終末論のクライマックス レジュメ(26)2022年3/12
永遠の苦しみの場 火の池に行ってほしくない
2015年フルクテンバウム博士セミナー『終末論のクライマックス』(テキスト) (チャート)を学んでいます。
ご購入はこちらから(CD11枚組)(MP3版)(テキストのみ)
(DVD6枚組は販売終了)
フルクテンバウム博士のメッセージを中川健一牧師がわかり易く通訳してくださったセミナーの内容を基に作成しています。
以下
青色の聖句はセミナーでとりあげられた聖句です。
(但し、ここでは新改訳2017を使用しています)
紫色の聖句は2回目の聖句または参考聖句
黒色の文章がセミナーの説明文
緑色の文章はHP編者による補足説明
茶色の文章はDr.Arnold G. Fruchtenbaum 『Messianic Bible Study Series』
045 Ater the Kingdomからの補足説明です。
興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。
御国以降
AFTER THE KINGDOM
Ⅰ.サタンの解放とイスラエルへの侵攻
Ⅱ.大いなる白い御座の裁き
Ⅲ.第2の復活
Ⅳ.第二の死:火の池
セミナーテキストの45ページ
Ⅲ.第2の復活
THE SECOND RESURRECTION
黙示録20:13
黙 20:13 海はその中にいる死者を出した。
死とよみ(新改訳3 ハデス)も、その中にいる死者を出した。
彼らはそれぞれ自分の行いに応じてさばかれた。
And the sea gave up the dead that were in it;
and death and Hades gave up the dead that were in them:
and they were judged every man according to their works.(AVS)
さばきの為の準備
全ての不信者がよみがえる
白い御座の裁き(前節:審判の宣告)に続く第二の復活(この言葉は聖書にない)の記述
全ての不信者の死体は よみから放たれた魂と結合するためによみがえり
さばきが執行される
信者(第一の復活)と不信者の復活(第二の復活)は千年の隔たりにより分離されている
信者
第一の復活 5段階
①メシアの復活(初穂) 約2千年前
②教会時代の聖徒 患難期前 携挙の時
③ふたりの証人 患難期中期
④旧約時代の聖徒 再臨後
⑤患難期の聖徒 再臨後
不信者
第二の復活 2段階
①反キリスト 再臨時の戦いで殺されてすぐに復活
生きたままのにせ預言者と共に火の池へ
②すべての時代の不信者 千年王国最後
死とはからだと魂(霊、内面)との分離
死後も魂は永遠に意識がある
復活とはからだに関してのみ
ここではからだが魂と結合することを復活と言っている
Ⅳ.第二の死: 火の池
THE SECOND DEATH: THE LAKE OF FIRE
黙示録20:14~15
黙 20:14 それから、死とよみ(新改訳3ハデス)は火の池に投げ込まれた。
これが、すなわち火の池が、第二の死である。
死とハデスという言葉がでてくる
死というのは肉体のこと
ハデス(よみ)というのは内面つまり魂のこと
この2つが合体して復活が起こるが
復活した不信者は第二の死である火の池に投げ込まれる
20:15 いのちの書に記されていない者はみな、火の池に投げ込まれた。
この人たちは不信者
いのちの書に名の記されていない者たちは火の池に投げ込まれる
メシアが復活する前と後で死んだ魂の行き場所が違う
セミナーテキストの46ページ
ルカ16:19~31
ルカ 16:19 ある金持ちがいた。
紫の衣や柔らかい亜麻布を着て、毎日ぜいたくに遊び暮らしていた。
16:20 その金持ちの門前には、ラザロという、できものだらけの貧しい人が寝ていた。
16:21 彼は金持ちの食卓から落ちる物で、腹を満たしたいと思っていた。
犬たちもやって来ては、彼のできものをなめていた。
16:22 しばらくして、この貧しい人は死に、御使いたちによってアブラハムの懐 Abraham’s bosom に連れて行かれた。
金持ちもまた、死んで葬られた。
16:23 金持ちが、よみ Hades で苦しみながら目を上げると、遠くにアブラハムと、その懐にいるラザロが見えた。
16:24 金持ちは叫んで言った。
『父アブラハムよ、私をあわれんでラザロをお送りください。
ラザロが指先を水に浸して私の舌を冷やすようにしてください。
私はこの炎の中で苦しくてたまりません。』
16:25 するとアブラハムは言った。
『子よ、思い出しなさい。
おまえは生きている間、良いものを受け、ラザロは生きている間、悪いものを受けた。
しかし今は、彼はここで慰められ、おまえは苦しみもだえている。
16:26 そればかりか、私たちとおまえたちの間には大きな淵 a great gulf fixed がある。ここからおまえたちのところへ渡ろう pass としても渡れず、そこから私たちのところへ越えて来ること cross over もできない。』
16:27 金持ちは言った。
『父よ。
それではお願いですから、ラザロを私の家族に送ってください。
16:28 私には兄弟が五人いますが、彼らまでこんな苦しい場所 place of torment に来ることがないように、彼らに警告してください。』
16:29 しかし、アブラハムは言った。
『彼らにはモーセと預言者がいる。
その言うことを聞くがよい。』
16:30 金持ちは言った。
『いいえ、父アブラハムよ。
もし、死んだ者たちの中から、だれかが彼らのところに行けば、彼らは悔い改めるでしょう。』
16:31 アブラハムは彼に言った。
『モーセと預言者たちに耳を傾けないのなら、たとえ、だれかが死人の中から生き返っても、彼らは聞き入れはしない。』」
セミナーテキストの47ページ
地球の一番中にへブル語でシオール Sheol ギリシア語でハデス Hades と呼ばれる場所がある
(新改訳2017ではよみ)
旧約聖書では死んだ人の魂は必ずシオールに下っている
信者も不信者も同じところに行く
しかしラザロと金持ちのこの物語ではシオールに二つの場所があることがわかる
良い場所:アブラハムのふところ Abraham’s bosom という名前で知られている
これがパラダイスと呼ばれる所があった場所でもある
パラダイス:死んだ人の魂が行く場所を示している言葉
当時パラダイスはアブラハムのふところと言われる所に存在していた
信者が死ぬとからだは地上に残され
魂がシオールつまりアブラハムのふところに行く
シオールの中の悪い場所が3つに区分されている
① タータラス
堕落した天使たち 特に創世記6章に出てくる人間の娘と結婚しようとした悪霊どもが行く場所
創世記6章で婦人たちを誘惑した悪霊どもはタータラスに投げ込まれ
そこから出ることはない
② アブソス
堕落した天使たちが一時的に閉じ込められる所
現代の刑法の用語で言うと
タータラス:終身刑の牢獄
アブソス:有限な期間 刑に服する場所
(サタンは千年王国の間アブソス)
③ 地獄と普通言われている場所
人間の魂が行く所
不信者が死ぬとそのからだは地上に残され
魂は地獄に行く
この物語からわかるのは
両方の場所はお互い相手を見ることができるが
間に深い淵があるので超えることはできない
中間に淵があるのでお互いがこれを超えて行くことはできない
どうして旧約時代の聖徒たちの魂はすぐに天に行かなかったのか?
動物の犠牲の血は罪を覆うことはできたが取り去ることができなかったから
ヘブル 10:4 雄牛と雄やぎの血は罪を除くことができないからです。
メシアの死のみがそれを可能にした
いけにえの方法は彼らを地獄から守るには十分であったが 天に彼らを入れることはできなかった
旧約時代の信者たちの魂は一時的にこのシオールの良い場所 アブラハムのふところと言われる場所に行った
イエスが死んだ時 未来の全ての罪の代価を支払っただけではなく 過去の全ての罪の代価も支払った
ロマ 3:25 神はこの方を、信仰によって受けるべき、血による宥めのささげ物として公に示されました。
ご自分の義を明らかにされるためです。
神は忍耐をもって、これまで犯されてきた罪を見逃してこられたのです。
ヘブル 9:15 キリストは新しい契約の仲介者です。
それは、初めの契約のときの違反から贖い出すための死が実現して、召された者たちが、約束された永遠の資産を受け継ぐためです。
イエスさまが亡くなった時にそのからだはアリマタヤのヨセフの墓に葬られ
イエスの魂は3日間このアブラハムのふところにあった
しかしイエスが昇天した時にその魂は天にのぼり
同時にシオールにいた信者の魂もイエスは引き連れて第三の天と言われる神の臨在の場に引き上げた
エペソ4:8~10
エペ 4:8 そのため、こう言われています。
「彼はいと高き所に上ったとき、
捕虜を連れて行き、
人々に贈り物を与えられた。」
4:9 「上った」ということは、彼が低い所、つまり地上に降られたということでなくて何でしょうか。
4:10 この降られた方ご自身は、すべてのものを満たすために、もろもろの天よりも高く上られた方でもあります。
信者の運命は変わった
イエスが復活して以降
信者は死ぬと
からだは地上に留まるが
魂は天にのぼる
そのことが書かれてある
ピリピ1:21~24
ピリ 1:21 私にとって生きることはキリスト、死ぬことは益です。
1:22 しかし、肉体において生きることが続くなら、私の働きが実を結ぶことになるので、どちらを選んだらよいか、私には分かりません。
1:23 私は、その二つのことの間で板ばさみとなっています。
私の願いは、世を去ってキリストとともにいることです。
そのほうが、はるかに望ましいのです。
1:24 しかし、この肉体にとどまることが、あなたがたのためにはもっと必要です。
第2コリント5:1~11
Ⅱコリ 5:1 たとえ私たちの地上の住まいである幕屋が壊れても、私たちには天に、神が下さる建物、人の手によらない永遠の住まいがあることを、私たちは知っています。
5:2 私たちはこの幕屋にあってうめき、天から与えられる住まいを着たいと切望しています。
5:3 その幕屋を脱いだとしても、私たちは裸の状態でいることはありません。
5:4 確かにこの幕屋のうちにいる間、私たちは重荷を負ってうめいています。
それは、この幕屋を脱ぎたいからではありません。
死ぬはずのものが、いのちによって吞み込まれるために、天からの住まいを上に着たいからです。
5:5 そうなるのにふさわしく私たちを整えてくださったのは、神です。
神はその保証として御霊を下さいました。
5:6 ですから、私たちはいつも心強いのです。
ただし、肉体を住まいとしている間は、私たちは主から離れているということも知っています。
5:7 私たちは見えるものによらず、信仰によって歩んでいます。
5:8 私たちは心強いのですが、むしろ肉体を離れて、主のみもとに住むほうがよいと思っています。
5:9 そういうわけで、肉体を住まいとしていても、肉体を離れていても、私たちが心から願うのは、主に喜ばれることです。
5:10 私たちはみな、善であれ悪であれ、それぞれ肉体においてした行いに応じて報いを受けるために、キリストのさばきの座の前に現れなければならないのです。
5:11 そのため、主を恐れることを知っている私たちは、人々を説得しようとしています。
私たちのことは、神の御前に明らかです。
しかしそれが、あなたがたの良心にも明らかになることが、私の望みです。
信者にとっては死ぬとその魂が行く場所が変化した
からだから離れるとは魂が主と共にあることになる
しかし不信者にとってはそれ以降も状況は変わっていない
不信者の肉体は地上に留まり
魂は相変わらず地獄に行く
信者が死後行く場所:
パラダイス(魂のみ)
パラダイスと呼ばれる場所は天にある
不信者の行く場所:
ハデスの悪い所(狭義のハデス)
シオールの悪い所(狭義のシオール)
千年王国の終わりになってようやく変化する
地球の真ん中にこれがあるが御国(千年王国)の終わりには被造世界が全て消滅してしまう
このハデスの悪い所シオールの悪い所にいる(不信者の)魂は
白い御座の裁きの前に立ち
火の池に投げ込まれ永遠にそこで過ごす
これが将来の運命が異なるところ
多くの場合伝道する時に
永遠に地獄で過ごすのではなく
イエスを信じて永遠を天で過ごした方がいい
という言い方をよくする
しかしそれは正しい表現ではない
地獄で永遠を過ごす人は誰もいない
地獄というのは一時的なもの
不信者の魂が永遠を過ごす所は地獄と言わず火の池と言う
地 獄: 魂が苦しむ場所
火の池: 肉体も魂も永遠に苦しむ場所
同じように私たちは永遠を天で過ごすわけではない
別のところで私たちは永遠を過ごす
それがどこなのか
次回へつづく
今回の内容は
死後の世界レジュメ(16)Ⅲ.死者の場所 B.旧約聖書の時代 C.新約聖書の時代
同レジュメ(18)D.将来 2.不信者たち(9)第二の死
千年王国レジュメ(19)Ⅵ.メシア的王国の終わり
ヨハネの黙示録レジュメ(20)E.その後の出来事
とかぶります。
中川健一牧師著『終末論Q&A』(書籍のみ)(CD12枚組書籍付き)(電子書籍)も是非どうぞ。
25 白い御座の裁きとは何か
終末論のクライマックス(27)2022年3/26へ
永遠の秩序
はじめに
Ⅰ.古い秩序の消滅と永遠の秩序の創造