奈良王寺聖書フォーラム

ローマ人への手紙第2回まとめ

2019.10.02

カテゴリー:ロマ書まとめ

ローマ人への手紙第2回「あいさつ(1)」ロマ書1:1〜7

イントロダクション

パウロは、①パウロの神学をまとめるため、②スペイン伝道の支援を求めるため、③ローマの教会の中にあるユダヤ人信者と異邦人信者の対立を解決するため、以上3つの目的のためにロマ書を執筆した。その目的を達成するにあたり、書き始めの言葉は非常に重要であった。特にローマの教会は、パウロ自身が設立しておらず、また一度も訪問したことがなかったので、神学論文並みの手紙を送ることに、かなりの難しさがあった。よって、受取人に読んでもらうために、彼らと自分との間に心の絆が結ばれる必要があった

パウロは心と心の絆をつなぐ上で、テクニックではなく、自分の心を切り開くようにして、言葉を紡いでいる。そこでパウロは、①神と自分との関係の紹介、②受取人と自分が共有している真理の確認、を行うことによって、受取人と愛の絆を結ぼうとした。何の隠し事もなく、非常にクリアに、ストレートに言っている。今回は、1章1節だけを取り扱い、パウロの立場を確認する。これは私たちがこれからロマ書を学ぶ上で、パウロと心が通っているかどうかを私たちが確認する作業である。

ロマ書の原文であるギリシア語と、日本語では、語順の違いがあるため、内容理解の上で語順に注目する必要がある。1章1節における新改訳「神の福音のために選び分けられ、使徒として召されたキリスト・イエスのしもべパウロ」原文と語順がまるで違っている。新共同訳「キリスト・イエスの僕、神の福音のために選び出され、召されて使徒となったパウロから」も多少改善されているがあまり変わらない。原文の語順は次のとおりである。①パウロ、②しもべ、キリスト・イエスの、③召された、使徒として、④選びだされた、神の福音のために。このように、パウロという言葉を3つのキーワード①しもべ、②召された、③選びだされた、で説明している。

メッセージのアウトライン

  1. パウロという名前の意味
  2. しもべという言葉の意味
  3. 召されたという言葉の意味
  4. 選び出されたという言葉の意味

メッセージのゴール

  1. パウロと私たちの間に絆があるかどうかの確認(クリスチャン生活の確認)
  2. ロマ書を学ぶべき理由があるかどうかの確認(ロマ書の権威の確認)

このメッセージは、パウロの自己紹介を通して、クリスチャン生活の本質を確認するためのものである。

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