死後の世界 レジュメ(6)2018年11/24
たましいは死後どうなるのか?
2012年フルクテンバウム博士セミナー
『聖書が教える死後の世界
ー個人的終末論ー』(テキスト)
(チャート 死者の場所(13の用語))
(ホワイトボード)を学んでいます。
ご購入はこちらから(MP3版)
(CD、DVD、テキストは販売終了)
フルクテンバウム博士のメッセージを中川健一牧師がわかり易く通訳してくださったセミナーの内容を基に作成しています。
以下、青色の聖句はセミナーでとりあげられた聖句です。
紫色の聖句は2回目にでてきた聖句または参考聖句です。
黒色の文章がセミナーの説明文です。
緑色の聖句や文章は補足説明です。
茶色の文章はフルクテンバウム博士著『The Footsteps of The Messiah』付録Ⅷ 中間状態 からの補足説明です。
興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。
セミナーテキストの8ページ
Ⅱ.中間状態
The Intermediate State between Death and Resurrection
A. 意味 The Meaning
肉体の死と肉体の復活の間の状態を中間状態と言っている
聖書的には、全ての人が3つの状態を通過する
① 肉体的に誕生し死ぬまでの状態
今の私たち
② 肉体の死から復活までのあいだ
今回の学びはここ
③ 肉体の復活から永遠に至る時間
のちほど「Ⅲ.死者の場所」で学ぶ
信者、不信者に関わらずこの3つの状態を体験するが、全く同じ運命ではない
B. 信者たち
The State of the Believer
霊魂
死の瞬間、霊魂(非物質的な部分)は肉体から離れ聖化が完了しthe souls are made perfect in holiness、すぐに栄光を受けた状態に入る
つまり肉体の死の瞬間に私たちの霊魂の救いは完成する
霊魂は天にいる神の御前、臨在の前におかれる
霊魂は罪と苦しみから完全に自由となり喜びと恵みにあふれる
肉体
しかし、肉体そのものは未だ贖われていない
肉体は、キリストが十字架上でなしてくださったみわざの故にキリストにつながっている
肉体はメシアにつながったまま、復活まで墓の中で休息している
合体(復活)
将来の或る時点で肉体は復活し完成した状態になる
その段階で肉体と霊魂が合体し、私たちは罪や苦しみから解放されて喜びに満ちた永遠の生活に入る
今、学ぼうとしているのはこの肉体が復活して完成していく第3ステップではなく、第2ステップの霊魂だけで存在している状態
人間の目に見えない部分は霊、魂だけではなく知情意・・・と複雑な要因からなっている
フルクテンバウム博士は、霊、たましい、と分けて考えるのではなく、非物質的な部分はひとつでありいろいろな部分があると考える
よってこの学びで「霊魂」というのは人間の「非物質的な部分」と考えていいと思う
1.より良い状態
A State Far Better
ピリ1:23〜24
ピリ 1:23 私は、その二つのものの間に板ばさみとなっています。
私の願いは、世を去ってキリストとともにいることです。
実はそのほうが、はるかにまさっています。
1:24 しかし、この肉体にとどまることが、あなたがたのためには、もっと必要です。
死のあと霊魂がどうなるかが語られている
世を去ってキリストとともにいること、つまり死んで霊魂がキリストとともにいることのほうが今の状態よりはるかにまさっているとパウロは教えている
肉体の死後ただちに今よりも良い状況が霊魂に訪れるということ
2.休息の状態
A State of Rest
黙6:9〜11
黙 6:9 小羊が第五の封印を解いたとき、私は、神のことばと、自分たちが立てたあかしとのために殺された人々のたましいが祭壇の下にいるのを見た。
6:10 彼らは大声で叫んで言った。
「聖なる、真実な主よ。いつまでさばきを行わず、地に住む者に私たちの血の復讐をなさらないのですか。」
6:11 すると、彼らのひとりひとりに白い衣が与えられた。
そして彼らは、「あなたがたと同じしもべ、また兄弟たちで、あなたがたと同じように殺されるはずの人々の数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいなさい」と言い渡された。
文脈を見ると、自分たちが立てたあかしとのために殺された人々とは大患難時代の前半に殉教の死を遂げた人々の魂
自分たちを殺した人々に対する復讐はいつなさるのかと神に質問をしている
確かに神はその人たちをさばくが、殉教の死を遂げる人の数が満ちるまで、まだそのことは起こらないと神は答えている
それが起こるまで休んでいなさいと彼らは忠告を受けている
9節たましいが祭壇の下にいるのを見た。
この殺された人々は肉体を持っていないたましい
このたましいは白い衣を与えられている
この時点で理解しておいてほしいこと
たましい、霊魂は形がないものではない
霊魂はまるで肉体のようなみかけをしている
例)
人間を剣に例えるならば
鞘(さや):中にある刀の形をしていないと刀がおさまらない
つまりさやを見れば中の刀の形がわかり、
刀:逆にさやの形に形づくられているということ
そのたとえを人間に適用するならば、
人間の霊魂はからだに似せてかたちづくられ
からだはその人間の霊魂を完璧にカバーするようにつくられているという関係にある
ここでは霊魂が白い衣をまとう
霊魂とはこういう物を身に着けることができるような形のあるもの
天使:霊的存在で肉体を持っていない
しかし私たちが見た時に天使としての形を持ち、様々な衣を身に着けることもできる
神:霊
しかし霊であるお方が様々な物理的力を発揮して現実に働くことができる
例)
イザヤ書6章
イザ 6:1 ウジヤ王が死んだ年に、私は、高くあげられた王座に座しておられる主を見た。
そのすそは神殿に満ち、6:2 セラフィムがその上に立っていた。
彼らはそれぞれ六つの翼があり、おのおのその二つで顔をおおい、二つで両足をおおい、二つで飛んでおり、・・・
イザヤは御座に着いている神の幻を見ている
神は霊だが、イザヤは神が或る衣をまとっている姿を目撃する
セラフィムとは最高位の天使ケルブ(ケルビムは複数形)の次に位置する天使たち
よって霊魂、たましいは物質的な特質がない、目に見えない、というイメージを捨て、聖書的な霊魂の理解をもって頂きたい(再度)
黙14:13
黙 14:13 また私は、天からこう言っている声を聞いた。
「書きしるせ。
『今から後、主にあって死ぬ死者は幸いである。』」
御霊も言われる。
「しかり。彼らはその労苦から解き放されて休むことができる。
彼らの行いは彼らについて行くからである。」
ここで語られているのは大患難時代の後半に亡くなる殉教者たちのこと
彼らはその労苦から解き放されて休むことができる。とあり「休息」がキーワードになっている
3. 意識のある状態
A State of Consciousness
黙7:16〜17
黙 7:16 彼らはもはや、飢えることもなく、渇くこともなく、太陽もどんな炎熱も彼らを打つことはありません。
7:17 なぜなら、御座の正面におられる小羊(イエス・キリスト)が、彼らの牧者となり、いのちの水の泉に導いてくださるからです。
また、神は彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださるのです。」
彼らは天にいるたましい、霊魂で、休息の状態であると同時に意識がある
信者の中間状態での生活について5つのこと
地上で経験していた5つの苦労が「ない」と描写されている
*飢えることがない
*渇くこともない
*太陽が打つことはない
*炎熱が打つこともない
*涙もない
この時の信者は全き休息状態にあり、欠乏も肉体的疾患もない
死における信者の霊魂を述べるすべての聖書箇所が死においても意識のある状態
天にいる信徒の霊魂は常に意識を持っていて、地上での経験を覚えている
C. 不信者たち
The State of the Unbeliever
1. 苦しみの状態
A State of Torment
セミナーテキストの9ページ
ルカ16:19〜31
ルカ 16:19 ある金持ちがいた。いつも紫の衣や細布を着て、毎日ぜいたくに遊び暮らしていた。
16:20 ところが、その門前にラザロという全身おできの貧しい人が寝ていて、16:21 金持ちの食卓から落ちる物で腹を満たしたいと思っていた。犬もやって来ては、彼のおできをなめていた。
16:22 さて、この貧しい人は死んで、御使いたちによってアブラハムのふところに連れて行かれた。
金持ちも死んで葬られた。
16:23 その金持ちは、ハデスで苦しみながら目を上げると、アブラハムが、はるかかなたに見えた。しかも、そのふところにラザロが見えた。16:24 彼は叫んで言った。『父アブラハムさま。私をあわれんでください。ラザロが指先を水に浸して私の舌を冷やすように、ラザロをよこしてください。私はこの炎の中で、苦しくてたまりません。』16:25
アブラハムは言った。『子よ。思い出してみなさい。おまえは生きている間、良い物を受け、ラザロは生きている間、悪い物を受けていました。しかし、今ここで彼は慰められ、おまえは苦しみもだえているのです。16:26 そればかりでなく、私たちとおまえたちの間には、大きな淵があります。ここからそちらへ渡ろうとしても、渡れないし、そこからこちらへ越えて来ることもできないのです。』
16:27 彼は言った。『父よ。ではお願いです。ラザロを私の父の家に送ってください。16:28 私には兄弟が五人ありますが、彼らまでこんな苦しみの場所に来ることのないように、よく言い聞かせてください。』
16:29 しかしアブラハムは言った。『彼らには、モーセと預言者があります。その言うことを聞くべきです。』
16:30 彼は言った。『いいえ、父アブラハム。もし、だれかが死んだ者の中から彼らのところに行ってやったら、彼らは悔い改めるに違いありません。』
16:31 アブラハムは彼に言った。『もしモーセと預言者との教えに耳を傾けないのなら、たといだれかが死人の中から生き返っても、彼らは聞き入れはしない。』」
アブラハムのふところやハデスがどういう場所かは「Ⅲ.死者の場所」で取り上げる
ここでは「中間状態」を解説するのに必要な部分だけ取り上げる
よくこれは「ラザロと金持ちのたとえ話」と言われるが、「たとえ話」という言い方は正確ではない
ユダヤ人が使うたとえ話では
*実名は用いない
*日常生活の出来事を取り上げ、霊的、道徳的教訓を導き出し、適用していくというもの
ラザロは実名なので、これはたとえ話ではなく実話
この金持ちは、モーセの律法の2番目に重要な命令、自分自身を愛するように隣人を愛せよ、を実行しなかったとわかる
第1のもっと大事な命令、あなたの全身全霊をもって神を愛しなさいという命令を実行していなかった為に、第2の命令も実行できていなかった
神を全身全霊で愛さないとは神に対する信頼がない、つまり信仰により救われている状態ではなかったということ
信者ではないのでモーセの律法の生活をすることもせず、隣人を愛するという機会がありながらも実行しなかった
二人とも死んだ
死後、ラザロという人はアブラハムのふところという安息の場所に行き、金持ちは私たちが一般的に地獄と言う所に行った
金持ちが苦しみながら目をあげるとアブラハムがはるかかなたに見え、ラザロがいた
金持ちはアブラハムに、ラザロが指先を水にひたして私の舌を冷やすようによこしてくださいと願った
お互い会話はできるが、こちらからそちらへ行くことも、そちらからこちらに来ることもできない、越えることのできない大きな淵があるとアブラハムが答える
水一滴さえも与えられない恐ろしい場所があるということ
この金持ちは信仰状態が同じ5人兄弟が大変なことになると思い出し、ラザロを復活させ彼らのところに送り警告を語って欲しいとアブラハムに依頼する
しかしアブラハムはその必要はないと答える
兄弟はユダヤ人だから彼らにはモーセと預言者があり、
モーセと預言者:ユダヤ的には旧約聖書のこと
与えられている聖書を読んで理解し信じたならばこういう恐ろしい場所に来なくてもよくなると答える
そこで金持ちが、聖書があるのはわかるが聖書だけでは不十分で、私の兄弟たちはしるしや不思議を見たら信じるようになるだろう、ラザロがよみがえったらびっくりして信じるようになるだろう、と言う
しかしアブラハムは、神のことばを読んで信じないのなら、たとえ人が復活して行ったとしても信じないものだ、と言った
つまり、私たちを永遠のいのちに導く情報は聖書だけで十分だということ
ここで学ぶことのできる
不信者の中間状態の特徴5つ(テキストにない)
① 永遠に神から切り離されている
② 自分が失われた状態にあるという自意識を完全に持っている
③ 苦しみの状態にある
たった一滴の水さえも大きな慰めになるほどの耐えられないような苦しみ
④ この状況は永遠に変えることができない
のちほど苦しい状態がさらに悪い状態になるということを学ぶ
⑤ 生きていた時に信仰に基づいた行為をする機会があったが信じることをしなかったということをよく覚えている
未信者が中間状態でどのような苦しい所に行くかを私たちがはっきりと理解したならば、一人でもそういうところに行かないようにともっと伝道に情熱を持つようになるはず
2.閉じ込められた状態
A State of Confinement
1ペテ3:19
Ⅰペテ 3:19 その霊において、キリストは捕らわれの霊たちのところに行って、みことばを語られたのです。
彼らは捕らわれの中にある
閉じ込められた状態
(ノアの時代の不信者たちの霊に…とも解釈できるが、それよりもタータラスに閉じ込められた創世記6章の悪霊どもに宣言した可能性の方が高い
死者に伝道したわけではない
ここで使われているギリシャ語は「福音を伝える」という意味ではなく、単に「宣言した」という意味)
3.裁きの状態
A State of Punishment
2ペテ2:9
Ⅱペテ 2:9 これらのことでわかるように、主は、敬虔な者たちを誘惑から救い出し、不義な者どもを、さばきの日まで、懲罰のもとに置くことを心得ておられるのです。
最終的な裁きがくるが、それまでも裁かれている状態
4.推論
Deductions
以上の3つの聖句から不信者の中間状態について3つのことが推論できる
1) 苦しみの状態
2) 幽閉状態
3) 白い御座のさばきまで苦しみと捕らわれの状態
不信者は中間状態にあっていつも意識がある
信者も同じように意識があるが、場所も状態も異なる
彼らは既に苦しみの中にあるが、将来の肉体的復活の時(第二の復活:千年王国の最後、不信者の復活)にはもっと苦しい状態になる
今、苦しんでいるのは霊魂だけの状態
将来、苦しむ場所は火の池 the lake of fire だが、その時には肉体も霊魂ももった状態なので、今の霊魂だけの状態よりはもっと苦しい状態になる
(「第二の復活」という言葉は聖書にでてこないが、黙20:5「第一の復活」、黙20:14「第二の死」に呼応するものとして使っている)
理解の助けとなる?ラビジョークは割愛させていただく
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死後、今よりより良い状態になるためにはこの3点(福音の三要素、特別啓示)を信じること
コリント人への手紙第一 15:3b〜4
キリストは、聖書の示すとおりに、
私たちの罪のために死なれたこと、
15:4 また、葬られたこと、
また、聖書の示すとおりに、
三日目によみがえられたこと、
キリストの十字架以降、全ての人が信ずべき福音の内容とはこの3つのこと
① キリストは私たちの罪のために死なれたこと
② 墓に葬られたこと
③ 三日目に復活されたこと
イエスさまに信頼をおく者には、祝福された永遠のいのちが用意されている
この特別に啓示された福音の内容を理解し、同意し、イエス・キリストこそ自分を救ってくださる唯一のお方であると信じ信頼してほしい
信仰により、恵みにより救われる
イエス・キリストの十字架についての無料メッセージは
中川健一牧師による「メシアの生涯(197)十字架上での最初の3時間(1)」、YouTube、Vimeo、音声のみ、アウトライン、アプリ等ある
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死後の世界レジュメ(7) 2018年12/8
Ⅱ.中間状態 D.中間状態の体(5つに分けて論じる) へ