練馬桜台聖書フォーラム

イスラエル学レジュメ(10)2026年 7/11

2026.07.12

カテゴリー:イスラエル学, お知らせ, 学び

イスラエル学
レジュメ
(10
)2026年7/11

 

[神の国]とは神の支配
神の国のプログラムの5つの側面のうちまず4つについて

 

2006年フルクテンバウム博士セミナー
講師:Dr. Arnold Fruchtenbaum
通訳:中川健一牧師


『イスラエル学』
THE MISSING LINK IN SYSTEMATIC THEOLOGY
テキスト 

ご購入はこちらからCDテキスト

 

レジュメもくじ

前回のレジュメ

 

フルクテンバウム博士のメッセージを
中川健一牧師がわかり易く通訳してくださった
セミナーの内容を基に作成しています。

以下
青色の聖句はセミナーでとりあげられた聖句箇所です
セミナーでは新改訳3を使用しているので説明文では新改訳3

(このHPでの引用聖句は原則 口語訳聖書 旧約聖書1955年改訳 新約聖書1954年改訳 日本聖書協会)
新改訳3」とは聖書 新改訳 ©1970,1978,2003 新日本聖書刊行会
「新共同訳」とは聖書 新共同訳©共同訳聖書実行委員会j

「新改訳2017」とは聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 からの引用です
黒色の文章がセミナーの説明文
緑色の文章はHP編者による補足説明
紫色の聖句は引用聖句や参考聖句
(英語訳は基本American Standard Version  ASV)
茶色の文章アーノルド・フルクテンバウム博士著 中川健一監訳 佐野剛史訳
『イスラエル学-組織神学の失われた環-THE MISSING LINK IN SYSTEMATIC THEOLOGY
(書籍)(電子書籍) 
 36~
49
頁からの補足説明です

 

興味のある箇所はリンク先もご覧になってみてください。

 

紙の聖書「新改訳2017」こちらをどうぞ

 

イスラエル学

Ⅰ.過去のイスラエル
A. イスラエルの選び
B.無条件契約
1.アブラハム契約
2.土地の契約
.ダビデ契約
4.新しい契約
C.モーセ契約とモーセの律法
1.モーセ契約
2.モーセの律法
D.レムナント
Ⅱ.現在のイスラエル
A.神の国のプログラム
1.普遍的な王国か永遠の王国
2.霊的な王国
3.神政政治の王国
4.メシア的王国か千年王国か

 

 

 

 

復習

ここまでで
Ⅰ.過去のイスラエル
が終わった

 A.イスラエルの選び

個人的選び民族的選びの違いについて学んだ
イスラエルは神さまからある使命を持って
或る目的のために選ばれた
その選びの民として神さまの契約の対象となった

それが
B.無条件契約
無条件契約は幾つあった?
4つ

一番基礎になる契約は何契約?
1.アブラハム契約
(f)契約のしるしは?
割礼

アブラハム契約から展開して
次に3つの契約
が出てきた
まず土地に関しては何の契約?
2.土地の契約
昔はこれをパレスチナ契約と神学者たちは言った
しかし「パレスチナ」という言葉は聖書に出てこない言葉なので最近はその言葉をやめてLand Covenant土地の契約という言葉を使うようになった

2つ目は子孫に関する契約
約束は何契約によって?
3.ダビデ契約によって詳細に記述されるようになった
ダビデ契約の中では永遠に続くものがある
それは永遠のダビデの子であるお方メシアによって成就するということを学んだ

無条件契約のアブラハム契約以外の3番目が霊的側面を詳細に規定したものでこれが何?
「新約」
4.新しい契約
私たちは新約と言うと教会のもの異邦人のものだと思っているかもしれないが
それは聖書によれば神さまが誰と結んだもの?
イスラエルと結んだもの
その点をよく押さえておいてほしい

そこまでが無条件契約

 

C. 条件付き契約

条件付き契約が1つあった
何契約?
1.モーセ契約
条項が
2.モーセの律法
モーセ契約は条件付きだった
つまり違反したら裁きを受け
守れば祝福を受けるという内容
そしてモーセの律法は
イスラエルの民を異邦人と区別する
「隔ての中垣」
となったと教えられた

そこまで学んだが特に大事なのは
モーセ契約の中の613の律法は
全部有効か全部無効かのどちらか

或る部分は有効である部分は無効になったということは言えないと学んだ


そして最後に
D.レムナント(イスラエルの残れる者)
これは本当の信仰を持ったイスラエル人のこと
メシアが来たらメシアを信じるようになる人々
そしてそうでない人たちはメシアが「つまずきの石」となると学んだ

ここまでが過去のイスラエル

 

 

 

では今イスラエルはどうなっているのか
現在のイスラエルをどう理解したらいいのか
それが第三セッション第四セッションの学び

 

セミナーテキスト6ページ(7/22)

Ⅱ.現在のイスラエル
Israel Present

 

この部分が、ディスペンセーショナリズムの最も弱い部分である。
イスラエルと教会を一貫して区別するディスペンセーショナリズムだけが、現在のイスラエルについて本格的な神学を構築できるはずだが、悲しいかな、そうなっていないのが現状である。

  

 

A.神の国のプログラム

The Kingdom of God Program

 

 [神の国のプログラムというこの概念をまず押さえておかないと現在のイスラエルが見えてこない]

 

先に進む前に神の国とはどういう概念なのか
少しお話ししておく

神の国を単純に定義するとそれは
神の支配 God’s rule

神の国という言葉を使った場合に
いろいろなレベルでの神さまのご支配の強さ弱さがあるが
一貫して言えることは神が支配しているという状態を神の国と言う

神の国を説明する時に様々な角度から説明できるが特に大事なのは
永遠の視点the eternal aspect から論じる場合と
地上的な有限な視点 the temporal aspect から論じる場合との
2つがあるということ
 

永遠の支配歴史の始まる前から永遠に存在し続けているもの
有限な神の国:普遍的に続いている神の支配が
人間の歴史の中でどのように表現されたのか
ということ
そういう意味で神の国のプログラムとは
物質的でもあり同時に霊的でもある

 

 

ところでこの神の国というのを論じる時に
聖書に出てくる2つの言葉

神の国“Kingdom of God” という言葉と
天の御国“Kingdom of Heaven” という言葉がある

この2つの言葉が違うから
これは2つのものを指していると考えることは間違っている
なぜかというと神の国と言った場合と
天の御国と言った場合と
これは同じことを指していて
ある人が言うように別々のものではないから
不幸なことに、ディスペンセーショナリストの中には、この2つの用語を区別して神の国の多面性を説明しようとする者が多い。

 

天の御国」という言葉を使っているのは
福音書の中でたった一人マタイだけ
福音書の調和表 a harmony of the Gospels というのがある
それは時間に沿って
同じ記事を全部並行で並べていく
そうするとマタイが「天の御国」と言っているその箇所が
マルコとルカでは「神の国」と言われている
だからこの言葉が全く同じだというのがわかる

マタイはユダヤ人読者を想定している。
ユダヤ人は「神」という言葉の使用を避けようとする。
神を表わす代用語として「御名」という意味のハ・シェムや、「天」という言葉を使う。
マルコはローマ人、ルカはギリシャ人読者を想定していて、ユダヤ人のような特殊事情がない。

 

神の国のプログラムには様々な側面があるが
今言った2つの言葉の違いから
神の国の側面を論じ始めると間違った結論になる
両者を区別してはならないとする契約神学者の批判は至極まっとうである。
そしてもしそこで誤解が起こると
私たちの神の国のプログラムに関する理解というのは大いなる間違いに陥ってしまう

 

例えば或る時イエスさまは
「あなた方は神の国が力を持って来るのを見るようになる」と言われた
マル 9:1 マル 9:1 また、彼らに言われた、
「よく聞いておくがよい。
神の国が力をもって来るのを見るまでは、決して死を味わわない者が、ここに立っている者の中にいる」。

ところが或る時には
神の国というのはあそこにあるとかここにあるとかいうものではなくてどこにある?
「あなたがたの間に」或いは「ただ中にある」と言う
ルカ 17:20神の国はいつ来るのかと、パリサイ人が尋ねたので、イエスは答えて言われた、
神の国は、見られるかたちで来るものではない。
17:21 また『見よ、ここにある』『あそこにある』などとも言えない。
神の国は、実にあなたがたのただ中にあるのだ」。
そこで出てくる質問は
「神の国とはこれから来るものなのか
或いは既にあるものなのか
目で見える形で来るのか
或いは見えないのか」という疑問が湧いてくる

その答えは
その文脈の中でイエスさまが
神の国のプログラムのどの側面から話をしているかを見極めることが大事

 

 

 

 

 

1.普遍的な王国か
永遠の王国か

The Universal Kingdom, sometimes called the Eternal Kingdom

 

 「普遍的な王国」或いは「永遠の王国」と呼ばれる神の国がある

 

普遍的な王国:神さまが被造の世界に対して権威を持って支配しているという状態
神さまの許しがなければ何事も起こり得ないという理解
もちろん神のみこころと言っても
積極的にそう導かれる場合と
それが起こることを許容する場合とあるが
いずれにしても神の許しなしには何も起こらないというもの

 

ここで普遍的か永遠かと言っているが
「普遍的」と言った場合と「永遠」と言った場合と
ちょっと強調点が違う

永遠の王国:神さまのご支配が永遠に続くということで
時間的に見て
神の支配が欠けているところは一つもないという意味
時間の制限を受けないという側面

普遍的な王国:地上 宇宙 天使たちが存在する空間まで含めて
どの空間をとっても神の支配があるということ
支配の領域

つまり神がおつくりになった
被造の世界は永遠に神の支配下にあるということ
これが第一の神の国プログラムの側面

  

聖句箇所

 

1歴代29:11~12
歴代上 29:11 主よ、大いなることと、力と、栄光と、勝利と、威光とはあなたのものです。
天にあるもの、地にあるものも皆あなたのものです。
主よ、 the kingdom もまたあなたのものです。
あなたは万有のかしらとして、あがめられます。

 

詩篇10:16
詩 10:16 主はとこしえに王でいらせられる。
もろもろの国民は滅びて
主の国から跡を断つでしょう。
Psa 10:16 Jehovah is King for ever and ever; The nations are perished out of his land.

 

詩篇29:10
詩 29:10 主は洪水の上に座し、
主はみくらに座して、とこしえに王であらせられる。
Psa 29:10 Jehovah sat as King at the Flood; Yea, Jehovah sitteth as King for ever.


詩篇74:12
詩 74:12 神はいにしえからわたしのであって、
救を世の中に行われた。
Psa 74:12 Yet God is my King of old, Working salvation in the midst of the earth.

 

詩篇90:1~6
[ 90 ]
神の人モーセの祈
詩 90:1 主よ、あなたは世々われらのすみかで
いらせられる。
90:2 山がまだ生れず、
あなたがまだ地と世界とを造られなかったとき、
とこしえからとこしえまで、
あなたは神でいらせられる。

90:3 あなたは人をちりに帰らせて言われます、
「人の子よ、帰れ」と。

90:4 あなたの目の前には千年も
過ぎ去ればきのうのごとく、
夜の間のひと時のようです。

90:5 あなたは人を大水のように流れ去らせられます。
彼らはひと夜の夢のごとく、
あしたにもえでる青草のようです。

90:6 あしたにもえでて、栄えるが、
夕べには、しおれて枯れるのです。

 

詩篇93:1~5
詩 93:1 主は王となり、
Jehovah reigneth;
威光の衣をまとわれます。
主は衣をまとい、力をもって帯とされます。
まことに、世界は堅く立って、
動かされることはありません。
93:2 あなたの位 Thy throne はいにしえより堅く立ち、
あなたはとこしえよりいらせられます。
93:3 主よ、大水は声をあげました。
大水はその声をあげました。
大水はそのとどろく声をあげます。
93:4 主は高き所にいらせられて、
その勢いは多くの水のとどろきにまさり、
海の大波にまさって盛んです。
93:5 あなたのあかしはいとも確かです。
主よ、聖なることはとこしえまでも
あなたの家にふさわしいのです。

 

詩篇103:19~22
詩 103:19 主はその玉座を天に堅くすえられ、
そのまつりごとはすべての物を統べ治める。
And his kingdom ruleth over all.
103:20 主の使たちよ、
そのみ言葉の声を聞いて、これを行う勇士たちよ、
主をほめまつれ。
103:21 そのすべての万軍よ、
そのみこころを行うしもべたちよ、
主をほめよ。
103:22 主が造られたすべての物よ、
そのまつりごとの下にあるすべての所で、
主をほめよ。
わがたましいよ、主をほめよ。

 

詩篇145:1~21
[ 145 ]
ダビデのさんびの歌
詩 145:1 わが神、King よ、わたしはあなたをあがめ、
世々かぎりなくみ名をほめまつります。
145:2 わたしは日ごとにあなたをほめ、
世々かぎりなくみ名をほめたたえます。
145:3 主は大いなる神で、
大いにほめたたえらるべきです。
その大いなることは測り知ることができません。
145:4 この代はかの代にむかって
あなたのみわざをほめたたえ、
あなたの大能のはたらきを宣べ伝えるでしょう。
145:5 わたしはあなたの威厳の光栄ある輝きと、
あなたのくすしきみわざとを深く思います。
145:6 人々はあなたの恐るべきはたらきの勢いを語り、
わたしはあなたの大いなることを宣べ伝えます。
145:7 彼らはあなたの豊かな恵みの思い出を言いあらわし、
あなたの義を喜び歌うでしょう。
145:8 主は恵みふかく、あわれみに満ち、
怒ることおそく、いつくしみ豊かです。
145:9 主はすべてのものに恵みがあり、
そのあわれみはすべてのみわざの上にあります。
145:10 主よ、あなたのすべてのみわざはあなたに感謝し、
あなたの聖徒はあなたをほめまつるでしょう。
145:11 彼らはみ国 thy kingdom の栄光を語り、あなたのみ力を宣べ、
145:12 あなたの大能のはたらきと、
み国 his kingdom の光栄ある輝きとを人の子に知らせるでしょう。
145:13 あなたの国はとこしえのです。
Thy kingdom is an everlasting kingdom,
あなたのまつりごとはよろずよに
絶えることはありません。
145:14 主はすべて倒れんとする者をささえ、
すべてかがむ者を立たせられます。
145:15 よろずのものの目はあなたを待ち望んでいます。
あなたは時にしたがって彼らに食物を与えられます。
145:16 あなたはみ手を開いて、
すべての生けるものの願いを飽かせられます。
145:17 主はそのすべての道に正しく、
そのすべてのみわざに恵みふかく、
145:18 すべて主を呼ぶ者、誠をもって主を呼ぶ者に
主は近いのです。
145:19 主はおのれを恐れる者の願いを満たし、
またその叫びを聞いてこれを救われます。
145:20 主はおのれを愛する者をすべて守られるが、
悪しき者をことごとく滅ぼされます。
145:21 わが口は主の誉を語り、
すべての肉なる者は世々かぎりなく
その聖なるみ名をほめまつるでしょう。

 

詩篇148:1~14
詩 148:1 主をほめたたえよ。
もろもろの天から主をほめたたえよ。
もろもろの高き所で主をほめたたえよ。

148:2 その天使よ、みな主をほめたたえよ。
その万軍よ、みな主をほめたたえよ。

148:3 日よ、月よ、主をほめたたえよ。
輝く星よ、みな主をほめたたえよ。

148:4 いと高き天よ、天の上にある水よ、
主をほめたたえよ。

148:5 これらのものに主のみ名をほめたたえさせよ、
これらは主が命じられると造られたからである。

148:6 主はこれらをとこしえに堅く定め、
越えることのできないその境を定められた。

148:7 海の獣よ、すべての淵よ、地から主をほめたたえよ。
148:8 火よ、あられよ、雪よ、霜よ、み言葉を行うあらしよ、
148:9 もろもろの山、すべての丘、
実を結ぶ木、すべての香柏よ、

148:10 野の獣、すべての家畜、這うもの、翼ある鳥よ、
148:11 地の王たち、すべての民、
君たち、地のすべてのつかさよ、

148:12 若い男子、若い女子、老いた人と幼い者よ、
148:13 彼らをして主のみ名をほめたたえさせよ。
そのみ名は高く、たぐいなく、
その栄光は地と天の上にあるからである。

148:14 主はその民のために一つの角をあげられた。
これはすべての聖徒のほめたたえるもの、
主に近いイスラエルの人々の
ほめたたえるものである。
主をほめたたえよ。

 

エレミヤ10:10
エレ 10:10 しかし主はまことの神である。
生きた神であり、永遠のan everlasting King である。
その怒りによって地は震いうごき、
万国はその憤りに当ることができない。

 

哀歌5:19
哀 5:19 しかし主よ、あなたはとこしえに統べ治められる。
あなたの、み位 Thy throne は世々絶えることがない。

 

ダニエル4:17
ダニ 4:17 この宣言は警護者たちの命令によるもの、この決定は聖者たちの言葉によるもので、いと高き者が、人間のを治めて、the Most High ruleth in the kingdom of men, 自分の意のままにこれを人に与え、また人のうちの最も卑しい者を、その上に立てられるという事を、すべての者に知らせるためである』と。

 

ダニエル4:25
ダニ 4:25 すなわちあなたは追われて世の人を離れ、野の獣と共におり、牛のように草を食い、天からくだる露にぬれるでしょう。
こうして七つの時が過ぎて、ついにあなたは、いと高き者が人間のを治めて、the Most High ruleth in the kingdom of men, 自分の意のままに、これを人に与えられることを知るに至るでしょう。

 

ダニエル4:32
ダニ 4:32 あなたは、追われて世の人を離れ、野の獣と共におり、牛のように草を食い、こうして七つの時を経て、ついにあなたは、いと高き者が人間のを治めて、the Most High ruleth in the kingdom of men, 自分の意のままに、これを人に与えられることを知るに至るだろう」。

 

ダニエル6:26
ダニ 6:26 わたしは命令を出す。
わが国のすべての州の人は、皆ダニエルの神を、おののき恐れなければならない。
彼は生ける神であって、
とこしえに変ることなく、
その his kingdom は滅びず、
その主権は終りまで続く。

 

信者が死んだ時に入るのはこの王国である。
一コリ 15:50兄弟たちよ。
わたしはこの事を言っておく。
肉と血とは神の国 the kingdom of God を継ぐことができないし、朽ちるものは朽ちないものを継ぐことがない。

 

二テモ 4:18 主はわたしを、すべての悪のわざから助け出し、天にある御国 his heavenly kingdom に救い入れて下さるであろう。
栄光が永遠から永遠にわたって主にあるように、アァメン。

 

 

 

 

 

2.霊的な王国

The Spiritual Kingdom

 

 2番目の神の国プログラムは
「霊的な王国」つまり
信じた人の心の中に神の支配がある the rule of God in the heart of the believer という意味での神の国

これはアダム以来人類の歴史が終わる時まで
神を信じる信仰によって救われたすべての人が含まれている概念

 

そしてこの意味での霊的王国に入る人とは
聖霊によって新しい生まれ変わりを体験した人
私たちはイエスを信じた瞬間に聖霊によって霊的な新生を体験し
この霊的な王国のメンバーとして招き入れられる

 

今私たちが生きている時代は「霊的な王国」と「教会」とはイコール

今の時代[教会が誕生した]使徒行伝2章[ペンテコステの時]から
[地上から教会が取り去られる]携挙の時まで

教会は霊的な王国
それは今言ったように使徒行伝2章から教会の携挙までの時代において言えること

教会が誕生する前から霊的な王国はある[神さまを信じて救われている人がいた]し
教会が取り去られたのちも霊的な王国は地上に存在し続ける

 


聖句箇所


マタイ6:33
マタ 6:33 まず神の国 his kingdom と神の義とを求めなさい。
そうすれば、これらのものは、すべて添えて与えられるであろう。

 

マタイ19:16
マタ 19:16 すると、ひとりの人がイエスに近寄ってきて言った、
「先生、永遠の生命を得るためには、どんなよいことをしたらいいでしょうか」。


マタイ19:23~24
マタ 19:23 それからイエスは弟子たちに言われた、
「よく聞きなさい。
富んでいる者が天国 the kingdom of heaven にはいるのは、むずかしいものである。
19:24 また、あなたがたに言うが、富んでいる者が神の国 the kingdom of God にはいるよりは、らくだが針の穴を通る方が、もっとやさしい」。

 

ヨハネ3:3~5
ヨハ 3:3 イエスは答えて言われた、
「よくよくあなたに言っておく。
だれでも新しく生れなければ、神の国 the kingdom of God を見ることはできない」

3:4 ニコデモは言った、
「人は年をとってから生れることが、どうしてできますか。
もう一度、母の胎にはいって生れることができましょうか」。

3:5 イエスは答えられた、
「よくよくあなたに言っておく。
だれでも、水と霊とから生れなければ、神の国 the kingdom of God にはいることはできない。

 

使徒行伝8:12
使 8:12 ところが、ピリポが神の国 the kingdom of God とイエス・キリストの名について宣べ伝えるに及んで、男も女も信じて、ぞくぞくとバプテスマを受けた。

 

使徒行伝20:25
使 20:25 わたしはいま信じている、あなたがたの間を歩き回って御国 the kingdom を宣べ伝えたこのわたしの顔を、みんなが今後二度と見ることはあるまい。

 

一コリ 4:20神の国 the kingdom of God は言葉ではなく、力である。

 

コロサイ1:13~14
コロ 1:13 神は、わたしたちをやみの力から救い出して、その愛する御子の支配 the kingdom of the Son of his love に移して下さった。
1:14 わたしたちは、この御子によってあがない、すなわち、罪のゆるしを受けているのである。


コロサイ4:11
コロ 4:11 また、ユストと呼ばれているイエスからもよろしく。
割礼の者の中で、この三人だけが神の国 the kingdom of God のために働く同労者であって、わたしの慰めとなった者である。

 

1テサロニケ2:12
一テサ 2:12 御国 his own kingdom とその栄光とに召して下さった神のみこころにかなって歩くようにと、勧め、励まし、また、さとしたのである。

 

 

 

 

 

3.神政政治の王国

The Theocratic Kingdom

 

 「神政政治の王国」は
神がイスラエルを統治された
という意味での政治的な神の国
この神政政治の王国というのは
始まった時と終わった時と形が変わっている

  

始まりはシナイ山
モーセが神から律法を受け取る
この律法が新しい王国の憲法のような役割を果たし
そこから神政政治の王国がスタートしている

それ以降2つの変化を経験する
この神政政治の
第一段階:神が仲介者たちを通して王国を統治された段階
その仲介者とはモーセ次がヨシュアそれから士師記の時代の士師たちで最後がサムエル
第二段階王政 the Monarchial Kingdom
神さまはダビデの家を通してイスラエルを支配した(初代の王サウルから)

サムエルという人がその中間に立つ人

サムエルは最後の士師であり
またダビデを王として油注ぎをした人
この神政政治の最後の王がゼデキヤという王さま
ゼデキヤが王座から退いた時に
もはやダビデの家系に属する王が
王座に着くことはなくなった

そしてバビロンによって神政政治の王国が終わった時に
異邦人の時the Times of the Gentilesが始まった
この異邦人の時(エルサレムが異邦人によって支配される期間)というのは今も続いている
再びダビデの子孫が帰ってきて王座に着くまで
異邦人の時代が続く
(バビロン捕囚からメシアの再臨までの時)

神政政治の時代は先に進めば進むほど
ユダヤ人の霊的な状態が悪くなる
そこで神さまが預言者たちを送り
預言者たちが将来訪れる神の国の預言を始める

 

この神政政治の王国は聖書のどこに合致するかというと
出エジプト記19章から第二歴代誌36章まで
これがイスラエル神政政治の歴史を記録してある箇所

 

 

 

 

 

4.メシア的王国か千年王国

The Messianic Kingdom or
the Millennial Kingdom

 

番目の王国の側面も2つの名前が与えられている
「メシア的王国」とも「千年王国」とも言う

メシアが地上に帰って来て
文字通りエルサレムから
ダビデの王座に着いて諸国を支配する状態
これを「メシア的王国」
あるいは「千年王国」と言う

 

 同じものだが呼び方2つあるのは強調点が違うから
メシア的王国」:ユダヤ人がよく使う言葉
強調点はメシアご自身がこの王国を支配するという意味
千年王国」:クリスチャンがよく使う言葉
強調点はこの王国がどれぐらい続くかというところ
1000年間続くので「千年王国」と言われる

 

この王国のための旧約聖書の土台は2つある
①神さまがユダヤ人に与えた
契約の内容がまだ成就していない
②ユダヤ人の預言者が
預言した内容がまだ成就していないということ

[そこからこのメシア的王国あるいは千年王国の概念が出てくる]

  

新約聖書ではバプテスマのヨハネ
「神の国は近づいた」と言う
マル 1:15 「時は満ちた、神の国は近づいた。
悔い改めて福音を信ぜよ」。
その時の神の国というのは
今言っている「メシア的王国」のこと
[メシア的王国が近いというメッセージをバプテスマのヨハネは語った]

 

またイエス
イスラエルにこのメシア的王国を提示したが
イスラエルはそれを拒否した
それがマタイの福音書12章に出てくること
ユダヤ人たちはその御国を拒否したために
その世代の者からは
メシア的王国が一時的に取り去られる
それは将来のイスラエルの民に提供され
彼らはそれを受け取るようになる


人間の視点:神の国は一時的に「延期」された
という言い方ができるわけだが
それは人間の限られた理解の中から言っているだけのこと
神様の視点:延期も何もない
最初からそうなることは神の計画の一部であった
メシアが拒否されて十字架にかかり
そして贖いの死を遂げるということは
すでに神様のプランの中にはあった
それがイザヤ書52:13~53:12(下記)

 

またイスラエルがその神の御国を拒否するので
イエス・キリストの福音が「異邦人」に伝わることも神様の計画の一部
これがイザヤ書49:1~13(下記)に書かれてある


そして先ほど言ったように
このメシア的王国は再びイスラエル
a future Jewish generation に提供される
患難時代のイスラエル
the generation of the Tribulation に提供されて
彼らはそれを受け入れるようになる

 

この王国については
Ⅲ.将来のイスラエル で詳しく説明する。
この王国が到来するまでは、次に紹介する
5.奥義としての王国
 が前面に出る時代になる。

 

 

 (以下は上述で引用された聖句)

イザヤ書52:13~53:12
イザ 52:13 見よ、わがしもべは栄える。
彼は高められ、あげられ、ひじょうに高くなる。
52:14 多くの人が彼に驚いたように――
彼の顔だちは、そこなわれて人と異なり、
その姿は人の子と異なっていたからである――
52:15 彼は多くの国民を驚かす。
王たちは彼のゆえに口をつむぐ。
それは彼らがまだ伝えられなかったことを見、
まだ聞かなかったことを悟るからだ。
53:1 だれがわれわれの聞いたことを
信じ得たか。
主の腕は、だれにあらわれたか。
53:2 彼は主の前に若木のように、
かわいた土から出る根のように育った。
彼にはわれわれの見るべき姿がなく、威厳もなく、
われわれの慕うべき美しさもない。
53:3 彼は侮られて人に捨てられ、
悲しみの人で、病を知っていた。
また顔をおおって忌みきらわれる者のように、
彼は侮られた。われわれも彼を尊ばなかった。
53:4 まことに彼はわれわれの病を負い、
われわれの悲しみをになった。
しかるに、われわれは思った、
彼は打たれ、神にたたかれ、苦しめられたのだと。
53:5 しかし彼はわれわれのとがのために傷つけられ、
われわれの不義のために砕かれたのだ。
彼はみずから懲らしめをうけて、
われわれに平安を与え、
その打たれた傷によって、
われわれはいやされたのだ。
53:6 われわれはみな羊のように迷って、
おのおの自分の道に向かって行った。
主はわれわれすべての者の不義を、
彼の上におかれた。
53:7 彼はしえたげられ、苦しめられたけれども、
口を開かなかった。
ほふり場にひかれて行く小羊のように、
また毛を切る者の前に黙っている羊のように、
口を開かなかった。
53:8 彼は暴虐なさばきによって取り去られた。
その代の人のうち、だれが思ったであろうか、
彼はわが民のとがのために打たれて、
生けるものの地から断たれたのだと。
53:9 彼は暴虐を行わず、
その口には偽りがなかったけれども、
その墓は悪しき者と共に設けられ、
その塚は悪をなす者と共にあった。
53:10 しかも彼を砕くことは主のみ旨であり、
主は彼を悩まされた。
彼が自分を、とがの供え物となすとき、
その子孫を見ることができ、
その命をながくすることができる。
かつ主のみ旨が彼の手によって栄える。
53:11 彼は自分の魂の苦しみにより光を見て満足する。
義なるわがしもべはその知識によって、
多くの人を義とし、また彼らの不義を負う。
53:12 それゆえ、わたしは彼に大いなる者と共に
物を分かち取らせる。
彼は強い者と共に獲物を分かち取る。
これは彼が死にいたるまで、自分の魂をそそぎだし、
とがある者と共に数えられたからである。
しかも彼は多くの人の罪を負い、
とがある者のためにとりなしをした。

 

 

イザヤ書49:1~13
イザ 49:1 海沿いの国々 isles よ、わたしに聞け。
遠いところのもろもろの民 peoples よ、耳を傾けよ。
主はわたしを生れ出た時から召し、
母の胎を出た時からわが名を語り告げられた。
49:2 主はわが口を鋭利なつるぎとなし、
わたしをみ手の陰にかくし、
とぎすました矢となして、
箙にわたしを隠された。
49:3 また、わたしに言われた、
「あなたはわがしもべ、
わが栄光をあらわすべきイスラエルである」と。
49:4 しかし、わたしは言った、
「わたしはいたずらに働き、
益なく、むなしく力を費した。
しかもなお、まことにわが正しきは主と共にあり、
わが報いはわが神と共にある」と。

49:5 ヤコブをおのれに帰らせ、
イスラエルをおのれのもとに集めるために、
わたしを腹の中からつくって
そのしもべとされた主は言われる。
(わたしは主の前に尊ばれ、
わが神はわが力となられた)
49:6 主は言われる、
「あなたがわがしもべとなって、
ヤコブのもろもろの部族をおこし、
イスラエルのうちの残った者を帰らせることは、
いとも軽い事である。
わたしはあなたを、もろもろの国びと the Gentiles の光となして、
わが救を地の果にまでいたらせよう」と。

49:7 イスラエルのあがない主、
イスラエルの聖者なる主は、
人に侮られる者、民に忌みきらわれる者、
つかさたちのしもべにむかってこう言われる、
もろもろの王 Kings は見て、立ちあがり、
もろもろの君 princes は立って、拝する。
これは真実なる主、イスラエルの聖者が、
あなたを選ばれたゆえである」。

49:8 主はこう言われる、
「わたしは恵みの時に、あなたに答え、
救の日にあなたを助けた。
わたしはあなたを守り、
あなたを与えて民の契約とし、
国を興し、荒れすたれた地を嗣業として継がせる。
49:9 わたしは捕えられた人に『出よ』と言い、
暗きにおる者に『あらわれよ』と言う。
彼らは道すがら食べることができ、
すべての裸の山にも牧草を得る。
49:10 彼らは飢えることがなく、かわくこともない。
また熱い風も、太陽も彼らを撃つことはない。
彼らをあわれむ者が彼らを導き、
泉のほとりに彼らを導かれるからだ。
49:11 わたしは、わがもろもろの山を道とし、
わが大路を高くする。
49:12 見よ、人々は遠くから来る。
見よ、人々は北から西から、
またスエネの地から来る」。
49:13 天よ、歌え、地よ、喜べ。
もろもろの山よ、声を放って歌え。
主はその民を慰め、
その苦しむ者をあわれまれるからだ。

 

 

 

イスラエル学(11)2026年7/18
Ⅱ.現在のイスラエル
A.神の国のプログラム 5.奥義としての王国

 

 

 

このセミナーの内容はこの本の一部とかぶります。
ゼヒお読みください。

アーノルド・フルクテンバウム博士著
中川健一監訳/佐野剛史訳
『イスラエル学-組織神学の失われた環-THE MISSING LINK IN SYSTEMATIC THEOLOGY
(書籍)(電子書籍)
ハーベスト・タイム・ミニストリーズ出版部

 

 

練馬桜台聖書フォーラム

代表 :南 知之

バックナンバー