練馬桜台聖書フォーラム

ヨハネの黙示録レジュメ(1)2015年 10/24

2016.05.10

カテゴリー:ヨハネの黙示録, 学び

ヨハネの黙示録レジュメ(1)2015年10/24

黙示録1:1〜1:8


預言解釈の原則(黄金律、二重言及、再記述、文脈)
ヨハネの黙示録の6つの特徴ほか

 


2003年フルクテンバウムセミナー『ヨハネの黙示録』
(テキスト) (チャート) を学んでいます。
ご購入はこちらから(CD6枚組)(MP3版)(テキストのみ

 

 

レジュメもくじ

 

 

2016年8月14日より 東京恵比寿のハーベスト定例会(毎週日曜と月曜)にてヨハネの黙示録の講解メッセージが始まりました。
中川健一牧師による無料配信メッセージ「ヨハネの黙示録
黙1:3、22:7 イントロダクション
黙1:1~8 ヨハネによる前書き
(ハーベスト・タイム・メッセージステーションの公式アプリをダウンロード

『ヨハネの黙示録全巻セット(1〜40回)』(CD40枚組MP3版)を購入することもできます。

 

マンガ聖書全5巻につづき2020年秋に6巻目「黙示録」がでました。

 

このレジュメは練馬桜台聖書フォーラム参加者の復習のため、また参加できなかった方の予習・参考になるようにとつくり始めたものですが、さらに多くの方々の目に触れて聖書の学びの楽しさが伝わればと思っています。
救われる方が一人でも多くおこされる助けになればとも祈りつつ、 フルクテンバウム博士のメッセージを中川健一牧師がわかり易く通訳してくださったセミナーの内容を基に作成しています。

以下、青色の聖句は順番にみている黙示録本文の聖句です。
紫色の聖句はその他の引用聖句です。
緑色の文章は補足説明なので、読み飛ばしていただいてかまいません。
興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。
( )内も補足説明です。

では、よろしくお願いいたします。(文責:南真理子)

 

 

セミナーテキストの1ページ

預言解釈の原則

 

①     解釈の黄金律
聖書を読む際の最も大事な原則です。

「ある箇所をそのまま読んで意味が通じるなら、それ意外の意味を探してはならない。
つまり、すべての言葉を、主要な意味、一般的な意味、通常の意味、字義通りの意味において解釈せよということである。
もし、他の関連する聖書箇所と比較したり、あるいは、聖書全体の基本的な真理と比較したりした結果、文脈上別の意味に取るべきであると判断される場合は、この限りではない。」

例)
味噌汁と言ったら味噌汁のことでハンバーガーのことではありません。
味噌汁とはじつはハンバーガーのことでした、と言っていたらコミュニケーションが成り立たなくなります。 
聖書は素直に読みましょうということです。

 

 

 


2  二重言及の原則
一つの預言の中に、二つの別の時に起こる出来事がまるで一つの出来事であるかのように書かれています。

例)
イザヤ書11:1〜5のメシアキリスト預言
イザ 11:1 エッサイの株から一つの芽が出、
その根から一つの若枝が生えて実を結び、
11:2 その上に主の霊がとどまる。
これは知恵と悟りの霊、深慮と才能の霊、
主を知る知識と主を恐れる霊である。
11:3 彼は主を恐れることを楽しみとし、
その目の見るところによって、さばきをなさず、
その耳の聞くところによって、定めをなさず、
11:4 正義をもって貧しい者をさばき、
公平をもって国のうちの
柔和な者のために定めをなし、
その口のむちをもって国を撃ち、
そのくちびるの息をもって悪しき者を殺す。
11:5 正義はその腰の帯となり、
忠信はその身の帯となる。
1〜2節: 初臨the first comingに関する預言
3〜5節: 再臨the second comingに関する預言

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「エッサイの根株」についてはフルクテンバウム博士著『メシア的キリスト論』 書籍版 電子書籍版49〜51頁イザヤ11:1~2

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3  再記述の原則
聖書には同じ出来事が繰り返し書かれていることがよくあります。
一つのことに対して、最初はロングで総論的な解説をし、次にズームインでより詳しく説明しています。
例)
アダムとエバの創造
創1:1〜2:3
六日間の創造と七日目の休みについて
創2:4~25
六日目のアダムとエバの創造に焦点があてられています。

エゼキエル38章39:1~16もこの原則を用いるべきです。

 

 

④  文脈
文脈(Context コンテキスト)を無視した解釈は私的解釈(Pretext プリテキスト)です。
文脈はとても大切です。

文脈:遅れて入って来た人は、今どういう話をしているのか5分か10分聞いていないと話がつながってこないはずです。

サタンでもみことばを使うことができます、文脈を無視して。

 

 

 

 

ヨハネの黙示録の6つの特徴について

 

1. 黙示録の著者

イエス・キリストの12使徒の一人、ヨハネ

ヨハネの著書
新約聖書の5つの書を書いています。
ヨハネの福音書、ヨハネの手紙第一・第二・第三(3つのヨハネ書簡)、ヨハネの黙示録

 

 

2. 黙示録のアウトライン

黙示録は3つに分割して書きます、とヨハネは教えています。
黙示録1:19
黙 1:19 そこで、あなたの見たこと現在のこと今後起ろうとすることを、書きとめなさい。

①  あなた(ヨハネ)見たこと
1章
栄光に輝く御子、人の子イエス

② 今ある事 現在のこと
2,3章
7つの教会に関する幻

③ この後に起こる事 今後起ころうとすること
4〜22章
7つの教会の時代が終わったのちに起こること

 

 


3. 古い要素と新しい要素

黙示録の中心的な目的は新しい預言をさらに付け加えることではありません。

古い要素:
黙示録1章から20章の情報の75%は旧約聖書の預言から集めることができます(旧約預言からの間接的な引用箇所は550箇所)。
新しい要素
黙示録最後の21章と22章だけが全く新しい預言です。

旧約聖書預言のクライマックス
メシア的王国、千年王国
新約聖書預言のクライマックス
新しい天と新しい地

 

 

 

4. 黙示録の目的

黙示録は、散らばっていた旧約聖書の様々な預言を時間順に並べてくれました。

ダニエル:
預言を封印するようにという命令を神さまから受けたのは、当時その内容を理解できる人がいなかったからです
ヨハネ
預言を封印してはならないと言われます。
黙示録が書かれてのちは旧約聖書の預言の内容がより理解し易くなりました。

 

 

 

5. 象徴的な言葉

二つの極端な立場があります。
① 象徴的な言葉はわからないので解釈は不可能とする立場
②   象徴的言葉を私的解釈し、聖書が本来言っていないことを語る立場

黙示録は確かに象徴的な言葉を使っていますが、その使い方には一貫性があり、同じ言葉は95%同じものを意味しています。
5%は一つ以上の意味で使われている場合があります。
象徴的な言葉は、黙示録の別の箇所で解説されているか、いない場合は旧約聖書で解説されています
勝手にその意味を解釈してはいけません。
例)
石、岩:メシア
:天使(良い天使、堕落した天使)
洪水、大川 :軍事的な侵略
:王、或いは王国、権威

 

 

 

6. 黙示録は難しい(?)

ヨハネは、読者は旧約聖書を知っているという前提で書いています。

今日、黙示録がわからないのは旧約聖書の知識がないからです。

 

 

 

 

チャートの説明

2003年フルクテンバウム博士セミナー『ヨハネの黙示録』チャートの2枚目(下段 CHART #1)


十字架

キリストの死
キリストの死によってモーセの律法の時代は終わりました。
(キリストが生きていた時代はまだモーセの律法の時代です。)

 

キリスト以降
恵みの時代
恵みの時代は二分割されています。
 教会時代
今からあと何年続くかわかりません(黙2章、3章)
携挙は最も遅くて大患難時代スタートの契約締結時までにおこります。)
 7年間の大患難時代
7年間(黙6章〜18章)

 

メシアの再臨
大患難時代の7年間の終わりに起こります(再臨とその後に起こる出来事は19章~21:3)

 

メシア的王国
一千年間続くメシア王国、千年王国(黙20:4~6)

千年王国ののちの出来事(黙20:7~15)

 

永遠の秩序
(黙21章~22:5)

 

この学びは黙示録1章から22章まで全体の概略の学びです。
では、
いよいよ本文です。

 

 

 

 

 

セミナーテキストの2ページ

イントロダクション 序言  1:1~1:3


1:1 イエス・キリストの黙示。
この黙示は、
が、すぐにも起るべきことを
その僕たちに示すため
キリストに与え、そして、キリストが、
御使をつかわして、
ヨハネに伝えられたものである。
1:2 ヨハネは、
神の言とイエス・キリストのあかしと、
すなわち、自分が見たすべてのことをあかしした。
ヨハネの黙示録
1:1〜2(以下書名は省略します)
黙示録はどういう段階を経て私たちのもとに来たのでしょうか。

①   父なる(から情報が発せられ)→
② 神の御子キリストに与えられ)→
③ 天使御使(がつかわされ)→
④ 使徒ヨハネに伝えられ、それを本に書き)→
⑤ 信じる者僕たち与えられました)

神さまは預言者に直接語られる場合もあり、天使を通して啓示を与えられる場合もあります。
ダニエル書、ゼカリヤ書では天使が特に用いられています。

 


1:3 この預言の言葉を朗読する者と、これを聞いて、その中に書かれていることを守る者たちとは、さいわいである。
時が近づいているからである。

1:3
私たちの責任とは何でしょう。

私たちは黙示録を学ぶようにと神さまから責任が与えられています。
そして、黙示録を学び者には特別な祝福が約束されています。
聖書で、この本を学べば祝福がくると約束されているのはこの黙示録だけです。
どうしてでしょうか。

黙示録を理解するためには聖書の他の部分を理解する必要があるからです。

 

 

 

 

あいさつ  1:4~1:8

 

1:4 ヨハネからアジヤにある七つの教会へ。
1:4a
当時でもアジヤには7つ以上の教会(コロサイ教会他)がありました。

旧約聖書の知識によると、という数字は完全数、満たされた数字です。
ですから、 この手紙の受け取り手現在のトルコにあった七つの教会であり、同時に今の時代の教会をも含む全ての時代の教会であると理解できます。

 

 

今いまし、昔いまし、やがてきたるべきかたから、
また、その御座の前にある七つの霊から
1:5 また、忠実な証人、死人の中から最初に生れた者、地上の諸王の支配者であるイエス・キリストから、
恵みと平安とが、あなたがたにあるように。
わたしたちを愛し、その血によってわたしたちを罪から解放し、1:6 わたしたちを、その父なる神のために、御国の民とし、祭司として下さったかたに、
世々限りなく栄光と権力とがあるように、アァメン。
1:4b〜6

もともとの著者

三位一体の神

1 今いまし、昔いまし、やがてきたるべきかたから
父なる神から

2 その御座の前にある七つの霊から
聖霊から

3 忠実な証人、死人の中から最初に生まれた者、地上の諸王の支配者であるイエス・キリストから
栄光の御座についておられる御子なる神から

 

七つの霊とよばれる聖霊:
聖霊が「満ち満ちた」お方であることを表しています
聖霊の7つのご性質
イザヤ11:1~5(上述)
イザ 11:2 その上に主の霊がとどまる。これは知恵悟りの霊、深慮才能の霊、主を知る知識主を恐れる霊である。

 

 

1:7 見よ、彼は、雲に乗ってこられる。
すべての人の目、ことに、彼を刺しとおした者たちは、彼を仰ぎ見るであろう。
また地上の諸族はみな、彼のゆえに胸を打って嘆くであろう。
しかり、アァメン。
1:7
黙示録のテーマ

メシア(キリスト)の再臨

黙示録には
* キリストの再臨に至るまでの出来事がどう展開していくのか
* 再臨を取り巻く前後の出来事は何なのか
* 再臨のあとは何が起こるのか
が記されています。

 

 

1:8 今いまし、昔いまし、やがてきたるべき者、全能者にして主なる神が仰せになる、
わたしはアルパであり、オメガである」。
1:8
御子(キリスト)
権威をもった方 永遠の方 人類の歴史を支配されているお方です。

 

故に黙示録に書かれていることは全て必ず成就します

 

 

 

 

ヨハネの黙示録レジュメ(2)2015年11/14
黙1:9~2章3章 Ⅰヨハネが見た事、:栄光に輝く人の子(ヨハネの自己紹介、啓示⦅イエスの役割、黙示録の中心テーマ・サブテーマ、シャカイナグローリー⦆、解釈⦅ハデス⦆)、Ⅱ今ある事:7つの教会に宛てた7つの手紙の内容(5つのイントロ、要因、アウトライン⦅悔い改め、パラダイス、いのちの木、異端、使徒信条、第二の死、福音の三要素⦆) へ

 

 

引用聖句は日本聖書協会『旧約聖書 1955年改訳、新約聖書 1954年改訳』(口語訳)を使用しています。

 

練馬桜台聖書フォーラム

代表 :南 知之

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