練馬桜台聖書フォーラム

患難期前の出来事レジュメ(3)2017年 2/25

2017.03.03

カテゴリー:学び, 患難期前の出来事

患難期前の出来事レジュメ(3)2017年2/25

 

ユダヤ人の回復は2段階で成就するという立場の聖書解釈にたつと1948年のイスラエル国家誕生は終末時代の前兆第二波

患難期には神殿が建っているので、エルサレムがユダヤ人のもとに戻った1967年が終末時代の前兆第三波


2014年フルクテンバウム博士セミナー『携挙・大患難時代・そしてユダヤ人の運命』テキストの一部を学んでいます。
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レジュメもくじ

前回のレジュメ(2)

 
フルクテンバウム博士のメッセージを中川健一牧師がわかり易く通訳してくださったセミナーの内容を基に作成しています。

以下、青色の聖句はテキストでみていく聖句です。
紫色の聖句は2回目の聖句または参考聖句です。
緑色の文章は補足説明です。
黒色の文章がセミナーの説明文です。
茶色の文章はフルクテンバウム博士著『The Footsteps of The Messiah』4章または19章からの抜粋、要約です。

興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。

 

患難期の前に起こる一連の出来事
THE SEQUENCE OF PRETRIBULATIONAL EVENTS

 

Ⅰ.順に起こる出来事
1. 第一次第二次世界大戦(1914、1939)
2. イスラエル家の再建(1948)
3. ユダヤ人の支配下に置かれたエルサレム(1967)
//////////// 2017年現在はここ //////////////
(以下は将来順に起こること、いつかは不明)
4. 北の国連の侵
5. 世界統一政府
6. 10の王国
7. 反キリストの出現
8. 平和と偽の安全の時期
9. 7年の契約

Ⅱ.時間順ではない出来事
3つもしくは4つ
1回目の暗黒
エリヤの帰還
第3神殿
教会携挙

 

 

セミナーテキストの4ページ

Ⅰ.順に起こる出来事 
SEQUENTIAL EVENTS

 

 

B.イスラエル国家の再建 
The Reestablishment of Israel

 

 

(5)ユダヤ人の回復は2段階で成就するという立場

私たちの考え、これが正解です。

(結論)
最初の帰還:不信仰な状態
裁きへの備え
1回目の帰還により患難期が訪れる準備が整うということです。

次の帰還:信仰のある状態
メシア的王国(千年王国)への準備
2回目の帰還によりメシア的王国が設立される準備が出来上がるということです。

 

 

(1)置換神学の立場
(2)イスラエルの最終的な回復の聖書預言を信じる立場
(3)現在のイスラエル国家の再建や約束の地に帰還することはイスラエルの最終的な回復の始まりであると考える立場

以上の(1)(2)(3)は、この(今から説明する)(5)ユダヤ人の回復は2段階で成就するが見えていない立場であると理解して頂けると思います。

 

現代のイスラエル国家の再建を「不信仰な状態での帰還」「聖書預言の成就」と言えるかどうかはより詳しく吟味しなければなりません。

不信仰な状態で回復しても散らされ、また不信仰な状態で回復して散らされ・・・と考えると、不信仰な状態での回復が一度きりと言えるかどうかが問題になります。

しかし、イザヤ書11:11~12は不信仰な状態での帰還は1回しかないと教えています。
(4)(2種類の帰還があることは認めますが、現在のイスラエル国家の建設が預言の成就であるとは断言できないという立場)で再度解説します。

 

 

さばきへの備えのための、不信仰な状態での帰還を扱う聖句
エゼキエル20:33〜38
エゼ 20:33 わたしは生きている、──神である主の御告げ──わたしは憤りを注ぎ、力強い手と伸ばした腕をもって、必ずあなたがたを治める。
20:34 わたしは、力強い手と伸ばした腕、注ぎ出る憤りをもって、あなたがたを国々の民の中から連れ出し、その散らされている国々からあなたがたを集める
20:35 わたしはあなたがたを国々の民の荒野に連れて行き、そこで、顔と顔とを合わせて、あなたがたをさばく。
20:36 わたしがあなたがたの先祖をエジプトの地の荒野でさばいたように、あなたがたをさばく。
──神である主の御告げ──
20:37 わたしはまた、あなたがたにむちの下を通らせ、あなたがたと契約を結び、20:38 あなたがたのうちから、わたしにそむく反逆者を、えり分ける。
わたしは彼らをその寄留している地から連れ出すが、彼らはイスラエルの地に入ることはできない。
このとき、あなたがたは、わたしが【主】であることを知ろう。
出エジプトの出来事と対比させた預言です。

出エジプト: 神さまは奴隷の民をエジプトから救出し、シナイの荒野に導かれ、2つのことをされました。
1:モーセの律法を与える
2:幕屋の建設
幕屋をとおしてモーセの律法の多くの命令が執行されることになります。
そのシナイ半島での出来事に約1年を要し、彼らは約束の地に向かいます。
約束の地に入る国境のカデシュ・バルネアというオアシスで、人々はモーセとアロンの指導者たちに対して反抗します(出エジプト記10番目の反抗)。
その反抗が実は回帰不能点(ポイントオブノーリターン)を超えた行為であり、神さまは約束の地の所有をその世代のイスラエル人たちから取り下げます。

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ここでの回帰不能点とは、この世代のユダヤ人に対しての神のさばきに関することであり、 個人の罪に回帰不能点はありません
誰でも(悔い改めて:メシアに対する考えを変えて)福音を信じるなら罪赦され永遠のいのちが与えられます。
しかし、ユダヤ人でも異邦人でも福音を信じないままで死ぬならば、死の時がいわば回帰不能点と言えるかと思います。
死はいつ突然訪れるかわかりません。
永遠をどこで過ごすのか(苦しみの火の池か、神とともに苦しみのない新天新地でか)を決めるのは今です。
私たちが信ずべき(神に義と認められる)信仰の内容とは福音の三要素です。

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エジプトを出た時に20才以上だった者が死に絶え、二人の信仰あるスパイと20才以下のイスラエル人が荒野を放浪します。
40年後、新しい世代いわば荒野の世代の者たちが土地の約束を頂きヨシュアに導かれ新しい地に入っていくことが、何か将来に起こることの背景として使われています。


国々の民の中から連れ出:イスラエル国家の建設につながっています。

「力強い手と伸ばした腕、注ぎ出る憤りをもって」集められることから不信仰な状態での帰還であることがわかります。
先では、神のさばきをうけるための救出であるということが明らかになってきます。

 

セミナーテキストの5ページ

今のイスラエル建国は怒り、歴史的にはホロコーストの悲劇から解放されて約束の地に回復したのですが、そのこと自体が次の怒りを受ける準備になり、反逆者が取りのぞかれ、残された者が主に立ち返る(彼らは契約を結び、民族的救いに導かれる)というのが神さまのプログラムです。


契約
新しい契約のこと

エレミヤ31:31〜34
エレ 31:31 見よ。
その日が来る。
──【主】の御告げ──
その日、わたしは、イスラエルの家とユダの家とに、新しい契約を結ぶ。
31:32 その契約(新しい契約)は、わたしが彼らの先祖の手を握って、エジプトの国から連れ出した日に、彼らと結んだ契約(モーセ契約、シナイ契約)のようではない。
わたしは彼らの主であったのに、彼らはわたしの契約(モーセ契約)を破ってしまった。
──【主】の御告げ──
31:33 彼らの時代の後に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約(新しい契約)はこうだ。
──【主】の御告げ──
わたしはわたしの律法を彼らの中に置き、彼らの心にこれを書きしるす。
わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。
新生した民がメシア的王のもとで約束の地に入る、これが最終的な回復です。

 

イスラエルの民の不信仰な状態での世界中からの帰還:
イスラエルの民に降りかかる怒りを受けるための準備

イスラエルの民の信仰による帰還:
イスラエルの民が千年王国の祝福を受けるための回復

 

 

エゼキエル20章 : イスラエルの地全体に対する預言でした
エゼキエル22章 : 特にエルサレムの町に対する預言です

エゼキエル22:17〜22
エゼ 22:17 次のような【主】のことばが私にあった。
22:18 「人の子よ。イスラエルの家はわたしにとってかなかすとなった。
彼らはみな、炉の中の青銅、すず、鉄、鉛であって、銀のかなかすとなった。
22:19 それゆえ、神である主はこう仰せられる。
あなたがたはみな、かなかすとなったから、今、わたしはあなたがたをエルサレムの中に集める。
22:20 銀、青銅、鉄、鉛、すずが炉の中に集められるのは、火を吹きつけて溶かすためだ。
そのように、わたしは怒りと憤りをもってあなたがたを集め、そこに入れて溶かす。

22:21 わたしはあなたがたをかり集め、あなたがたに向かって激しい怒りの火を吹きつけ、あなたがたを町の中で溶かす。
22:22 銀が炉の中で溶かされるように、あなたがたも町の中で溶かされる。
このとき、あなたがたは、【主】であるわたしがあなたがたの上に憤りを注いだことを知ろう。」
エルサレムが焦点になっていますが、ここでも不信仰な状態での回復、そしてそれに続く神さまのさばき、苦難が預言されています。

青銅、すず、鉄、鉛であって、銀のかなかす:不純物が含まれている状態なので不信仰と言えます。
神さまは彼らを精錬するために炉の中に入れます。
イスラエルはこの時期きよめのプロセスを必要とすると聖書は表現しています。

イザヤ1:22
イザ 1:22 おまえの銀は、かなかすになった。
おまえの良い酒も、水で割ってある。

 

イザヤ1:25
イザ 1:25 しかし、おまえの上に再びわが手を伸ばし、
おまえのかなかすを灰汁のように溶かし、
その浮きかすをみな除こう。

 

イザヤ48:10
イザ 48:10 見よ。
わたしはあなたを練ったが、
銀の場合とは違う。
わたしは悩みの炉であなたを試みた。

 

エレミヤ6:27〜30
エレ 6:27 「わたしはあなたを、
わたしの民の中で、ためす者とし、
試みる者とした。
彼らの行いを知り、これをためせ。」

6:28 彼らはみな、かたくなな反逆者、
中傷して歩き回り、青銅や鉄のようだ。
彼らはみな、堕落した者たちだ。
6:29 ふいごで激しく吹いて、
鉛を火で溶かす。
鉛は溶けた。溶けたが、むだだった。
悪いものは除かれなかった。
6:30 彼らは廃物の銀と呼ばれている。
【主】が彼らを退けたからだ。

 

エレミヤ9:7
エレ 9:7 それゆえ、万軍の【主】はこう仰せられる。
「見よ。わたしは彼らを溶かしてためす。
いったい、わたしの民の娘に対し、
ほかに何ができようか。

 

ゼカリヤ13:9
ゼカ 13:9 わたしは、その三分の一を火の中に入れ、
銀を練るように彼らを練り、
金をためすように彼らをためす。
彼らはわたしの名を呼び、
わたしは彼らに答える。
わたしは「これはわたしの民」と言い、
彼らは「【主】は私の神」と言う。

 

マラキ3:2〜3
マラ 3:2 だれが、この方の来られる日に耐えられよう。
だれが、この方の現れるとき立っていられよう。
まことに、この方は、精錬する者の火、
布をさらす者の灰汁のようだ。
3:3 この方は、銀を精錬し、
これをきよめる者として座に着き、
レビの子らをきよめ、
彼らを金のように、銀のように純粋にする。
彼らは、
【主】に、義のささげ物をささげる者となり、

 

将来のさばきを通過することにより、彼らは信仰のある最終的な回復を成就するようになります。

 

不信仰な状態での帰還は新生の前に起こることを示しています。
エゼキエル36:22〜28
エゼ 36:22 それゆえ、イスラエルの家に言え。
である主はこう仰せられる。
イスラエルの家よ。
わたしが事を行うのは、あなたがたのためではなく、あなたがたが行った諸国の民の間であなたがたが汚した、わたしの聖なる名のためである。
36:23 わたしは、諸国の民の間で汚され、あなたがたが彼らの間で汚したわたしの偉大な名の聖なることを示す。
わたしが彼らの目の前であなたがたのうちにわたしの聖なることを示すとき、諸国の民は、わたしが【主】であることを知ろう。
──神である主の御告げ──

36:24 わたしはあなたがたを諸国の民の間から連れ出し、すべての国々から集め、あなたがたの地に連れて行く。
不信仰な状態で帰還したのち、彼らは救いを経験するようになります。

36:25 わたしがきよい水をあなたがたの上に振りかけるそのとき、あなたがたはすべての汚れからきよめられる。
わたしはすべての偶像の汚れからあなたがたをきよめ、36:26 あなたがたに新しい心を与え、あなたがたのうちに新しい霊を授ける
わたしはあなたがたのからだから石の心を取り除き、あなたがたに肉の心を与える
神さまは彼らに人の心を与えると預言されます。

36:27 わたしの霊をあなたがたのうちに授け、わたしのおきてに従って歩ませ、わたしの定めを守り行わせる。
聖霊が注がれるという預言です。

36:28 あなたがたは、わたしがあなたがたの先祖に与えた地に住み、あなたがたはわたしの民となり、わたしはあなたがたの神となる。
彼らは約束の地に住み、平和に暮らすようになるという預言です。

 

 

セミナーテキストの6ページ

(4)(2種類の帰還があることは認めますが、現在のイスラエル国家の建設が預言の成就であるとは断言できないという立場)

この立場は不信仰による帰還と信仰にある帰還と二種類の帰還があることを認めているのですが、不信仰な状態での帰還は幾つもあり得るので今のイスラエル国家の建設が預言の成就だとは断言できないのではないかという人たちです。

 

信仰ある状態での帰還
イザヤ書11:11〜12:6
イザ 11:11 その日、主は再び御手を伸ばし、
ご自分の民の残りを買い取られる。
残っている者をアッシリヤ、エジプト、
パテロス、クシュ、
エラム、シヌアル、ハマテ、海の島々から買い取られる。
11:12 主は、国々のために旗を揚げ、
イスラエルの散らされた者を取り集め、
ユダの追い散らされた者を
地の四隅から集められる。
11:13 エフライムのねたみは去り、
ユダに敵する者は断ち切られる。
エフライムはユダをねたまず、
ユダもエフライムを敵としない。
11:14 彼らは、西の方、ペリシテ人の肩に飛びかかり、
共に東の人々をかすめ奪う。
彼らはエドムとモアブにも手を伸ばし、
アモン人も彼らに従う。
11:15 【主】はエジプトの海の入江を干上がらせ、
また、その焼けつく風の中に
御手を川に向かって振り動かし、
それを打って、七つの水無し川とし、
くつばきのままで歩けるようにする。
11:16 残される御民の残りの者のために
アッシリヤからの大路が備えられる。
イスラエルがエジプトの国から上って来た日に、
イスラエルのために備えられたように。
12:1 その日、あなたは言おう。
「【主】よ。感謝します。
あなたは、私を怒られたのに、
あなたの怒りは去り、
私を慰めてくださいました。」

12:2 見よ。神は私の救い。
私は信頼して恐れることはない。
ヤハ、【主】は、私の力、私のほめ歌。
私のために救いとなられた。

12:3 あなたがたは喜びながら
救いの泉から水を汲む。
12:4 その日、あなたがたは言う。
「主に感謝せよ。
その御名を呼び求めよ。
そのみわざを、国々の民の中に知らせよ。
御名があがめられていることを語り告げよ。
12:5 【主】をほめ歌え。
主はすばらしいことをされた。
これを、全世界に知らせよ。
12:6 シオンに住む者。
大声をあげて、喜び歌え。
イスラエルの聖なる方は、
あなたの中におられる、大いなる方。」
この全体の文脈はイスラエルが信仰のある状態で帰還する、つまり最終的な帰還で、イスラエルは祝福を受けた生活をするようになるということです。

そのことが私たちが今論じている不信仰な状態での世界中からの帰還とどういう関係があるのでしょうか。

信仰のある状態で帰って来て祝福の生活に入る、その帰還を何回目の帰還だとイザヤが言っているかによって、それ以前に何度帰還があるかが決まってきます。

 

イザヤ書11:11〜12
イザ 11:11 その日、主は再び御手を伸ばし、
ご自分の民の残りを買い取られる。
残っている者をアッシリヤ、エジプト、
パテロス、クシュ、エラム、
シヌアル、ハマテ、海の島々から買い取られる。
11:12 主は、国々のために旗を揚げ、
イスラエルの散らされた者を取り集め、
ユダの追い散らされた者を
地の四隅から集められる。
これは信仰のある状態での回復、つまり最終的な回復で、そのことを説明するのに「再び」という言葉をイザヤは使っています。

最終的な回復(ラストワン)を2回目(セカンドワン)と言うのであれば、それ以前の回復は1回だけです。

聖書が言っている世界中からの帰還は2回しかないのです。
2回以上ではありません。

或る人はバビロンからの帰還が1回目の帰還だと言いますが、それはバビロンというひとつの国からユダヤという国に移動したということであり、ここで論じている世界中からの帰還(「地の四隅から」)とは異なります。

世界中からの帰還は2回しかありません。
最終的な帰還は信仰による帰還で、これから起ころうとしていいます。

 

それゆえ現在のイスラエル国家の建設は世界中から不信仰な状態で帰還したことであり、預言の成就だと論じることができます。

 

不信仰な状態での帰還は聖書の多くの箇所で語られていますが、さばきのためのそれが「患難期の前に」起こることは特に述べられていませんでした。
しかし、「患難期前に」不信仰な状態での帰還が起こるとピンポイントで示しているのがゼパニヤ2:1〜2です。

ゼパニヤ書1:7〜18
ゼパ 1:7 神である主の前に静まれ。
【主】の日は近い。【主】が一頭のほふる獣を備え、
主に招かれた者を聖別されたからだ。
1:8 【主】が獣をほふる日に、
わたしは首長たちや王子たち、
外国の服をまとったすべての者を罰する。
1:9 その日、わたしは、
神殿の敷居によじのぼるすべての者、
自分の主人の家を暴虐と欺きで満たす者どもを
罰する。

1:10 その日には、──【主】の御告げ──
魚の門から叫び声が、第二区から嘆き声が、
丘からは大いなる破滅の響きが起こる。
1:11 泣きわめけ。マクテシュ区に住む者どもよ。
商人はみな滅びうせ、
銀を量る者もみな断ち滅ぼされるからだ。
1:12 その時、わたしは、ともしびをかざして、
エルサレムを捜し、
そのぶどう酒のかすの上によどんでいて、
「【主】は良いことも、悪いこともしない」と
心の中で言っている者どもを罰する。
1:13 彼らの財産は略奪され、彼らの家は荒れ果てる。
彼らは家を建てても、それに住めず、
ぶどう畑を作っても、そのぶどう酒を飲めない。

1:14 【主】の大いなる日は近い。
それは近く、非常に早く来る。
聞け。【主】の日を。勇士も激しく叫ぶ。
1:15 その日は激しい怒りの日、
苦難と苦悩の日、荒廃と滅亡の日、
やみと暗黒の日、雲と暗やみの日、
1:16 角笛とときの声の日、
城壁のある町々と高い四隅の塔が襲われる日だ。
1:17 わたしは人を苦しめ、
人々は盲人のように歩く。
彼らは【主】に罪を犯したからだ。
彼らの血はちりのように振りまかれ、
彼らのはらわたは糞のようにまき散らされる。
1:18 彼らの銀も、彼らの金も、
【主】の激しい怒りの日に彼らを救い出せない。
そのねたみの火で、全土は焼き払われる。
主は実に、地に住むすべての者を
たちまち滅ぼし尽くす。
【主】の日に関する説明がなされています。

ゼパニヤ書1章は、これは世界にとって大変悲惨な時期であると説明しています。

私たちは今「患難期」「患難時代」或いは「大患難時代」と呼んでいますが、旧約聖書でも新約聖書でも「ヤハウェの日」「【主】の日」というのが患難期を指す最も一般的な言葉です。

 

2章にいくと、その患難期の前に起こらなければならないことが預言されています。
ゼパニヤ2:1〜2
ゼパ 2:1 恥知らずの国民よ。こぞって集まれ、集まれ
2:2 昼間、吹き散らされるもみがらのように、
あなたがたがならないうちに。
【主】の燃える怒りが、
まだあなたがたを襲わないうちに。
【主】の怒りの日が、
まだあなたがたを襲わないうちに。

【主】の怒りの日:患難期
集まれ:帰還せよ
恥知らずの国民:自らの罪を恥だと思っていないので、不信仰な状態

不信仰な状態での帰還は患難期の前にあると教えています。

 

 

ですから、イスラエル国家の誕生が陣痛の第2番目の出来事ということになります。

 

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信仰ある帰還について
患難期前の出来事ではない為このセミナーのメインテーマではありませんが、フォーラムで「信仰ある帰還」についての質問が幾つか出されましたので、参考までに
聖句を載せたいと思います。

信仰ある帰還つまりイスラエルの最終的回復の達成は、
不信仰な状態での帰還つまり現在のイスラエル国家の再建→・・・・→7年間の大患難時代→その最後に起こるイスラエルの民族的新生→メシアの再臨、のあとに奇跡によってなされます。

患難期中間にイスラエル国家は崩壊し、その結果ユダヤ人の大半は近隣諸国に避難しています。
帰還は世界中からですが、特に中東諸国からの帰還が強調されます。

イザ 27:12 その日、【主】はユーフラテス川からエジプト川までの穀物の穂を打ち落とされる。イスラエルの子らよ。あなたがたは、ひとりひとり拾い上げられる。 27:13 その日、大きな角笛が鳴り渡り、アッシリヤの地に失われていた者や、エジプトの地に散らされていた者たちが来て、エルサレムの聖なる山で、【主】を礼拝する。

イザ 43:5 恐れるな。わたしがあなたとともにいるからだ。わたしは東から、あなたの子孫を来させ、西から、あなたを集める。43:6 わたしは、北に向かって『引き渡せ』と言い、南に向かって『引き止めるな』と言う。わたしの子らを遠くから来させ、わたしの娘らを地の果てから来させよ。43:7 わたしの名で呼ばれるすべての者は、わたしの栄光のために、わたしがこれを創造し、これを形造り、これを造った。

エレ 16:14 それゆえ、見よ、その日が来る。──【主】の御告げ──その日にはもはや、『イスラエルの子らをエジプトの国から上らせた【主】は生きておられる』とは言わないで、16:15 ただ『イスラエルの子らを北の国や、彼らの散らされたすべての地方から上らせた【主】は生きておられる』と言うようになる。わたしは彼らの先祖に与えた彼らの土地に彼らを帰らせる。

エレ 31:7 まことに【主】はこう仰せられる。「ヤコブのために喜び歌え。国々のかしらのために叫べ。告げ知らせ、賛美して、言え。『【主】よ。あなたの民を救ってください。イスラエルの残りの者を。』 31:8 見よ。わたしは彼らを北の国から連れ出し、地の果てから彼らを集める。その中には目の見えない者も足のなえた者も、妊婦も産婦も共にいる。彼らは大集団をなして、ここに帰る。31:9 彼らは泣きながらやって来る。わたしは彼らを、慰めながら連れ戻る。わたしは彼らを、水の流れのほとりに導き、彼らは平らな道を歩いて、つまずかない。わたしはイスラエルの父となろう。エフライムはわたしの長子だから。」 31:10 諸国の民よ。【主】のことばを聞け。遠くの島々に告げ知らせて言え。「イスラエルを散らした者がこれを集め、牧者が群れを飼うように、これを守る」と。

アモ 9:14 わたしは、わたしの民イスラエルの繁栄を元どおりにする。彼らは荒れた町々を建て直して住み、ぶどう畑を作って、そのぶどう酒を飲み、果樹園を作って、その実を食べる。9:15 わたしは彼らを彼らの地に植える。彼らは、わたしが彼らに与えたその土地から、もう、引き抜かれることはない」とあなたの神、【主】は、仰せられる。

新約聖書からは
マタ 24:30 そのとき、人の子のしるしが天に現れます。すると、地上のあらゆる種族は、悲しみながら、人の子が大能と輝かしい栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見るのです。24:31 人の子は大きなラッパの響きとともに、御使いたちを遣わします。すると御使いたちは、天の果てから果てまで、四方からその選びの民を集めます。

マル 13:26 そのとき、人々は、人の子が偉大な力と栄光を帯びて雲に乗って来るのを見るのです。13:27 そのとき、人の子は、御使いたちを送り、地の果てから天の果てまで、四方からその選びの民を集めます。

申 30:3 あなたの神、【主】は、あなたの繁栄を元どおりにし、あなたをあわれみ、あなたの神、【主】がそこへ散らしたすべての国々の民の中から、あなたを再び、集める。 30:4 たとい、あなたが、天の果てに追いやられていても、あなたの神、【主】は、そこからあなたを集め、そこからあなたを連れ戻す。

ゼカ 8:23 万軍の【主】はこう仰せられる。「その日には、外国語を話すあらゆる民のうちの十人が、ひとりのユダヤ人のすそを堅くつかみ、『私たちもあなたがたといっしょに行きたい。神があなたがたとともにおられる、と聞いたからだ』と言う。」

イザ 35:5 そのとき、目の見えない者の目は開き、耳の聞こえない者の耳はあく。35:6 そのとき、足のなえた者は鹿のようにとびはね、口のきけない者の舌は喜び歌う。荒野に水がわき出し、荒地に川が流れるからだ。35:7 焼けた地は沢となり潤いのない地は水のわく所となり、ジャッカルの伏したねぐらは、葦やパピルスの茂みとなる。35:8 そこに大路があり、その道は聖なる道と呼ばれる。汚れた者はそこを通れない。これは、贖われた者たちのもの。旅人も愚か者も、これに迷い込むことはない。35:9 そこには獅子もおらず、猛獣もそこに上って来ず、そこで出会うこともない。ただ、贖われた者たちがそこを歩む。35:10 【主】に贖われた者たちは帰って来る。彼らは喜び歌いながらシオンに入り、その頭にはとこしえの喜びをいただく。楽しみと喜びがついて来、悲しみと嘆きとは逃げ去る。

 

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C.ユダヤ人の支配下に置かれたエルサレム
Jerusalem Under Jewish Control

 

イスラエルは1948年に建国しましたが、エルサレムの西側、新市街というところを手にいれただけでした。

聖書時代のエルサレムはいわゆる旧市街というところで、そこは併合したヨルダンが19年間支配していました。

 

 

セミナーテキストの7ページ

ダニエル9:27
ダニ 9:27 彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。
荒らす忌むべき者が翼に現れる。
ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。」

 

マタイ24:15
マタ 24:15 それゆえ、預言者ダニエルによって語られたあの『荒らす憎むべき者』が、聖なる所に立つのを見たならば、(読者はよく読み取るように。)

 

第2テサロニケ2:3〜4
Ⅱテサ 2:3 だれにも、どのようにも、だまされないようにしなさい。
なぜなら、まず背教が起こり、不法の人、すなわち滅びの子が現れなければ、主の日は来ないからです。
2:4 彼は、すべて神と呼ばれるもの、また礼拝されるものに反抗し、その上に自分を高く上げ、神の宮の中に座を設け、自分こそ神であると宣言します。

 

黙示録11:1〜2
黙 11:1 それから、私に杖のような測りざおが与えられた。
すると、こう言う者があった。
「立って、神の聖所と祭壇と、また、そこで礼拝している人を測れ。
11:2 聖所の外の庭は、異邦人に与えられているゆえ、そのままに差し置きなさい。
測ってはいけない。
彼らは聖なる都を四十二か月の間踏みにじる。

 

この4つの聖句に共通しているテーマは神殿です。

つまり、患難期には(神殿の丘に)神殿が建ち機能しているというのがこの預言の特徴です。

 

1948年には未だこれが成就していませんでした。
1967年の六日戦争の時にイスラエルは旧市街、エルサレムの東側を所有し、いつ神殿が建ってもおかしくない状況が出来上がりました(現状では大変困難なことだと思われますが)

 

 

終末時代に入った兆候

第1番目:世界大戦、飢饉、地震
第2番目:イスラエル国家の建設
第3番目:ユダヤの支配下に置かれたエルサレム

 

患難期に導く9つの出来事のうち残りの6つ(第4番目から)はまだ起こっていません。

これから起こることについてはいよいよ次回から学びます。

 

 

次回につづく

患難期前の出来事レジュメ(4)2017年3/11
患難期の前に起こる一連の出来事 Ⅰ順に起こる出来事  D.北の諸国連合の侵攻(1/3) エゼキエル38章 1.この箇所の釈義 a.諸国連合 b.侵攻の目的 c.ゴグの目的 d.神の目的 e.侵略者たちの滅亡へ

 

練馬桜台聖書フォーラム

代表 :南 知之

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