ローマ人への手紙第3回「あいさつ(2)」ロマ書1:1〜7
イントロダクション
パウロの挨拶文である最初の1節から7節はすぐには通り過ぎることができないような重い内容である。それは自分が設立しておらず訪問もしたことのないローマのクリスチャンたちと心の絆、愛の絆を結ぶ必要があったからである。それゆえ、1節で神と自分との関係を紹介し、この手紙の受取人と自分が共有している真理の確認を行った。
本来なら内容的に1節の次は7節に飛ぶのが自然であるが、2節から6節を挿入句的に入れている。それは、一つの考えに囚われると火がついてしまうというパウロの性格のためである。パウロが手紙を書き進めている時、原文の1節の最後の単語である「福音」というキーワードが出てきたので、それを説明せずに飛ばすことはできなかった。そこで、パウロは「神の福音」の説明を始めるのである。彼は横道に逸れながら、これからローマのクリスチャンに話をしたいと思っている内容(福音)を要約している。この2節から6節は美しいヘブル的対句法で書かれており、おそらく既に存在していた賛美を引用した可能性がある。
メッセージのアウトライン
- 作者は誰か。
- いつ考えられたのか。
- どういう内容なのか。
メッセージのゴール
- 「神の福音」(1節)
- 「前から」(2節)
- 「復活により」(4節)
このメッセージは、パウロの自己紹介を通して、聖書に啓示されている福音の本質を理解するためのものである。