、彼らを焼き尽くした。
20:10 彼らを惑わした悪魔は火と硫黄の池に投げ込まれた。
そこには獣も偽預言者もいる。
彼らは昼も夜も、世々限りなく苦しみを受ける。
and they shall be tormented day and night for ever and ever.
一千年経つと最後にもう一度サタンは解放される
その時にサタンは自分の得意技を行う
それは欺瞞
神の権威に逆らうために最後の戦いをしかける
全世界から軍勢を呼び集める
神は天からの火によってその軍勢を滅ぼす
それからサタンは最後の住みかである火の池に投げこまれる
サタンの経歴の簡単な概観
天使論、サタン論、悪霊論(18)改めサタン論(6)2023年2/25へ
サタン論
Ⅷ.サタンの業
A「世」におけるサタンの業