練馬桜台聖書フォーラム

死後の世界 レジュメ(13)2019年 3/9

2019.03.11

カテゴリー:学び, 死後の世界

死後の世界 レジュメ(13)2019年3/9

 

ゲヘナとは?その名の由来は・・・
火の池とは?

 

2012年フルクテンバウム博士セミナー
聖書が教える死後の世界
ー個人的終末論ーテキスト 

(チャート 死者の場所(13の用語))
(ホワイトボード)を学んでいます。

ご購入はこちらから(MP3版
(CD、DVD、テキストは販売終了)

 

 

レジュメもくじ

前回レジュメ(12)

 

 

フルクテンバウム博士のメッセージを中川健一牧師がわかり易く通訳してくださったセミナーの内容を基に作成しています。

以下、青色の聖句はセミナーでとりあげられた聖句(新改訳3)です。
紫色の聖句は2回目にでてきた聖句または参考聖句です。
黒色の文章がセミナーの説明文です。

緑色の聖句や文章は補足説明です。
茶色の文章はフルクテンバウム博士著『The Footsteps of The Messiah』付録Ⅸ 死者の場所 からの補足説明です。

興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。

 

 

Ⅲ.死者の場所
The Place of the Dead

 

 

A. 見えない場所
(13の用語がある)
The Unseen World

 

ヘブル語旧約聖書とギリシャ語新約聖書は
見えない世界の
描写に13(12)の異なる用語を用いている
2:悪霊に関する場所
11:人間に関する場所

 


チャート
「死者の場所(13の用語) by K.Nakagawa
左下の四角の中

シオール(旧約に64回)
ハデス(新約に10箇所)
アバドン(旧約6箇所)
よみの穴(旧約23箇所)
⑤アビス(新約9箇所)
タータラス(新約1箇所)
地獄(0箇所)
⑧ゲヘナ
⑨火の池
⑩アブラハムのふところ
⑪パラダイス
⑫天
⑬新しいエルサレム

この13の言葉は聖書によっていろいろな言葉に訳されている

 

13の言葉について学んだあとに
では実際どの時代の誰がどこに行ったのか、行くのか、
という学びにはいります。

 

 

セミナーテキスト20ページ

⑧ゲヘナはチャートのどこにありますか?
チャートの右下、今までとは別の場所
①から⑦とは次元が違う話になります。

 

⑧ゲヘナ
新改訳2017聖書:ゲヘナ
新改訳3聖書:ゲヘナ
新共同訳聖書:地獄
口語訳聖書:地獄
文語訳聖書:ゲヘナ 地獄 と訳されている

 

8. ゲヘナ (Gehenna)

 

ギリシア語
ヘブル語から派生したギリシア的言葉

 

a.  概念の起源
Origin of the Concept of Gehenna

 

 

(1) Gei Hinnom (ヒンノムの谷)

  

概念の起源はヘブル語
言葉の起源は2つのヘブル語
ゲイ(谷)
ヒノム
Gei Hinnom(ヒンノムの谷)
この2つのヘブル語がくっついてヘレニズム化、つまりギリシア化した言葉がゲヘナ

 

ホワイトボード
黒い線がエルサレム
旧約時代の終わり、また新約時代エルサレムは拡大した

3箇所に谷があり、二つの谷に囲まれてる町がエルサレムJerusalem
東側:ケデロンの谷 Kidron Valley
西から南に切れ込んできている谷: ヒンノムの谷 Gei Hinnom
エルサレムの城壁から数百メートル離れたところ

 

 

ゲイ ヒノムという二つのヘブル語が何故一つのギリシア化されたゲヘナという言葉になったのかの説明

(2) 旧約時代悪い王たちが何人か出ますが、その中の特に悪い王たちがヒンノムの谷の一番低いところで人間をいけにえとして捧げるようになりました。

 

ヒンノムの谷がケデロンの谷と合流している所が一番低いところで、トフェトという名前で知られるようになる

 

トフェトで人間が焼かれたことを記してる聖書の箇所

2列23:10
Ⅱ列王 23:10 彼は、ベン・ヒノムの谷 the valley of the children of Hinnom にあるトフェテ Topheth を汚し、だれも自分の息子や娘に火の中をくぐらせて、モレクにささげることのないようにした。
(「ベン・ヒノムの谷」のへブル語の音はゲー ブネイヒンノムだそうです。)

 

2歴28:3
Ⅱ歴代 28:3 彼は、ベン・ヒノムの谷で香をたき、【主】がイスラエル人の前から追い払われた異邦の民の、忌みきらうべきならわしをまねて、自分の子どもたちに火の中をくぐらせた。

 

 2歴33:6
Ⅱ歴代 33:6 また、彼はベン・ヒノムの谷で、自分の子どもたちに火の中をくぐらせ、卜占をし、まじないをし、呪術を行い、霊媒や口寄せをして、【主】の目の前に悪を行い、主の怒りを引き起こした。

 

イザ30:33
イザ 30:33 すでにトフェテも整えられ、
特に王のために備えられているからだ。

それは深く、広くされてあり、
そこには火とたきぎとが多く積んである。

【主】の息は硫黄の流れのように、それを燃やす。

 

エレ7:31〜32
エレ 7:31 また自分の息子、娘を火で焼くために、ベン・ヒノムの谷にあるトフェテに高き所を築いたが、これは、わたしが命じたこともなく、思いつきもしなかったことだ。
7:32 それゆえ、見よ、その日が来る。
──【主】の御告げ──その日には、もはや、そこはトフェテとかベン・ヒノムの谷と呼ばれない。
ただ虐殺の谷 The valley of Slaughter と呼ばれる。
人々はトフェテに、余地がないほどに葬る。

 

エレ19:1〜15
エレ 19:1 【主】はこう仰せられる。
「行って、土の焼き物のびんを買い、民の長老と年長の祭司のうちの数人といっしょに、19:2 『瀬戸のかけらの門』の入口にあるベン・ヒノムの谷に出かけ、そこで、わたしがあなたに語ることばを呼ばわって、19:3 言え。
『ユダの王たちとエルサレムの住民よ。
【主】のことばを聞け。
イスラエルの神、万軍の【主】は、こう仰せられる。
見よ。わたしはこの所にわざわいをもたらす。
だれでも、そのことを聞く者は、耳鳴りがする。
19:4 彼らがわたしを捨ててこの所を見分けがつかないほどにし、この所で、彼らも彼らの先祖も、ユダの王たちも知らなかったほかの神々にいけにえをささげ、この所を罪のない者の血で満たし、19:5 バアルのために自分の子どもたちを全焼のいけにえとして火で焼くため、バアルの高き所を築いたからである。
このような事は、わたしが命じたこともなく、語ったこともなく、思いつきもしなかったことだ。
19:6 それゆえ、見よ、その日が来る。
──【主】の御告げ──その日には、この所はもはや、トフェテ Topheth とかベン・ヒノムの谷 The valley of the son of Hinnom とか呼ばれない。
ただ虐殺の谷 The valley of Slaughter と呼ばれる。
19:7 また、わたしはこの所で、ユダとエルサレムのはかりごとをこぼち、彼らを敵の前で、剣で倒し、またいのちをねらう者の手によって倒し、そのしかばねを、空の鳥や地の獣にえじきとして与える。
19:8 また、わたしはこの町を恐怖とし、あざけりとする。
そこを通り過ぎる者はみな、色を失い、そのすべての打ち傷を見てあざける。
19:9 またわたしは、包囲と、彼らの敵、いのちをねらう者がもたらす窮乏のために、彼らに自分の息子の肉、娘の肉を食べさせる。
彼らは互いにその友の肉を食べ合う。』
19:10 そこであなたは、同行の人々の目の前で、そのびんを砕いて、19:11 彼らに言え。
『万軍の【主】はこう仰せられる。
陶器師の器が砕かれると、二度と直すことができない。
このように、わたしはこの民と、この町を砕く。
人々はトフェテに葬る余地がないほどに葬る。
19:12 わたしはこの所と、──【主】の御告げ──その住民にこうしよう。
わたしはこの町をトフェテのようにする。
19:13 エルサレムの家々とユダの王の家々、すなわち、彼らが屋上で天の万象に香をたき、ほかの神々に注ぎのぶどう酒を注いだすべての家々は、トフェテの地のように汚される。』」
19:14 そこでエレミヤは、【主】が預言のために遣わしたトフェテから帰って来て、【主】の宮の庭に立ち、すべての民に言った。
19:15 「イスラエルの神、万軍の【主】は、こう仰せられる。
『見よ。わたしはこの町と、すべての町々に、わたしが告げたすべてのわざわいをもたらす。
彼らがうなじのこわい者となって、わたしのことばに聞き従おうとしなかったからである。』」 

 

旧約時代の王が人間をいけにえにささげたと記されている
ヒンノムの谷の一番低いところで王たちが人間をいけにえとしてささげ、そこで人間を焼くという場所になった

 

新約時代になるとその場所が永遠の火で焼かれる場所だと理解され始める
このトフェトが新約時代になるとアケルダマ『血の地所』と呼ばれるようになる
アケルダマという新約時代の名前はヘブル語でトフェトという所と同じところ

使 1:19 このことが、エルサレムの住民全部に知れて、その地所は彼らの国語でアケルダマ、すなわち『血の地所』と呼ばれるようになった。)
Akel Dama, Field of Blood

 

 

 

セミナーテキスト21ページ

b. 聖書(12箇所)
The Scriptures

 

最初の11が福音書、マタイ、マルコ、ルカ、特にマタイが多い

 

マタ5:22
マタ 5:22 しかし、わたしはあなたがたに言います。
兄弟に向かって腹を立てる者は、だれでもさばきを受けなければなりません。
兄弟に向かって『能なし』と言うような者は、最高議会に引き渡されます。
また、『ばか者』と言うような者は燃えるゲヘナに投げ込まれます。

 

マタ5:29
マタ 5:29 もし、右の目が、あなたをつまずかせるなら、えぐり出して、捨ててしまいなさい。
からだの一部を失っても、からだ全体ゲヘナに投げ込まれるよりは、よいからです。

 

マタ5:30
マタ 5:30 もし、右の手があなたをつまずかせるなら、切って、捨ててしまいなさい。
からだの一部を失っても、からだ全体ゲヘナに落ちるよりは、よいからです。

 

マタ10:28
マタ 10:28 からだを殺しても、たましいを殺せない人たちなどを恐れてはなりません。
そんなものより、たましいもからだも、ともにゲヘナで滅ぼすことのできる方を恐れなさい。
fear him who is able to destroy both soul and body in [Gehenna]
滅ぼすとは存在がなくなるとか抹殺を意味しているわけではないことを既に学びました。
 


マタ18:9
マタ 18:9 また、もし、あなたの一方の目が、あなたをつまずかせるなら、それをえぐり出して捨てなさい。
片目でいのちに入るほうが、両目そろっていて燃えるゲヘナに投げ入れられるよりは、あなたにとってよいことです。

 

マタ23:15
マタ 23:15 わざわいだ。偽善の律法学者、パリサイ人。
おまえたちは改宗者をひとりつくるのに、海と陸とを飛び回り、改宗者ができると、彼を自分より倍も悪いゲヘナの子 a son of [Gehenna] にするのです。

 

マタ23:33
マタ 23:33 おまえたち蛇ども、まむしのすえども。
おまえたちは、ゲヘナの刑罰をどうしてのがれることができよう。

 

マル9:43
マル 9:43 もし、あなたの手があなたのつまずきとなるなら、それを切り捨てなさい。
片手でいのちに入るほうが、両手そろっていてゲヘナの消えぬ火の中に落ち込むよりは、あなたにとってよいことです。

 

マル9:45
マル 9:45 もし、あなたの足があなたのつまずきとなるなら、それを切り捨てなさい。
片足でいのちに入るほうが、両足そろっていてゲヘナに投げ入れられるよりは、あなたにとってよいことです。

 

マル9:47
ル 9:47 もし、あなたの目があなたのつまずきを引き起こすのなら、それをえぐり出しなさい。
片目で神の国に入るほうが、両目そろっていてゲヘナに投げ入れられるよりは、あなたにとってよいことです。

 

ルカ12:5
ルカ 12:5 恐れなければならない方を、あなたがたに教えてあげましょう。
殺したあとで、ゲヘナに投げ込む権威を持っておられる方を恐れなさい。
そうです。
あなたがたに言います。
この方を恐れなさい。

Fear him, who after he has killed has the power to cast into [Gehenna]

 

福音書以外ではヤコブの手紙3:6だけ
ヤコブ 3:6 舌は火であり、不義の世界です。
舌は私たちの器官の一つですが、からだ全体を汚し、人生の車輪を焼き、そしてゲヘナの火によって焼かれます。

 

 

 

c. 推論(4つある)
The Deductions

 

ゲヘナ
(1)失われた者(堕天使と罪人)の永遠の住まい

 

ゲヘナ
(2)地獄とは別です。

チャート 場所を確認

アバドン地獄: 未だ肉体がなく、霊魂だけが苦しんでいる
一時的な場所

ゲヘナ: 罪人のからだは復活して肉体と魂が一緒に苦しんでいる
永遠の場所

そういう意味で違う
ゲヘナを地獄として訳せない理由

  

ゲヘナ
(3)永遠の苦しみの場所

 

ゲヘナ
(4)火と関係があります。

 火による苦しみ

 

 

ゲヘナは今まで学んだ次元と全然違う
永遠であり、霊魂と肉体が共に苦しむ場所
ゲイヒノムから来ている言葉

 

 

翻訳について

新共同訳:ゲヘナを地獄と訳している
新約聖書12回プラス、タータラス地獄と訳している

口語訳:ゲヘナ12回全部地獄と訳している

ゲヘナという言葉はゲヘナと訳した方がいいですね。

 

 

 

 

9.火の池
(The Lake of Fire)

 

火の池はゲヘナと同じところにある

⑨火の池
新改訳2017聖書:火の池
新改訳3聖書:火の池
新共同訳聖書:火の池
口語訳聖書:火の池
文語訳聖書:火の池 と訳されている

 

a. 聖書(4箇所)
The Scriptures

 

黙示録にのみ4箇所

 

黙19:20
黙 19:20 すると、獣は捕らえられた。
また、獣の前でしるしを行い、それによって獣の刻印を受けた人々と獣の像を拝む人々とを惑わしたあのにせ預言者も、彼といっしょに捕らえられた。
そして、このふたりは、硫黄の燃えている火の池に、生きたままで投げ込まれた。
(反キリスト=にせのイエス・キリスト)とにせ預言者(にせの聖霊)が火の池に投げ込まれた
イエスさまの再臨後、千年王国が始まる前

 

黙20:10
黙 20:10 そして、彼らを惑わした悪魔はと硫黄との池に投げ込まれた。
そこは獣も、にせ預言者もいる所で、彼らは永遠に昼も夜も苦しみを受ける。
最後の反乱で千年王国が終わり、悪魔(父なる神のにせものが火の池に投げ込まれ、悪魔の活動は終わる

 

 

黙20:14
黙 20:14 それから、死とハデスとは、火の池に投げ込まれた。

これが第二の死である。
And death and Hades were cast into the lake of fire.
This is the second death, even the lake of fire.

「死」は人間の物資的部分を意味し
「ハデス」は人間の非物資的部分:霊魂を意味する
火の池はこれら両方の刑罰

 

 

黙21:8
黙 21:8 しかし、おくびょう者、不信仰の者、憎むべき者、人を殺す者、不品行の者、魔術を行う者、偶像を拝む者、すべて偽りを言う者どもの受ける分は、と硫黄と燃えるの中にある。
これが第二の死 the second death である。」
火の池は「第二の死」と呼ばれると述べる

 

 

 

b.  推論(5つある)
The Deductions

 

火の池
(1)天使も人間も含めて失われた者すべての永遠の住まい

 

火の池
(2)肉体と霊魂、ともに裁かれる裁きです。

 

火の池
(3)火の池とゲヘナとは同じです。

火の池は描写的言葉
ゲヘナの状態を説明している言葉

 

火の池
(4)火の池は、火と硫黄に関係があります
それが苦しみの源になります。

 

火の池
(5)第二の死、神との永遠の分離の場所

 

 

 

 

死後の世界レジュメ(14) 2019年3/23
.死後の場所 A.見えない場所(13の用語がある) 10.アブラハムのふところ 11.パラダイス 12.天 

 

練馬桜台聖書フォーラム

代表 :南 知之

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