ヨハネの黙示録レジュメ(11)2016年4/9
黙示録12:6〜12:18
地上に投げ落とされ残された時間が短いと知ったサタンは激しい怒りでイスラエルを攻撃する
イスラエルは後半3年半の間、神によってぺトラへ逃れる
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黙12:7~17 イスラエルに対する戦い(2)
以下、青色の聖句は順番にみている黙示録本文の聖句です。
紫色の聖句はその他の引用聖句です。
黒色の文章がセミナーの説明文です。
茶色の文章はフルクテンバウム博士著『The Footsteps of The Messiah』からの抜粋、要約です。
緑色の文章は補足説明なので、読み飛ばしてかまいません。
興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。
( )内も補足説明です。
B. 大患難時代 6~18章
2. 大患難時代の中間に起こる出来事 10~14章
セミナーテキストの6ページ
f.大患難時代のイスラエル 12章
(2)イスラエルの逃避
12:6
(前回の聖句箇所)
黙 12:1 また、大いなるしるしが天に現れた。
ひとりの女が太陽を着て、足の下に月を踏み、その頭に十二の星の冠をかぶっていた。
12:2 この女は子を宿しており、産みの苦しみと悩みとのために、泣き叫んでいた。
12:3 また、もう一つのしるしが天に現れた。
見よ、大きな、赤い龍がいた。
それに七つの頭と十の角とがあり、その頭に七つの冠をかぶっていた。
12:4 その尾は天の星の三分の一を掃き寄せ、それらを地に投げ落した。
龍は子を産もうとしている女の前に立ち、生れたなら、その子を食い尽そうとかまえていた。
12:5 女は男の子を産んだが、彼は鉄のつえをもってすべての国民を治めるべき者である。
この子は、神のみもとに、その御座のところに、引き上げられた。
ヨハネは
1〜5節
もう過去の歴史となったイスラエルの状態、イスラエルとサタンの戦いを再度要約
6節
大患難時代の中間に何が起こるかを紹介しています。
12:6 女は荒野へ逃げて行った。
そこには、彼女が千二百六十日のあいだ養われるように、神の用意された場所があった。
12:6
「女」=イスラエル は荒野に逃げています。
同じ出来事が マタイ24:15〜22に書かれています。
マタ 24:15 預言者ダニエルによって言われた荒らす憎むべき者が、聖なる場所に立つのを見たならば(読者よ、悟れ)、 24:16 そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げよ。
24:17 屋上にいる者は、家からものを取り出そうとして下におりるな。
24:18 畑にいる者は、上着を取りにあとへもどるな。
24:19 その日には、身重の女と乳飲み子をもつ女とは、不幸である。
24:20 あなたがたの逃げるのが、冬または安息日にならないように祈れ。
24:21 その時には、世の初めから現在に至るまで、かつてなく今後もないような大きな患難が起るからである。
24:22 もしその期間が縮められないなら、救われる者はひとりもないであろう。
しかし、選民のためには、その期間が縮められるであろう。
イスラエルの逃避について3つのこと
① イスラエルは荒野に逃げます。
② 神さまがあらかじめ準備された場所に逃げます。
③ イスラエルは大患難時代の後半3年半、1260日間そこに留まります。
黙 12:6 女は荒野に逃れた。
そこには、千二百六十日の間、
人々が彼女を養うようにと、神によって備えられた場所があった。(新改訳2017)
現在イスラエル国家は復興していますが、これは聖書の語る最終的な回復ではないとわかります。
聖書はユダヤ人が世界中から帰還するという預言を2種類語っています。
1番目 : 大患難時代の裁きを受けるようになるための物理的肉体的回復
2番目 : (今回説明はありません)
現在のイスラエル国家の建設は、イスラエル人たちが不信仰のままで国に帰り回復されるという預言の部分(1番目)の成就です。
しかし、大患難時代の中間期に今のイスラエル国家は崩壊します。
黙示録11:1〜2
黙 11:1 それから、わたしはつえのような測りざおを与えられて、こう命じられた、
「さあ立って、神の聖所と祭壇と、そこで礼拝している人々とを、測りなさい。
11:2 聖所の外の庭はそのままにしておきなさい。
それを測ってはならない。
そこは異邦人に与えられた所だから。
彼らは、四十二か月の間この聖なる都を踏みにじるであろう。
異邦人が42ヶ月間聖なる都を踏みにじるとありました。
先ほどのマタイ24章や、この黙示録12章を見ると、イスラエルは再び自分たちの国から逃れ出ると書かれてあります。
黙示録12:6
黙 12:6 女は荒野へ逃げて行った。
そこには、彼女が千二百六十日のあいだ養われるように、神の用意された場所があった。
荒野へ逃げたとありますが、どこに逃げるかは書かれていません。
その答えは
ミカ書2:12〜13
ミカ 2:12 ヤコブよ、わたしは必ずあなたをことごとく集め、
イスラエルの残れる者を集める。
わたしはこれをおりの羊のように、
I will put them together as the sheep of Bozrah, (ASV)
牧場の中の群れのように共におく。
これは人の多きによって騒がしくなる。
2:13 打ち破る者は彼らに先だって登りゆき、
彼らは門を打ち破り、これをとおって外に出て行く。
彼らの王はその前に進み、
主はその先頭に立たれる。
ボツラ(へブル語、「羊のおり」という意味)という町に逃げると書かれています。
今日ぺトラ(ギリシア語)という名前の方が有名です(世界遺産)。
患難期中間期以降後半3年半はぺトラが、ユダヤ人が避難し生き延びるための、神によって備えられた場所となります。
『The Footsteps of the Messiah 』翻訳メモ 「第13章 大患難:その他の特徴と事実」B.イスラエルと患難期 3.逃れの町 によると
かつてのボツラの現在の正確な場所は候補が二カ所あげられています。
いずれにせよかつてのエドム、今のヨルダン南部、セイル山域に位置しています。
黙 12:6 女は荒野へ逃げて行った。
逃げる理由はここには書かれていません。
次の7節以降にでてきます。
サタンが戦いに敗れて地上に落とされます。
(3)地上に投げ落とされるサタン
12:7〜12
12:7 さて、天では戦いが起った。
ミカエルとその御使たちとが、龍と戦ったのである。
龍もその使たちも応戦したが、
12:7
患難期の中間期に良い天使たちと堕落天使たちの戦いが起こったと書かれています。
堕天使たち(その使たち)のリーダー:
サタン(龍)
良い天使たち(その御使いたち)のリーダー:
ミカエル
12:8 勝てなかった。
そして、もはや天には彼らのおる所がなくなった。
12:8
サタンたちは第一の天(空中)にいる場所がなくなり、地上に落とされました。
12:9 この巨大な龍、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれ、全世界を惑わす年を経たへびは、地に投げ落され、その使たちも、もろともに投げ落された。
12:9
黙 12:9 こうして、この巨大な竜、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれて、全世界を惑わす、あの古い蛇は投げ落とされた。彼は地上に投げ落とされ、彼の使いどもも彼とともに投げ落とされた。(新改訳3)
黙 12:9 こうして、その大きな竜、すなわち、古い蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれる者、全世界を惑わす者が地に投げ落とされた。また、彼の使いたちも彼とともに投げ落とされた。(新改訳2017)
12:9 And the great dragon was cast down, the old serpent, he that is called the Devil and Satan, the deceiver of the whole world; he was cast down to the earth, and his angels were cast down with him.(ASV)
堕落した天使たちの指導者的立場にあった存在は5つの名前で呼ばれています。
1.巨大な竜(巨大な龍)(大きな竜)
激しい悪意を持った存在、大悪であることをあらわしています。
(順番は日本語聖書と異なります)
2.古い蛇(年を経たへび)
エデンの園でアダムとエバをだました蛇を連想させます。
サタンは蛇を使って人類を誘惑させましたが、その古い蛇という名前で、大患難の時に彼は裁きを受けるわけです。
3.悪魔
「責める者」といういう意味です。
ゼカリヤ書3:1
ゼカ 3:1 時に主は大祭司ヨシュアが、主の使の前に立ち、サタンがその右に立って、これを訴えているのをわたしに示された。
サタンはイスラエルを責める者であると書かれています。
黙示録12:10
黙 12:10 その時わたしは、大きな声が天でこう言うのを聞いた、
「今や、われらの神の救と力と国と、神のキリストの権威とは、現れた。
われらの兄弟らを訴える者、夜昼われらの神のみまえで彼らを訴える者は、投げ落された。
信徒、聖徒を訴える者
4.サタン
「敵対者」という意味で、神が創る良きもの全てに敵対する存在です。
5.惑わす者
偽りをつくる惑わす者、光の天使を装って人々を惑わす働きをします。
サタンが天の戦いに負けて地上に投げ落とされた結果、2つのことが起こります。
12:10 その時わたしは、大きな声が天でこう言うのを聞いた、
「今や、われらの神の救と力と国と、
神のキリストの権威とは、現れた。
われらの兄弟らを訴える者、
夜昼われらの神のみまえで彼らを訴える者は、
投げ落された。
12:11 兄弟たちは、
小羊の血と彼らのあかしの言葉とによって、
彼にうち勝ち、
死に至るまでもそのいのちを惜しまなかった。
12:12 それゆえに、天とその中に住む者たちよ、
大いに喜べ。
12:10〜12(前半)
① 天において大きな喜びがあります。
サタンがもはや天にのぼって兄弟たちを告発する事ができなくなったからです。
12:12(後半) しかし、地と海よ、
おまえたちはわざわいである。
悪魔が、自分の時が短いのを知り、
激しい怒りをもって、
おまえたちのところに下ってきたからである」。
12:12(後半)
② 地にはわざわいが来ると宣言されています。
サタンは地上に落とされると、あと自分に残されている時間が3年半しかない、極めて短い時間しかないと知り、激怒するからです。
黙 12:6 女は荒野へ逃げて行った。
イスラエルが荒野に逃げた理由は12節(後半)です。
サタンが地上に落とされて非常に怒っているからです。
(4)イスラエルに対するサタンの戦い
12:13〜18
イスラエルを迫害するサタンの行動について見ていきましょう。
黙 12:6a 女は荒野へ逃げて行った。
12:13 龍は、自分が地上に投げ落されたと知ると、男子を産んだ女を追いかけた。
12:14 しかし、女は自分の場所である荒野に飛んで行くために、大きなわしの二つの翼を与えられた。
そしてそこでへびからのがれて、一年、二年、また、半年の間、養われることになっていた。
12:13〜14
12:13、14は6節のテーマを再び取り上げ、より詳しく解説しています。
イスラエルはこのへび(龍)からのがれようとしています。
この時期になるとサタンは再びその時代に生きている全てのユダヤ人を一人残らず抹殺しようと攻撃を仕掛けてくるからです。
サタンはなぜそれほどまでにユダヤ人に対して敵意を抱くのでしょうか。
ユダヤ人を一人残らず抹殺しようと考える理屈は何なのでしょうか。
イエスが再臨される前に何が起こらなければならないかという事を考えると答えが見えてきます。
イエスの再臨の条件に、「イスラエルの民族的救い」があります。
携挙とイエスの再臨が別だという理由はここにもあります。
携挙 :
それが起こるための前提条件はありません
今、いつ、起こっても良いのです。
キリストが地上に帰って来られる再臨 :
イスラエルが霊的に民族的救いを経験している事が条件になります。
ユダヤ人たちが「主よ、おかえりください。」と願うまでは地上再臨は起こりません。
それを教えている聖書箇所は複数ありますが、そのうちの5箇所をあげます。
レビ記26:42〜43
レビ 26:42 そのときわたしはヤコブと結んだ契約を思い起し、またイサクと結んだ契約およびアブラハムと結んだ契約を思い起し、またその地を思い起すであろう。
26:43 しかし、彼らが地を離れて地が荒れ果てている間、地はその安息を楽しむであろう。
彼らはまた、あまんじて罪の罰を受けるであろう。
彼らがわたしのおきてを軽んじ、心にわたしの定めを忌みきらったからである。
エレミヤ書3:12〜18
エレ 3:12 あなたは行って北にむかい、この言葉をのべて言うがよい、
『主は言われる、背信のイスラエルよ、帰れ。
わたしは怒りの顔をあなたがたに向けない、
わたしはいつくしみ深い者である。
いつまでも怒ることはしないと、主は言われる。
3:13 ただあなたは自分の罪を認め、
あなたの神、主にそむいて
すべての青木の下で異なる神々に
あなたの愛を惜しまず与えたこと、
わたしの声に聞き従わなかったことを
言いあらわせと、主は言われる。
3:14 主は言われる、背信の子らよ、帰れ。
わたしはあなたがたの夫だからである。
町からひとり、氏族からふたりを取って、
あなたがたをシオンへ連れて行こう。
3:15 わたしは自分の心にかなう牧者たちをあなたがたに与える。
彼らは知識と悟りとをもってあなたがたを養う。
3:16 主は言われる、あなたがたが地に増して多くなるとき、その日には、人々はかさねて「主の契約の箱」と言わず、これを思い出さず、これを覚えず、これを尋ねず、これを作らない。
3:17 そのときエルサレムは主のみ位ととなえられ、万国の民はここに集まる。
すなわち主の名のもとにエルサレムに集まり、かさねて、かたくなに自分の悪い心に従うことはしない。
3:18 その日には、ユダの家はイスラエルの家と一緒になり、北の地から出て、わたしがあなたがたの先祖たちに嗣業として与えた地に共に来る。
ホセア書5:15〜6:3
ホセ 5:15 わたしは彼らがその罪を認めて、
わが顔をたずね求めるまで、
わたしの所に帰っていよう。
彼らは悩みによって、わたしを尋ね求めて言う、
6:1 「さあ、わたしたちは主に帰ろう。
主はわたしたちをかき裂かれたが、またいやし、
わたしたちを打たれたが、
また包んでくださるからだ。
6:2 主は、ふつかの後、わたしたちを生かし、
三日目にわたしたちを立たせられる。
わたしたちはみ前で生きる。
6:3 わたしたちは主を知ろう、
せつに主を知ることを求めよう。
主はあしたの光のように必ず現れいで、
冬の雨のように、わたしたちに臨み、
春の雨のように地を潤される」。
ゼカリヤ書12:10〜13:1
ゼカ 12:10 わたしはダビデの家およびエルサレムの住民に、恵みと祈の霊とを注ぐ。
彼らはその刺した者を見る時、ひとり子のために嘆くように彼のために嘆き、ういごのために悲しむように、彼のためにいたく悲しむ。
12:11 その日には、エルサレムの嘆きは、メギドの平野にあったハダデ・リンモンのための嘆きのように大きい。
12:12 国じゅう、氏族おのおの別れて嘆く。
すなわちダビデの家の氏族は別れて嘆き、その妻たちも別れて嘆く。
ナタンの家の氏族は別れて嘆き、その妻たちも別れて嘆く。
12:13 レビの家の氏族は別れて嘆き、その妻たちも別れて嘆く。
シメイの氏族は別れて嘆き、その妻たちも別れて嘆く。
12:14 その他の氏族も皆別れて嘆き、その妻たちも別れて嘆くのである。
13:1 その日には、罪と汚れとを清める一つの泉が、ダビデの家とエルサレムの住民とのために開かれる。
マタイ23:37〜39
マタ 23:37 ああ、エルサレム、エルサレム、預言者たちを殺し、おまえにつかわされた人たちを石で打ち殺す者よ。
ちょうど、めんどりが翼の下にそのひなを集めるように、わたしはおまえの子らを幾たび集めようとしたことであろう。
それだのに、おまえたちは応じようとしなかった。
23:38 見よ、おまえたちの家は見捨てられてしまう。
23:39 わたしは言っておく、
『主の御名によってきたる者に、祝福あれ』
とおまえたちが言う時までは、今後ふたたび、わたしに会うことはないであろう」。
サタンは、イエスが再臨されたならばもう自分の活動は終わることをよく理解しています。
また、ユダヤ人が「主よ、おかえりください。」と祈るならばイエスが再臨されることもサタンは知っています。
ですから、
もしユダヤ人を一人残らず殺せば、
→ ユダヤ人、イスラエルは祈ることができなくなる
→ イエスの再臨はなくなる
→ サタンは生き延びることができる
という論理です。
サタンがユダヤ人を迫害する理由はそういうことです。
世界中に反ユダヤ主義が広がっています。
ユダヤ人が住んでいない地区でも反ユダヤ主義があるのは、そういうサタン的な理屈が背後にあるからです。
サタンは自分に残された時間が短くなっているのを知り、再びユダヤ人、イスラエルを抹殺する計画を実行にうつします。
ゼカリヤ書13:8〜9?
ゼカ 13:8 主は言われる、全地の人の三分の二は断たれて死に、三分の一は生き残る。
13:9 わたしはこの三分の一を火の中に入れ、銀をふき分けるように、これをふき分け、金を精錬するように、これを精錬する。
彼らはわたしの名を呼び、わたしは彼らに答える。
わたしは『彼らはわが民である』と言い、彼らは『主はわが神である』と言う」。
サタンはイエスの再臨を妨害するためにイスラエルを抹殺する計画を実行すると書かれています。
患難期の中間にエルサレムに侵入して神殿を支配することにより、まずユダヤ人への迫害を開始します。
黙示録12:14
黙 12:14 しかし、女は自分の場所である荒野に飛んで行くために、大きなわしの二つの翼を与えられた。
そしてそこでへびからのがれて、一年、二年、また、半年の間、養われることになっていた。
女=イスラエルは「大鷲の翼(大きなわしの翼)」を二つ与えられ、そこからのがれることができると預言されています。
「大鷲の翼」(大きなわしの翼)という象徴的言葉がでてきます。
この意味を見出すためには旧約聖書にかえる必要があります。
現在の政治的状況から導きだしてはいけません。
間違った例)(一部省略)
非常に有名な或る預言解釈の学者は、大鷲の翼というのはアメリカ合衆国の意味だと言いました。
ユダヤ人が国を逃れる時にはアメリカ空軍の飛行機に乗せてもらうのだと。
鷲を国のシンボルとして使うのはアメリカだけではなく、ポーランド、ドイツ、オーストリアもですが、彼はアメリカ人なのでアメリカを登場させたかったのです。・・・
出エジプト記19:4には同じ象徴的言葉が使われています。
出 19:4 『あなたがたは、わたしがエジプトびとにした事と、あなたがたを鷲の翼に載せてわたしの所にこさせたことを見た。
申命記32:11
申 32:11 わしがその巣のひなを呼び起し、
その子の上に舞いかけり、
その羽をひろげて彼らをのせ、
そのつばさの上にこれを負うように、
両方ともモーセに率いられてエジプトを出たという記事です。
後を追いかけられながらも神が介入されたがゆえに安全にそこをのがれ出た、という事を鷲の翼に乗ってのがれると言うのです。
エジプトの戦車が後ろから追いかけて来ましたが、神さまのご介入があって無事にイスラエルは守られたことを思い出してください。
ここで起こっているのはそういうことです。
12:15 へびは女の後に水を川のように、口から吐き出して、女をおし流そうとした。
黙 12:15 ところが、蛇はその口から水を川のように女のうしろへ吐き出し、彼女を大水で押し流そうとした。(新改訳)
12:15
洪水、大水 : 象徴的言葉で使われた場合は例外無しに「軍事的侵略」をあらわします。
サタンは逃れようとしているイスラエルの民のあとに大軍を派遣して彼らを破壊しようとしました。
12:16 しかし、地は女を助けた。
すなわち、地はその口を開いて、龍が口から吐き出した川を飲みほした。
12:16
ところが、神さまのご介入がありました。
女は助かりました。
出エジプトと同様、後を追いかけられたけれども神の介入の故に無事逃れることができたというのが鷲の翼にのってのがれるという意味です。
どの国の空軍の助けも得てはいないのです。
12:17 龍は、女に対して怒りを発し、女の残りの子ら、すなわち、神の戒めを守り、イエスのあかしを持っている者たちに対して、戦いをいどむために、出て行った。
12:18 そして、海の砂の上に立った。
12:17〜18
サタンはその試みに失敗したので激しく怒り、さらにイスラエルに対する戦いを展開していきます。
イスラエル全体に対しての戦いですが、とくにその中の特定のグループに対してサタンは激しく戦おうとします。
イエスのあかしを保っている(持っている)者たち、つまりこの時期になると、信仰をもって救われたイスラエル人を特に激しく攻撃するということです。
どうしてサタンは信者に特に焦点をあてて攻撃してくるのでしょうか?
再臨の条件が何であるかを確認できているならば、その理由はすぐにわかるはずです。
ユダヤ人たちの民族的回心がなければ再臨は起こりません。
その時代のユダヤ人信者たちは再臨のための前提は何かを良く知っています。
その救われたユダヤ人たちは患難期後半の3年半に他のイスラエル人に福音を一生懸命宣べ伝えます。
サタンは福音が宣べ伝えられないように、特に信者となったイスラエル人たちを攻撃してくるのです。
12章と13章の関連性は以下のように説明することができます。
12章 :
サタンが何故イスラエルを迫害するのかという理由
イスラエルを抹殺することにより、メシアの再臨がおこらないようにするためでした。
13章 :
サタンがそのために用いる二人の人物についての描写
前半13:1~10 : 反キリスト(子なる神のにせもの)
後半13:11~18 : にせ預言者(聖霊のにせもの)
ヨハネの黙示録レジュメ(12)2016年4/23 黙13:1〜10 ユダヤ人への伝道Q&A 海からの獣(にせものの御子、異邦人の時、ダニエル書2章と7章・エルサレムを支配する四つの異邦人帝国、撃ち殺されたかと思われた、聖徒) へ
引用聖句は日本聖書協会『旧約聖書 1955年改訳、新約聖書 1954年改訳』(口語訳)を使用しています。