練馬桜台聖書フォーラム

患難期前の出来事レジュメ(8)2017年 5/27

2017.06.03

カテゴリー:学び, 患難期前の出来事

患難期前の出来事レジュメ(8)2017年5/27

 

人間的視点から(ダニエル書9章)と神さまの視点から(イザヤ書28章)みた7年の契約

患難期前後に計5回ある暗黒のうち最初の暗黒


2014年フルクテンバウム博士セミナー『携挙・大患難時代・そしてユダヤ人の運命』テキストの一部を学んでいます。
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レジュメもくじ

前回のレジュメ(7)

 
フルクテンバウム博士のメッセージを中川健一牧師がわかり易く通訳してくださったセミナーの内容を基に作成しています。

以下、青色の聖句はテキストでみていく聖句です。
紫色の聖句は2回目の聖句または参考聖句です。
緑色の文章は補足説明です。
黒色の文章がセミナーの説明文です。
興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。

 

患難期の前に起こる一連の出来事
THE SEQUENCE OF PRETRIBULATIONAL EVENTS

 

Ⅰ.順に起こる出来事
1. 第一次第二次世界大戦(1914、1939)
2. イスラエル家の再建(1948)
3. ユダヤ人の支配下に置かれたエルサレム(1967)
//////////// 2017年現在はここ //////////////
(以下は将来順に起こること、いつかは不明)
4. 北の国連の侵
5. 世界統一政府
6. 10の王国
7. 反キリストの出現
8. 平和と偽の安全の時期
9. 7年の契約

Ⅱ.時間順ではない出来事
3つもしくは4つ
1回目の暗黒
エリヤの帰還
第3神殿
教会携挙

 


Ⅰ.順に起こる出来事
SEQUENTIAL EVENTS

 

セミナーテキストの17ページ

I.7年の契約
The Seven Year Covenant

 

 

詳しい説明はセミナーテキストの44ページへ

ユダヤ人と患難期

THE JEWS AND THE TRIBULATION

 

 

Ⅱ.ユダヤ人と患難期の始まり

THE JEWS AND THE BEGINNING OF THE TRIBULATION

 

患難期はいつから始まるのでしょうか。

ダニエル書9:24〜27
ダニ 9:24 あなた(ダニエル)の民(イスラエルの民、ユダヤ人)とあなたの聖なる都(エルサレム)については、七十週(70x7
年)が定められている。
それは、そむきをやめさせ、罪を終わらせ、咎を贖い、永遠の義をもたらし、幻と預言とを確証し、至聖所に油をそそぐためである。
9:25 それゆえ、知れ。悟れ。
引き揚げてエルサレムを再建せよ、との命令(紀元前538~537年のクロス王の勅令?)が出てから、油そそがれた者、君主の来るまでが七週。
また六十二週の間、その苦しみの時代に再び広場とほりが建て直される。
9:26 その六十二週の後(命令から(7+62)x7 年後以降)油そそがれた者(イエス・キリスト)は断たれ(死、紀元30年に成就)彼には何も残らない。
やがて来たるべき君主の民(ローマ軍)が町(エルサレム)と聖所(第2神殿)を破壊する(紀元70年に成就)
その終わりには洪水(軍事的侵略)が起こり、その終わりまで戦いが続いて、荒廃が定められている。
9:27 彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び(27節を今回学びます)、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。
荒らす忌むべき者が翼に現れる
ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。」l

 

 

セミナーテキストの45ページ

ダニエル書9:1
ダニ 9:1 メディヤ族のアハシュエロスの子ダリヨスが、カルデヤ人の国の王となったその元年、9:2 すなわち、その治世の第一年に、私、ダニエルは、預言者エレミヤにあった【主】のことばによって、エルサレムの荒廃が終わるまでの年数が七十年であることを、文書によって悟った。
ダニエルはエレミヤ書や他の預言書を学び、この段階(紀元前539年)でバビロン捕囚はあと3年と知りました。

 

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ダニ 1:1 ユダの王エホヤキムの治世の第三年に、バビロンの王ネブカデネザルがエルサレムに来て、これを包囲した。1:2 主がユダの王エホヤキムと神の宮の器具の一部とを彼の手に渡されたので、彼はそれをシヌアルの地にある彼の神の宮に持ち帰り、その器具を彼の神の宝物倉に納めた。1:3 王は宦官の長アシュペナズに命じて、イスラエル人の中から、王族か貴族を数人選んで連れて来させた。1:4 その少年たちは、身に何の欠陥もなく、容姿は美しく、あらゆる知恵に秀で、知識に富み、思慮深く、王の宮廷に仕えるにふさわしい者であり、また、カルデヤ人(バビロン人)の文学とことばとを教えるにふさわしい者であった。1:5 王は、王の食べるごちそうと王の飲むぶどう酒から、毎日の分を彼らに割り当て、三年間、彼らを養育することにし、そのあとで彼らが王に仕えるようにした。1:6 彼らのうちには、ユダ部族のダニエル、ハナヌヤ、ミシャエル、アザルヤがいた。・・・
第一次バビロン捕囚(紀元前605年)でダニエルはバビロンに連行されました。

ダニ9:2の文書とは

エレミヤ25:10〜14
エレ 25:10 わたしは彼らの楽しみの声と喜びの声、花婿の声と花嫁の声、ひき臼の音と、ともしびの光を消し去る。25:11 この国は全部、廃墟となって荒れ果て、これらの国々はバビロンの王に七十年仕える。25:12 七十年の終わりに、わたしはバビロンの王とその民、──【主】の御告げ──またカルデヤ人の地を、彼らの咎のゆえに罰し、これを永遠に荒れ果てた地とする。25:13 わたしは、この国について語ったすべてのことば、すなわち、エレミヤが万国について預言し、この書にしるされている事をみな、この地にもたらす。25:14 多くの国々と大王たちが彼らを奴隷に使い、わたしも彼らに、そのしわざに応じ、その手のわざに応じて報いよう。」

 

エレミヤ29:10〜14
エレ 29:10 まことに、【主】はこう仰せられる。「バビロンに七十年の満ちるころ、わたしはあなたがたを顧み、あなたがたにわたしの幸いな約束を果たして、あなたがたをこの所に帰らせる。 29:11 わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。──【主】の御告げ──それはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。29:12 あなたがたがわたしを呼び求めて歩き、わたしに祈るなら、わたしはあなたがたに聞こう。29:13 もし、あなたがたが心を尽くしてわたしを捜し求めるなら、わたしを見つけるだろう。29:14 わたしはあなたがたに見つけられる。──【主】の御告げ──わたしは、あなたがたの繁栄を元どおりにし、わたしがあなたがたを追い散らした先のすべての国々と、すべての場所から、あなたがたを集める。──【主】の御告げ──わたしはあなたがたを引いて行った先から、あなたがたをもとの所へ帰らせる。

 

イザヤ44:28〜45:1
イザ 44:28 わたしはクロスに向かっては、『わたしの牧者、
わたしの望む事をみな成し遂げる』と言う。
エルサレムに向かっては、
再建される。
神殿は、その基が据えられる』と言う。」
45:1 【主】は、油そそがれた者クロスに、
こう仰せられた。
「わたしは彼の右手を握り、
彼の前に諸国を下らせ、
王たちの腰の帯を解き、
彼の前にとびらを開いて、
その門を閉じさせないようにする。

 

 

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しかしダニエルが誤解していることが一つありました。
ダニエルは70年の(バビロン)捕囚が終わると直ちにメシア的王国(千年王国)が登場すると考え、すぐにその成就のために祈り始めます。
さらにその国家的回心の前にイスラエルの罪の告白があると預言書の学びにより知ったダニエルは、イスラエルを代表して自ら民族的罪の告白をおこないます。

 

 

ダニ9:3 そこで私(ダニエル)は、顔を神である主に向けて祈り、断食をし、荒布を着、灰をかぶって、願い求めた。9:4 私は、私の神、【主】に祈り、告白して言った。
「ああ、私の主、大いなる恐るべき神。あなたを愛し、あなたの命令を守る者には、契約を守り、恵みを下さる方。
9:5 私たち罪を犯し、不義をなし、悪を行い、あなたにそむき、あなたの命令と定めとを離れました。9:6 私たちはまた、あなたのしもべである預言者たちが御名によって、私たちの王たち、首長たち、先祖たち、および一般の人すべてに語ったことばに、聞き従いませんでした。
9:7 主よ。正義はあなたのものですが、不面目は私たちのもので、今日あるとおり、ユダの人々、エルサレムの住民のもの、また、あなたが追い散らされたあらゆる国々で、近く、あるいは遠くにいるすべてのイスラエル人のものです。これは、彼らがあなたに逆らった不信の罪のためです。9:8 【主】よ。不面目は、あなたに罪を犯した私たちと私たちの王たち、首長たち、および先祖たちのものです。9:9 あわれみと赦しとは、私たちの神、主のものです。これは私たちが神にそむいたからです。9:10 私たちは、私たちの神、【主】の御声に聞き従わず、神がそのしもべである預言者たちによって私たちに下さった律法に従って歩みませんでした。9:11 イスラエル人はみな、あなたの律法を犯して離れ去り、御声に聞き従いませんでした。そこで、神のしもべモーセの律法に書かれているのろいと誓いが、私たちの上にふりかかりました。私たちが神に罪を犯したからです。
9:12 神は、大きなわざわいを私たちにもたらすと、かつて私たちと、私たちをさばいたさばきつかさたちに対して告げられたみことばを、成就されたのです。エルサレムの上に下ったほどのわざわいは、今まで天下になかったことです。9:13 このわざわいはすべて、モーセの律法に書かれているように、私たちの上に下りましたが、私たちは、不義から立ち返り、あなたの真理を悟れるよう、私たちの神、主に、お願いもしませんでした。9:14 【主】はそのわざわいの見張りをしておられ、それを私たちの上に下しました。私たちの神、【主】のみわざは、すべて正しいのです。私たちが、御声に聞き従わなかったからです。9:15 しかし今、私たちの神、主よ、あなたは、力強い御手をもって、あなたの民をエジプトの地から連れ出し、今日あるとおり、あなたの名をあげられました。私たちは罪を犯し、悪を行いました。9:16 主よ。あなたのすべての正義のみわざによって、どうか御怒りと憤りを、あなたの町エルサレム、あなたの聖なる山からおさめてください。私たちの罪と私たちの先祖たちの悪のために、エルサレムとあなたの民が、私たちを取り囲むすべての者のそしりとなっているからです。9:17 私たちの神よ。今、あなたのしもべの祈りと願いとを聞き入れ、主ご自身のために、御顔の光を、あなたの荒れ果てた聖所に輝かせてください。
9:18 私の神よ。耳を傾けて聞いてください。目を開いて私たちの荒れすさんださまと、あなたの御名がつけられている町をご覧ください。私たちが御前に伏して願いをささげるのは、私たちの正しい行いによるのではなく、あなたの大いなるあわれみによるのです。
9:19 主よ。聞いてください。主よ。お赦しください。主よ。心に留めて行ってください。
私の神よ。あなたご自身のために遅らせないでください(第二次バビロン捕囚の紀元前597年でも、第三次バビロン捕囚の紀元前586年でもなく、第一次バビロン捕囚の紀元前605年から70年をカウントしてください)あなたの町と民とには、あなたの名がつけられているからです。」

 

ところが、すぐに天使ガブリエルが天から遣わされてダニエルの祈りを中断しました。
ダニエル書9:20〜23
ダニ 9:20 私がまだ語り、祈り、自分の罪と自分の民イスラエルの罪を告白し、私の神の聖なる山のために、私の神、【主】の前に伏して願いをささげていたとき、9:21 すなわち、私がまだ祈って語っているとき、私が初めに幻の中で見たあの人、ガブリエルが、夕方のささげ物をささげるころ、すばやく飛んで来て、私に近づき、 9:22 私に告げて言った。
「ダニエルよ。
私は今、あなたに悟りを授けるために出て来た。
9:23 あなたが願いの祈りを始めたとき、一つのみことばが述べられたので、私はそれを伝えに来た
あなたは、神に愛されている人だからだ。
そのみことばを聞き分け、幻を悟れ。
ダニエルの誤解を解くためにガブリエルが遣わされました。

 

七十週の幻の預言

ダニエル書9:24〜27
ダニ 9:24 あなたの民とあなたの聖なる都については、七十週が定められている。
それは、そむきをやめさせ、罪を終わらせ、咎を贖い、永遠の義をもたらし、幻と預言とを確証し、至聖所に油をそそぐためである。
9:25 それゆえ、知れ。
悟れ。
引き揚げてエルサレムを再建せよ、との命令が出てから、油そそがれた者、君主の来るまでが七週
また六十二週の間、その苦しみの時代に再び広場とほりが建て直される。

9:26 その六十二週の後、油そそがれた者は断たれ、彼には何も残らない。
やがて来たるべき君主の民が町と聖所を破壊する。
その終わりには洪水が起こり、その終わりまで戦いが続いて、荒廃が定められている。
9:27 彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。
荒らす忌むべき者が翼に現れる。
ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。」
ガブリエルはダニエルに、70年ではなくて七十週、70の7倍年、490年だと言います。

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(へブル語で)シャブオット(単数)、
シャブイム(複数)
1ダースが12をあらわすように、単に「7」を意味するとともに何かの「7(倍)」をあらわす語です。
ここで使われるシャブイムは週を意味するのではなく7(の倍数)」sevensを意味します。
またこの文脈からは
7年となるべきです。

フルクテンバウム博士著『The Footsteps of the Messiah』翻訳メモより

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ユダヤ人伝道に関わる私たちにとって、ダニエル書9章の七十週の預言はメシア初臨のタイミングを教えてくれるとても重要なものです。

最初の69週つまり483年(69×7年)はメシアの初臨とともに歴史的に終わり、成就しています。

 

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ダニ9:25c 引き揚げてエルサレムを再建せよ、との命令が出てから~

この命令とは何か、4つの可能性があります。
① クロス王(前538~537) 
Ⅱ歴36:22~23、エズ1:1~4、6:1~5 クロス王の勅令
② ダリヨス王(前521~)
エズ6:6~12 クロス王の勅令の再確認
③ アルタシャスタ王が祭司エズラに(前458)
エズ7:11~26 神殿奉仕
④ アルタシャスタ王がネヘミヤに(前444~443)
ネヘ2:1~8 城壁の再建

5つの理由(ここでは割愛します)により25節の命令とは①が妥当であろうとフルクテンバウム博士は『The Seventy Sevens of Daniel』 で書いています。


Ⅱ歴代 36:22 ペルシヤの王クロスの第一年に、エレミヤにより告げられた【主】のことばを実現するために、【主】はペルシヤの王クロスの霊を奮い立たせたので、王は王国中におふれを出し、文書にして言った。36:23 「ペルシヤの王クロスは言う。『天の神、【主】は、地のすべての王国を私に賜った。この方はユダにあるエルサレムに、ご自分のために宮を建てることを私にゆだねられた。あなたがた、すべて主の民に属する者はだれでも、その神、【主】がその者とともにおられるように。その者は上って行くようにせよ。』」

 

エズ 1:1 ペルシヤの王クロスの第一年に、エレミヤにより告げられた【主】のことばを実現するために、【主】はペルシヤの王クロスの霊を奮い立たせたので、王は王国中におふれを出し、文書にして言った。1:2 「ペルシヤの王クロスは言う。『天の神、【主】は、地のすべての王国を私に賜った。この方はユダにあるエルサレムに、ご自分のために宮を建てることを私にゆだねられた。1:3 あなたがた、すべて主の民に属する者はだれでも、その神がその者とともにおられるように。その者はユダにあるエルサレムに上り、イスラエルの神、【主】の宮を建てるようにせよ。この方はエルサレムにおられる神である。1:4 残る者はみな、その者を援助するようにせよ。どこに寄留しているにしても、その所から、その土地の人々が、エルサレムにある神の宮のために進んでささげるささげ物のほか、銀、金、財貨、家畜をもって援助せよ。』」

 

エズ 6:1 それで、ダリヨス王は命令を下し、宝物を納めてあるバビロンの文書保管所を調べさせたところ、6:2 メディヤ州の城の中のアフメタで、一つの巻き物が発見された。その中に次のように書かれていた。「記録。6:3 クロス王の第一年に、クロス王は命令を下した。エルサレムにある神の宮、いけにえがささげられる宮を建て、その礎を定めよ。宮の高さは六十キュビト、その幅も六十キュビト。6:4 大きな石の層は三段。木材の層は一段にする。その費用は王家から支払う。6:5 また、ネブカデネザルがエルサレムの神殿から取って、バビロンに運んで来た神の宮の金、銀の器具は返し、エルサレムの神殿に運び、一つ一つもとの所に戻す。こうして、それらを神の宮に納める。

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残る最後の7年(一週)、つまり70週目、これが患難期と呼ばれる年数です。

 

その患難期とはどの時点から始まるのでしょうか?

ダニ 9:27一週の間多くの者と堅い契約を結び、〜
彼:26節の人物をさしています。

ダニ 9:26 その六十二週の後、油そそがれた者は断たれ、彼には何も残らない。
やがて来たるべき君主の民が町と聖所を破壊する。
その終わりには洪水が起こり、その終わりまで戦いが続いて、荒廃が定められている。
やがて来るべき君主
」、イスラエルの「多くの者と堅い契約を結」ぶ「(26節の彼ではなく27節の)は同じ人物で、反キリストと呼ばれている人です。
ダニエル書7章と8章にでてきて、theという定冠詞がついています。

 

 

多くの人は携挙患難時代の始まるしるしだと誤解していますが、
携挙ではなくイスラエルと反キリストとの7年の契約が患難時代の始まりです。

 

二つの前提条件
①    イスラエルの地に契約を結ぶことのできる国や政府が出来上がってること
1948年以来可能となり、既に成就している内容です。

②    契約の相手側である反キリストという人物が既に政治的に高い地位についていて、イスラエルとこういう契約を結ぶほどの権威、力をもっているということ
これは未だ起こっていません。

 

 

 

人間的視点からみた7年間の契約

ダニエル書9:27

 

三つの注目すべきこと:

 

 


ダニ 9:27 彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、〜
多くの者と : 
全員ではないということです。
指導者たちは契約を結びますが、この契約を拒否するユダヤ人たちがでてくるということ、ユダヤ人全員が賛成するわけではありません。

 


ダニ9:27 彼は〜半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。
荒らす忌むべき者が翼に現れる。
この7年の契約は3年半が経った段階で破棄されます。

犠牲の動物を神殿にささげることが、反キリスト礼拝にかえられるというところでこの契約が破棄されます。

 


ダニ9:27cついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。」

マタ 24:22 もし、その日数が少なくされなかったら、ひとりとして救われる者はないでしょう。
しかし、選ばれた者のために、その日数は少なくされます。

 

反キリストとイスラエルが7年の平和条約を結びますが
3年半でその契約が断たれ
ユダヤ人たちが大変な苦難に突入していきます。

これらは人間的視点からの説明です。

 

 

 

神さまの視点からみた7年間の契約

イザヤ書28:14〜22
同じ7年間の契約を神さまは別の視点でご覧になっています。


イザ 28:14 それゆえ、あざける者たち──
エルサレムにいてこの民を
物笑いの種にする者たち
よ。
【主】のことばを聞け。
神さまの視点から、この契約を結んだイスラエルの指導者たちは愚か者です。

イザ 28:15 あなたがたは、こう言ったからだ。
「私たちは死と契約を結び、
よみと同盟を結んでいる。
たとい、にわか水があふれ、越えて来ても、
それは私たちには届かない。
私たちは、まやかしを避け所とし、
偽りに身を隠してきたのだから。」
15節がその理由です。

洪水:聖書で象徴的に用いられた場合は例外なしに軍事的侵略を意味します

イスラエルの外交政策の中で「安全」が最も重要なキーワードです。
イスラエルは建国以来4回の戦争を経験してきました。・・・
常に中心テーマは安全保障です。
将来イスラエルの指導者たちは、自国の安全を確保する唯一の方法は反キリストという人物との契約しかないという確信を持つわけです。
これは平和条約と言うよりもイスラエルの安全を保障する契約です。

 

時々、ユダヤ人たちは反キリストをメシアと誤解して受け入れると言われますが、聖書にイスラエルが反キリストをメシアと信じるという説明はでてきません。

イスラエルは反キリストをメシアとして受け入れるのではなく、軍事的安全を保障する人物として受け入れるということです。
しかし、そのように考えるお前たちは愚か者であり、 これは天との同盟ではなくよみとの同盟であり、いのちを与える契約ではなくて死との契約である、と神さまは言われます。

 

ダニエル書9:27と同じ3つのことが起こっています。


イザ 28:16 だから、神である主は、こう仰せられる。
「見よ。わたしはシオンに
一つの石
を礎として据える。
これは、試みを経た石、
堅く据えられた礎の、尊いかしら石

これを信じる者は、あわてることがない。
この契約を受け入れない、同意しない少数派のユダヤ人がいるということです。

:聖書で象徴的に使われた時にはメシア(救い主)を指します

この契約が結ばれる時にメシアニックジュー(イエスを信じるユダヤ人)の共同体はその契約に同意しない少数派のユダヤ人たちになります。

 


イザ 28:17 わたしは公正を、測りなわとし、
正義を、おもりとする。
雹は、まやかしの避け所を一掃し、
水は隠れ家を押し流す。
28:18a あなたがたの死との契約は解消され、
よみとの同盟は成り立たない。

契約の破棄の預言です。

イザ 28:18bにわか水があふれ、越えて来ると、
あなたがたはそれに踏みにじられる。

そして軍事的侵略が起こります。

ダニエル9:27では、この契約が破られた時にイスラエルの上に崩壊、破滅がやってくるという事でしたが、同じようなことがおこっています。

イザ28:19 それは押し寄せるたびに、あなたがたを捕らえる。
それは朝ごとに押し寄せる。昼も夜も
この啓示を悟らせることは全く恐ろしい。」

28:20 寝床は、身を伸ばすには短すぎ、
毛布も、身をくるむには狭すぎるようになる。
彼らはまず夜寝る時におそれの経験をするようになります。

彼らは安全と快適な生活を確保するために契約を結ぶのですが、その結果は非常に不愉快な、夜も眠れないような状況に陥るということです。

イザ 28:20 寝床は、身を伸ばすには短すぎ、毛布も、身をくるむには狭すぎるようになる。

 

短いベッド
「私(フルクテンバウム博士)のような程度の身長ですとベッドからはみ出るおそれはないので、皆さんも是非これくらいになってください。」(聴衆苦笑)

 

身をくるもうとしても狭い毛布
「1967年1月、六日戦争の半年ほど前、ヘブライ大学の学生だった頃
フィールドワークのためにネゲブ(南)に行き聖書地理を学んだのですが、ヨルダンの国境があまりにも近いので宿舎は軍隊のキャンプ地に確保したのです。
ネゲブ砂漠は昼間は暑いのですが、1月の夜は非常に寒くなります。
与えられた毛布は、私のようなサイズでも小さ過ぎました。
足を温めようとすると鼻が冷え、鼻を温めようとすると足先が冷え、一晩中そういうことを繰り返し、寝たり目が覚めたりしてよく眠れませんでした。
あの狭い呪われた毛布が私の全身を覆わなかったので、そういう羽目になってしまったのです。」

19節20節はそのような不快な夜、危険な夜のことを絵画的にたとえを使って表現しています。

 


イザ28:21 実に、【主】はペラツィムの山でのように起き上がり、
ギブオンの谷でのように奮い立ち、
そのみわざを行われる。
そのみわざは異なっている。
また、その働きをされる。
その働きは比類がない。
that he may do his work, his strange work, and bring to pass his act, his strange act.
みわざを行われるが、そのみわざは不可思議。
働きをされるが、その働きは意外。(新改訳2017)
聖書が患難期についていろいろな言葉を使っていますが、そのうちの2つがここででてきます。

主の未知なるみわざhis strange work
未知なる働きhis strange act

イザ28:22 だから今、あなたがたはあざけり続けるな。
あなたがたを縛るかせが、
きつくされるといけないから。

私は万軍の神、主から、
全世界に下る決定的な全滅について
聞いているのだ。

地上でこの7年の契約が結ばれた時、天では全世界にくだるさばきが予告されました。

このさばきは黙示録5章の7つの封印された巻物に記録されている内容と同じです。
封印が解かれて患難期が始まると、地上の土地も人々も破壊されていきます。
患難期の終わりには地面の3分の2から4分の3が破壊され、人口も同じような割合で減少しています。

 

 

患難期はイスラエルと反キリストの7年の契約締結により始まり、それ以前に患難期が始まることはないことを学びました。

 

 

 

 

Ⅱ.時間順でない出来事
NON SEQUENTIAL PRETRIBULATIONAL EVENTS

 

 

セミナーテキストの19ページ

A. 1回目の暗黒 
Blackout Ⅰ

 

 

教会時代の終わりから患難期の終わりまでに5回の暗黒が預言されています。
暗黒:太陽、月、星の光が遮断されて地上が闇に覆われる状態

 

ヨエル書2:31
ヨエ 2:31 【主】の大いなる恐るべき日が来る前に、
太陽はやみとなり、月は血に変わる。
ヨエルはこの暗黒が患難期の前に起こると言っています。

【主】の大いなる恐るべき日:患難期を指す言葉

この暗黒がいつ起こるのか、この情報では決めることができないので(患難期前の出来事のうち)時間順に並べることができないのです。

2~4番目の暗黒:患難期
最後の暗黒:患難期の最後

 

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2〜5回目の暗黒 ご参考までに

2回目の暗黒
患難期最初の1/4が終わろうとするころ

黙示録6:12
黙 6:12 私は見た。小羊が第六の封印を解いたとき、大きな地震が起こった。そして、太陽は毛の荒布のように黒くなり、月の全面が血のようになった。6:13 そして天の星が地上に落ちた。それは、いちじくが、大風に揺られて、青い実を振り落とすようであった。6:14 天は、巻き物が巻かれるように消えてなくなり、すべての山や島がその場所から移された。6:15 地上の王、高官、千人隊長、金持ち、勇者、あらゆる奴隷と自由人が、ほら穴と山の岩間に隠れ、6:16 山や岩に向かってこう言った。「私たちの上に倒れかかって、御座にある方の御顔と小羊の怒りとから、私たちをかくまってくれ。6:17 御怒りの大いなる日が来たのだ。だれがそれに耐えられよう。」

 

3回目の暗黒
患難期前半の最後近く(中間期の前)

黙示録9:2
黙 9:1 第五の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、私は一つの星が天から地上に落ちるのを見た。その星には底知れぬ穴を開くかぎが与えられた。9:2 その星が、底知れぬ穴を開くと、穴から大きな炉の煙のような煙が立ち上り、太陽も空も、この穴の煙によって暗くなった。9:3 その煙の中から、いなごが地上に出て来た。彼らには、地のさそりの持つような力が与えられた。

 

4回目の暗黒
患難期後半の最後のほう

黙示録16:10
黙16:8 第四の御使いが鉢を太陽に向けてぶちまけた。すると、太陽は火で人々を焼くことを許された。16:9 こうして、人々は激しい炎熱によって焼かれた。しかも、彼らは、これらの災害を支配する権威を持つ神の御名に対してけがしごとを言い、悔い改めて神をあがめることをしなかった。
16:10 第五の御使いが鉢を獣の座にぶちまけた。すると、獣の国は暗なり、人々は苦しみのあまり舌をかんだ。16:11 そして、その苦しみと、はれものとのゆえに、天の神に対してけがしごとを言い、自分の行いを悔い改めようとしなかった。

 

5回目の暗黒
患難期の最後

マタイ24:29
マタ 24:29 だが、これらの日の苦難に続いてすぐに、太陽は暗くなり、月は光を放たず、星は天から落ち、天の万象は揺り動かされます。

 

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患難期前の出来事レジュメ(9)2017年6/10
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練馬桜台聖書フォーラム

代表 :南 知之

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