千年王国レジュメ（4）2017年10/28
千年王国における指揮系統は２部門ある
第一の復活
ダビデという言葉を字義通りに解釈する根拠
呪いの預言をされたエコヌヤの子孫ゼルバベルが…
2013年フルクテンバウム博士セミナー『聖書は千年王国について何を教えているか』（テキスト） を学んでいます。
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フルクテンバウム博士のメッセージを中川健一牧師がわかり易く通訳してくださったセミナーの内容を基に作成しています。
以下、青色の聖句はテキストでみていく聖句です。
紫色の聖句の聖句は2回目にでてきた聖句、または参考聖句です。
緑色の文章は補足説明です。
黒色の文章がセミナーの説明文です。
興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。
「千年王国The Millennium」と「メシア的王国The Messianic Kingdom」の意味は全く同じです。
Ⅲ．メシア的王国の統治形態
The Government of the Messianic Kingdom
セミナーテキスト１２ページ
Ｂ．異邦人部門の統治形態
The Gentile Branch of Government
１． 教会時代の聖徒と
大患難時代の聖徒
The Church and the Tribulation Saints
黙示録２０：４〜６
黙 20:4 また私は、多くの座を見た。
彼らはその上にすわった。
そしてさばきを行う権威が彼らに与えられた。
また私は、イエスのあかしと神のことばとのゆえに首をはねられた人たちのたましいと、獣やその像を拝まず、その額や手に獣の刻印を押されなかった人たちを見た。
彼らは生き返って、キリストとともに、千年の間王となった。
20:5 そのほかの死者は、千年の終わるまでは、生き返らなかった。
これが第一の復活である。
This is the first resurrection.
20:6 この第一の復活にあずかる者は幸いな者、聖なる者である。
この人々に対しては、第二の死 the second death は、なんの力も持っていない。
彼らは神とキリストとの祭司となり、キリストとともに、千年の間王となる。
but they shall be priests of God and of Christ, and shall reign with him a thousand yesars. (ASV)
メシアとともに（千年王国で）統治する人たちがここ（４節）に３グループいます。
（聖徒とはイエスさまを、福音の三要素を信じた人たちのことです。）
① 黙20:4a
教会時代の聖徒たち
黙20:4の訳について
新改訳：さばきを行う権威が彼らに与えられた。
新共同訳：彼らには裁くことが許されていた。
ASV： judgment was given unto them：
訳し方は２種類あります。
① 裁く権利が与えられた
② 彼らは既に裁かれた人々である
正しくは② さばきが終わっている人たち
「裁きを行う権威が〜与えられた。」ではなく、裁きを受けた人たち或いは裁きを受ける者たちと理解します。
ここでの「さばき」とはキリストのさばきのことです。
Ⅱコリ 5:10 なぜなら、私たちはみな、キリストのさばきの座に現れて、善であれ悪であれ、各自その肉体にあってした行為に応じて報いを受けることになるからです。
これは、教会が天に挙げられる＝携挙、のあとであり、小羊の婚姻が始まる前に行われます。
私たちは一人ひとりキリストの御座の前に出てさばかれます。
・・・・・・・・・・・
（キリストのさばきの座は）私たちの罪を再び思い出させ、それを裁くためではありません。
ロマ書８：１
ロマ 8:1 従って、今や、キリスト・イエスに結ばれている者は、罪に定められることはありません。
キリストにある者に、もはや呪いはありません。
第１コリント３：１０〜１５
Ⅰコリ 3:10 与えられた神の恵みによって、私は賢い建築家のように、土台を据えました。
そして、ほかの人がその上に家を建てています。
しかし、どのように建てるかについてはそれぞれが注意しなければなりません。
3:11 というのは、だれも、すでに据えられている土台のほかに、ほかの物を据えることはできないからです。
その土台とはイエス・キリストです。
3:12 もし、だれかがこの土台の上に、金、銀、宝石、木、草、わらなどで建てるなら、3:13 各人の働きは明瞭になります。
その日がそれを明らかにするのです。
というのは、その日は火とともに現れ、この火がその力で各人の働きの真価をためすからです。
3:14 もしだれかの建てた建物が残れば、その人は報いを受けます。
3:15 もしだれかの建てた建物が焼ければ、その人は損害を受けますが、自分自身は、火の中をくぐるようにして助かります。
私たちがイエス・キリストを主と信じて以降どのように神にお仕えしたか。
主に仕えない自分勝手な生き方は木や草やわらで家を建てるようなもので、火がつけば、どれだけ大きな家かは問題ではなく、全て焼き尽くされます。
信者は信仰と恵みにより救われているので御国には入りますが、それ以上のご褒美がない人がいるとパウロは教えます。
主に仕える生活ならば金や銀や宝石で家を建てるようなものです。
今をどのように生きるかによって将来の一千年間の生活が決まります。（セミナー会場どよめき）
千年王国が終わり永遠の秩序になり初めて全ての涙が報われます。
大きな働きのみが賞賛を受けるわけではなく、どんな小さなことでも意識的に主をあがめ、主に仕える心で行うならば、それは主からのご褒美を受ける働きです。
一杯の水、教会の建物の管理、掃除、セミナーでの奉仕者、日本のレギュラーコーヒー…（ジョークに発展）
主の御名をあがめるという目的でしているならそれは栄誉に値することです。
（信じたのち、自分に対する神のみこころが何であるかを求め、その命令に従い、与えられた霊的賜物によって働きを成就したか否か。）
・・・・・・・・・・・
セミナーテキスト１３ページ
② 20:4b 「イエスのあかしと神のことばとのゆえに首をはねられた人たちのたましいと、」
大患難時代の前半に殉教の死を遂げた聖徒たち
黙示録６：９〜１１
黙 6:9 小羊が第五の封印を解いたとき、私は、神のことばと、自分たちが立てたあかしとのために殺された人々のたましいが祭壇の下にいるのを見た。
6:10 彼らは大声で叫んで言った。
「聖なる、真実な主よ。
いつまでさばきを行わず、地に住む者に私たちの血の復讐をなさらないのですか。」
6:11 すると、彼らのひとりひとりに白い衣が与えられた。
そして彼らは、「あなたがたと同じしもべ、また兄弟たちで、あなたがたと同じように殺されるはずの人々の数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいなさい」と言い渡された。
③ 黙20:4c 「獣（反キリスト）やその像を拝まず、その額や手に獣の刻印を押されなかった人たちを見た。」
大患難時代の後半に死んだ聖徒たち
① 教会時代の聖徒たち（私たちはここ）
②大患難時代前半の殉教者
③大患難時代後半の殉教者
がメシアと共に統治します。
第一の復活：
信者の復活
黙20:5 そのほかの死者は、千年の終わるまでは、生き返らなかった。
これが第一の復活である。
20:6 この第一の復活にあずかる者は幸いな者、聖なる者である。
この人々に対しては、第二の死は、なんの力も持っていない。
彼らは神とキリストとの祭司となり、キリストとともに、千年の間王となる。
ここで「第一の復活」が完結します。
第一の復活の５段階
① イエスの復活
第一コリント１５：２３
Ⅰコリ 15:23 しかし、おのおのにその順番があります。
まず初穂であるキリスト、次にキリストの再臨のときキリストに属している者です。
1Co 15:23 But each in his own order: Christ the firstfruits; then they that are Christ’s, at his coming.
第一段階は既に成就しました。
イエス、イェシュアが不滅のからだに復活されたことが第一の復活の初穂です。
初穂とは、それに続くより多くのものがあるということで、私たちの復活を意味しています。
② 教会時代の聖徒の復活
第一テサロニケ４：１６
Ⅰテサ 4:16 主は、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られます。
それからキリストにある死者が、まず初めによみがえり、
教会時代の聖徒たちが大患難時代の前に経験する復活です。
（その時にすでに死んでいる教会時代の聖徒たちがまず復活し、その時生きている信者たちは生きたまま天にあげられ＝携挙、その時に栄光のからだにかえられます。）
③ふたりの証人の復活
黙示録11：３〜１３
黙 11:3 それから、わたしがわたしのふたりの証人に許すと、彼らは荒布を着て千二百六十日の間預言する。」
11:4 彼らは全地の主の御前にある二本のオリーブの木、また二つの燭台である。
11:5 彼らに害を加えようとする者があれば、火が彼らの口から出て、敵を滅ぼし尽くす。
彼らに害を加えようとする者があれば、必ずこのように殺される。
11:6 この人たちは、預言をしている期間は雨が降らないように天を閉じる力を持っており、また、水を血に変え、そのうえ、思うままに、何度でも、あらゆる災害をもって地を打つ力を持っている。
11:7 そして彼らがあかしを終えると、底知れぬ所から上って来る獣（復活した反キリスト）が、彼らと戦って勝ち、彼らを殺す。
11:8 彼らの死体は、霊的な理解ではソドムやエジプトと呼ばれる大きな都の大通りにさらされる。
彼らの主もその都で十字架につけられたのである。
11:9 もろもろの民族、部族、国語、国民に属する人々が、三日半の間、彼らの死体をながめていて、その死体を墓に納めることを許さない。
11:10 また地に住む人々は、彼らのことで喜び祝って、互いに贈り物を贈り合う。
それは、このふたりの預言者が、地に住む人々を苦しめたからである。
11:11 しかし、三日半の後、神から出たいのちの息が、彼らに入り、彼らが足で立ち上がったので、それを見ていた人々は非常な恐怖に襲われた。
11:12 そのときふたりは、天から大きな声がして、「ここに上れ」と言うのを聞いた。
そこで、彼らは雲に乗って天に上った。
彼らの敵はそれを見た。
11:13 そのとき、大地震が起こって、都の十分の一が倒れた。
この地震のため七千人が死に、生き残った人々は、恐怖に満たされ、天の神をあがめた。
大患難時代の中間にふたりの証人と言われる人が復活します。
④ 旧約時代の聖徒の復活
イザヤ２６：１９
イザ 26:19 あなたの死人は生き返り、
私のなきがらはよみがえります。
さめよ、喜び歌え。ちりに住む者よ。
あなたの露は光の露。
地は死者の霊を生き返らせます。
75日間の中間期（大患難時代後千年王国スタートまでのインターバル）に起こることです。
ダニ 12:1 その時、あなたの国の人々を守る大いなる君、ミカエルが立ち上がる。
国が始まって以来、その時まで、かつてなかったほどの苦難の時が来る。
しかし、その時、あなたの民で、あの書にしるされている者はすべて救われる。
ダニエル１２：２
ダニ 12:2 地のちりの中に眠っている者のうち、多くの者が目をさます。
ある者は永遠のいのちに、ある者はそしりと永遠の忌みに。
⑤ 大患難時代の聖徒の復活
黙示録２０：４
黙 20:4 また私は、多くの座を見た。
彼らはその上にすわった。
そしてさばきを行う権威が彼らに与えられた。
また私は、イエスのあかしと神のことばとのゆえに首をはねられた人たちのたましいと、獣やその像を拝まず、その額や手に獣の刻印を押されなかった人たちを見た。
彼らは生き返って、キリストとともに、千年の間王となった。
この５つのステップで「第一の復活」が全て完了します。
一千年間のメシア的王国においてはもはや新しい復活は起こりません。
千年王国のあとに不信者の復活「第二の復活」がおこります。
「千年王国の時代の聖徒」はどうなるのでしょうか。
千年王国では（大患難時代に信じて生き延びた）自然体のからだを持った人がいて、（千年王国で彼らから）生まれる人たちもいます。
（大患難時代に信じて生き延びた自然の肉体をもつ者、またはその両親から千年王国で生まれて千年王国で信仰をもった自然の肉体をもつ）信者であれば死ぬことはないので千年王国の聖徒の復活はもともと想定されていません。
千年王国の一番終わりに栄光のからだにかえられ、それまで死ぬことはありません。
【指揮系統
メシア
⇒ 教会時代の復活した聖徒と大患難時代の復活した殉教者】
２． 王たち
Kings
詩篇７２：１０〜１１
詩 72:10 タルシシュと島々の王たちは贈り物をささげ、
シェバとセバの王たちは、みつぎを納めましょう。
72:11 こうして、すべての王が彼（メシア的王、イエスさまのこと）にひれ伏し、
すべての国々が彼に仕えましょう。
王たちはその時代の異邦人世界を統治します。
この王たちは自然の肉体をもち、自然界の中では最高の地位に就きますが、復活のからだ、栄光の体をもつ聖徒たちはその上にあって王たちを統治します。
【指揮系統
メシア
⇒ 教会時代の復活した聖徒と大患難時代の復活した殉教者
⇒ 異邦人諸国の王たち
⇒ 異邦人世界】
C.ユダヤ人部門の統治形態
The Jewish Branch of Government
１． ダビデ： 王であり君主
David: The King and Prince
ユダヤ人部門は
復活したダビデが王として統治します。
エレミヤ３０：９
エレ 30:9 彼ら（イスラエルとユダ）は彼らの神、【主】と、わたし（イスラエルの神、【主】）が彼らのために立てる彼らの王ダビデに仕えよう。
Jer 30:9 but they shall serve Jehovah their God, and David their king, whom I will raise up unto them.
セミナーテキスト１４ページ
エゼキエル３４：２３〜２４
エゼ 34:23 わたし（神である主）は、彼ら（イスラエル）を牧するひとりの牧者、わたしのしもべダビデを起こす。
彼は彼らを養い、彼らの牧者となる。
34:24 【主】であるわたしが彼らの神となり、わたしのしもべダビデはあなたがたの間で君主となる。
and my servant David prince among them;
【主】であるわたしがこう告げる。
エゼキエル３７：２４〜２５
エゼ 37:24 わたしのしもべダビデが彼らの王となり、彼ら（イスラエル）全体のただひとりの牧者となる。
And my servant David shall be king over them; and they all shall have one shepherd:
彼らはわたしの定めに従って歩み、わたしのおきてを守り行う。
37:25 彼らは、わたしがわたしのしもべヤコブに与えた国、あなたがたの先祖が住んだ国に住むようになる。
そこには彼らとその子らとその子孫たちとがとこしえに住み、わたしのしもべダビデが永遠に彼らの君主となる。
and David my servant shall be their prince for ever.
ホセア３：５
ホセ 3:5 その後、イスラエル人は帰って来て、彼らの神、【主】と、彼らの王ダビデを尋ね求め、終わりの日に、おののきながら【主】とその恵みに来よう。
Hos 3:5 afterward shall the children of Israel return, and seek Jehovah their God, and David their king, and shall come with fear unto Jehovah and to his goodness in the latter days.
４か所の聖句全てで言われているのは、ダビデがイスラエルの民を王として統治するようになるということです。
この「ダビデ」という言葉
直接ダビデを指すのではなくて比喩的に解釈し、キリスト、ダビデの子孫として来るメシアを指すと考える人がいます。
しかし、預言者たちがダビデの子であるメシアを指す時には別の言葉、メシア的タイトルを使います。
例）
ダビデの子孫 Seed of David
ダビデの子 Son of David
ダビデの枝 Branch of David
ダビデの幕屋 Tabernacle of David
ダビデという言葉を復活したダビデであると字義通りに解釈する理由があるわけです。
この４箇所でダビデは時には王king、時には君主princeと呼ばれています。
どの視点からダビデを見ているかによって言葉が違ってくるのです。
イスラエルの視点からダビデを見上げた場合、ダビデは王です。
メシアの視点からダビデを見下ろした場合、ダビデは君主と呼ばれます。
【指揮系統
メシア
⇒ 復活したダビデ王】
セミナーテキスト１５ページ
２．12部族を統治する12使徒
The Twelve Apostles Over the Twelve Tribes
イエスさまは２回、12使徒たちにあなたがたが12部族をさばくようになると約束しています。
マタイ１９：２８
マタ 19:28 そこで、イエスは彼ら（ペテロらイエスに従ってきた弟子たち）に言われた。
「まことに、あなたがたに告げます。
世が改まって人の子（イエス）がその栄光の座に着く時、in the regeneration when the Son of man shall sit on the throne of his glory, わたしに従って来たあなたがたも十二の座に着いて、イスラエルの十二の部族をさばくのです。 judging the twelve tribes of Israel.
どのタイミングで12使徒が12部族を統治するようになるかと言っています。
世が改まって：千年王国が設立されてという意味
ルカ２２：２８〜３０
ルカ 22:28 けれども、あなたがた（ここではイスカリオテのユダを除く12弟子）こそ、わたしのさまざまの試練の時にも、わたしについて来てくれた人たちです。
22:29 わたしの父がわたしに王権を与えてくださったように、わたしもあなたがたに王権を与えます。
22:30 それであなたがたは、わたしの国でわたしの食卓に着いて食事をし、王座に着いて、イスラエルの十二の部族をさばくのです。
過越しの祭りの時にイエスが語った約束です。
２つの約束
① メシア的王国で12使徒たちはメシアの食卓について食事をする特権が与えられます。
② 使徒たちは王座につき、それぞれ特定の部族を割り当てられ、その部族を統治、さばくようになります。
【指揮系統
メシア
⇒ 復活したダビデ王
⇒ 復活した十二使徒】
３．首長たち
（高官たち、君主たち）
The Princes
The Princesの日本語訳は「高官たち」（新共同訳） 「君主たち」「君たち」（口語訳）とも訳されますが、新改訳の「首長たち」を採用します。
イザヤ３２：１
イザ 32:1 見よ。ひとりの王が正義によって治め、
首長たちは公義によってつかさどる。
Isa 32:1 Behold, a king shall reign in righteousness,
and princes shall rule in justice.
ここで「王」は単数形ですが、「首長たち」は複数形です。
王は一人ですが、それを支える役職の人たちが複数いるということです。
エゼキエル４５：８
エゼ 45:8 これがイスラエルの中の彼（君主）の所有地である。
わたしの君主たちは、二度とわたしの民をしいたげることなく、この地は部族ごとに、イスラエルの家に与えられる。
Eze 45:8 In the land it shall be to him for a possession in Israel:
And my princes shall no more oppress my people; but they shall give the land to the house of Israel according to their tribes.
「君主たち」「首長たち」の存在が預言されています。
彼らは圧政を行わず、12部族に土地を分割する権威を受けている、と書かれています。
（エゼキエル40〜48章についてはのちほど詳しくみていきます。)
セミナーテキスト１６ページ
一人だけ、この君主或いは首長になり得る人の名前が挙がっています。
ハガイ２：２０〜２３
ハガ 2:20 その月の二十四日、ハガイに再び次のような【主】のことばがあった。
2:21 「ユダの総督ゼルバベルに次のように言え。
わたしは天と地とを揺り動かし、2:22 もろもろの王国の王座をくつがえし、異邦の民の王国の力を滅ぼし、戦車と、それに乗る者をくつがえす。
馬と騎兵は彼ら仲間同士の剣によって倒れる。
「天と地とを揺り動かし、」いろんな裁きがくだったのちとあるので、これは大患難時代のさばきの後です。
また侵略軍が滅ぼされる状態ですから、これはハルマゲドンの戦いのことでしょう。
2:23 その日、──万軍の【主】の御告げ──シェアルティエルの子、 the son of Shealtiel, わたしのしもべゼルバベルよ、Zerubbabel, わたしはあなたを選び取る。
──【主】の御告げ──わたしはあなたを印形のようにする。
わたしがあなたを選んだからだ。──万軍の【主】の御告げ──」
そのことが起こってのち、つまりメシアの再臨があったのちにゼルバベルに高い地位が約束されています。
ゼルバベルはメシア的王国において特別に高い地位につけて頂ける人物だということがわかります。
＊＊＊＊＊＊＊
ゼルバベルはバビロン捕囚から帰還して以降、第２神殿の建設を完成させた人です。
ダビデの家系に属しますが、エコヌヤという人の系図です。
（ダニ 1:1 ユダの王エホヤキムの治世の第三年に、バビロンの王ネブカデネザルがエルサレムに来て、これを包囲した。
Ⅰ歴代 3:16 エホヤキムの子孫は、その子、エコヌヤ、その子のゼデキヤ。
3:17 捕らわれ人エコヌヤの子は、その子シェアルティエル、）
エレミヤ２２：２４〜３０
エレ 22:24 「わたしは生きている、──【主】の御告げ──たとい、エホヤキムの子、ユダの王エコヌヤが、わたしの右手の指輪の印であっても、わたしは必ず、あなたをそこから抜き取り、22:25 あなたのいのちをねらう者たちの手、あなたが恐れている者たちの手、バビロンの王ネブカデレザルの手、カルデヤ人の手に渡し、22:26 あなたと、あなたの産みの母を、あなたがたの生まれた所ではないほかの国に投げ出し、そこであなたがたは死ぬことになる。
22:27 彼らが帰りたいと心から望むこの国に、彼らは決して帰らない。」
22:28 このエコヌヤという人は、さげすまれて砕かれる像なのか。
それとも、だれにも喜ばれない器なのか。
なぜ、彼と、その子孫は投げ捨てられて、見も知らぬ国に投げやられるのか。
22:29 地よ、地よ、地よ。
【主】のことばを聞け。
22:30 【主】はこう仰せられる。
「この人を『子を残さず、一生栄えない男』と記録せよ。
彼の子孫のうちひとりも、ダビデの王座に着いて、栄え、再びユダを治める者はいないからだ。」
神さまは、エコヌヤの子孫たちがメシアを残さないという呪いの預言をしています。
エコヌヤの子孫はダビデの王座に座る権利はないという預言で、ゼルバベルはその家系です。
ですから、エコヌヤであれ彼の子孫であれ、王座に座る人はでないのですが、ゼルバベルは非常に忠実に主に仕えたが故に御国においては高い地位が約束されています。
王でないとするならおそらく首長でしょう。
【指揮系統
メシア
⇒ 復活したダビデ王
⇒ 復活した十二使徒
⇒ 復活した首長たち（高官たち、君たち）】
４． さばきつかさたちと議官たち（参議たち）
Judges and Counselors
イザヤ１：２６
イザ 1:26 こうして、
おまえ(エルサレム)のさばきつかさたちを初めのように、
おまえの議官たちを昔のようにしよう。
そうして後、
おまえは正義の町、忠信な都と呼ばれよう。」
Isa 1:26 And I will restore your judges as at the first,
And your counsellors as at the beginning:
Afterward
you shall be called The city of righteousness, a faithful town.
首長たちの下にjudgesさばきつかさと言われている人たちがいます。
そのさばきつかさたちはそれぞれ統治する町が与えられています。
その下にイスラエルがいるわけです。
【指揮系統
メシア
⇒ 復活したダビデ王
⇒ 復活した十二使徒
⇒ 復活した首長たち（高官たち、君主たち）
⇒ 復活した？さばきつかさたちと議官たち（参議たち）
⇒ 全イスラエル】
５． 異邦人を統治するイスラエル
Israel Over the Gentiles
イスラエルが統治するのは異邦人諸国ではなく、個人的な異邦人のことです。
（異邦人とはイスラエル人以外の者をさします。）
申命記１５：６
申15:6 あなたの神、【主】は、あなた（イスラエル）に約束されたようにあなたを祝福されるから、あなたは多くの国々に貸すが、あなたが借りることはない。
またあなたは多くの国々を支配するが、彼らがあなたを支配することはない。
経済的なテーマについて語っている文脈です。
少なくとも経済的な側面でイスラエルは異邦人諸国の上に立ちます。
申命記２８：1〜２
申 28:1 もし、あなた（イスラエル）が、あなたの神、【主】の御声によく聞き従い、私（モーセ）が、きょう、あなたに命じる主のすべての命令を守り行うなら、あなたの神、【主】は、地のすべての国々の上にあなたを高くあげられよう。
28:2 あなたがあなたの神、【主】の御声に聞き従うので、次のすべての祝福があなたに臨み、あなたは祝福される。
主への従順に対する報酬は、イスラエルが異邦人諸国の上に立つということです。
こういったことはかつてのイスラエルの歴史上ありません。
申命記２８：１３
申 28:13 私（モーセ）が、きょう、あなた（イスラエル）に命じるあなたの神、【主】の命令にあなたが聞き従い、守り行うなら、【主】はあなたをかしらとならせ、尾とはならせない。
ただ上におらせ、下へは下されない。
再び従順への報酬が語られています。
具体的には「かしらとならせ、尾とはならせない。」
このことは預言者イザヤが２回確認しています。
セミナーテキスト１７ページ
イザヤ４９：２２〜２３
イザ 49:22 神である主はこう仰せられる。
「見よ。わたしは国々に向かって手を上げ、
わたしの旗を国々の民に向かって揚げる。
彼ら（国々の民）は、あなた（シオン：エルサレム：イスラエル）の息子たちをふところに抱いて来、
あなたの娘たちは肩に負われて来る。
49:23 王たちはあなたの世話をする者となり、
王妃たちはあなたのうばとなる。
彼らは顔を地につけて、あなたを伏し拝み、
あなたの足のちりをなめる。
あなたは、わたしが【主】であることを知る。
わたしを待ち望む者は恥を見ることがない。」
イザヤ６１：６〜７
イザ 61:6 しかし、あなたがた（イスラエル？）は【主】の祭司ととなえられ、
われわれ（イザヤと同時代のユダヤ人？）の神に仕える者と呼ばれる。
あなたがたは国々の力を食い尽くし、
その富を誇る。
61:7 あなたがたは恥に代えて、二倍のものを受ける。
人々は侮辱に代えて、その分け前に喜び歌う。
それゆえ、その国で二倍のものを所有し、
とこしえの喜びが彼ら（あなたがたイスラエル？）のものとなる。
イザヤ１４：１〜２（参考）
イザ 14:1 まことに、【主】はヤコブをあわれみ、再びイスラエルを選び、彼らを自分たちの土地にいこわせる。
在留異国人も彼らに連なり、ヤコブの家に加わる。
14:2 国々の民（異邦人）は彼ら（イスラエル）を迎え、彼ら（イスラエル）の所に導き入れる。
イスラエルの家は【主】の土地でこの異国人を奴隷、女奴隷として所有し、自分たちをとりこにした者をとりこにし、自分たちをしいたげた者を支配するようになる。
（異邦人については後ほど詳しくとりあげます。）
【指揮系統
メシア
⇒ 復活したダビデ王
⇒ 復活した十二使徒
⇒ 復活した首長たち（高官たち、君たち）
⇒ 復活した？さばきつかさたちと議官たち（参議たち）
⇒ 全イスラエル
⇒個人的な異邦人】
まとめ
千年王国の指揮系統
異邦人部門
メシア⇩
教会時代の復活した聖徒（将来の私たち）と大患難時代の復活した殉教者⇩
異邦人諸国の王たち⇩
異邦人世界
ユダヤ人部門
メシア⇩
復活したダビデ王⇩
復活した十二使徒（パウロ、バルナバはここにはいません。マッテヤが入ってます。）⇩
復活した首長たち（高官たち、君たち）（ゼルバベルがたぶんここに）⇩
さばきつかさたちと議官たち（参議たち）（復活した栄光のからだをもつ者か、自然の肉体をもつ者か不明）⇩
全イスラエル⇩
個人の異邦人
参考資料： Dr. Arnold G. Fruchtenbaum『The Footsteps of the Messiah』翻訳メモ 第18章メシア的王国の統治形態
中川健一牧師著『終末論Q&A』（書籍のみB5/190頁）（CD12枚組書籍付き）（電子書籍）を是非どうぞ
千年王国レジュメ（５）2017年11/11
Ⅳメシア的王国におけるイスラエル A.ｲｽﾗｴﾙの最終的回復の４つの側面 １．ｲｽﾗｴﾙの国家的新生 (1)土台：新しい契約 (2)預言の進展 へ
