イスラエル学
レジュメ(7)2026年5/30
モーセ契約
2006年フルクテンバウム博士セミナー
講師:Dr. Arnold Fruchtenbaum
通訳:中川健一牧師
『イスラエル学』
THE MISSING LINK IN SYSTEMATIC THEOLOGY
(テキスト)
ご購入はこちらから(CD)(テキスト)
フルクテンバウム博士のメッセージを
中川健一牧師がわかり易く通訳してくださった
セミナーの内容を基に作成しています。
以下
青色の聖句はセミナーでとりあげられた聖句箇所です
(セミナーでは新改訳3を使用しているので説明文では新改訳3)
(このHPでの引用聖句は原則 口語訳聖書 旧約聖書1955年改訳 新約聖書1954年改訳 日本聖書協会)
「新改訳3」とは聖書 新改訳 ©1970,1978,2003 新日本聖書刊行会
「新共同訳」とは聖書 新共同訳©共同訳聖書実行委員会j
「新改訳2017」とは聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 からの引用です
黒色の文章がセミナーの説明文
緑色の文章はHP編者による補足説明
紫色の聖句は引用聖句や参考聖句
(英語訳は基本American Standard Version ASV)
茶色の文章はアーノルド・フルクテンバウム博士著 中川健一監訳 佐野剛史訳
『イスラエル学-組織神学の失われた環-THE MISSING LINK IN SYSTEMATIC THEOLOGY』
(書籍)(電子書籍) 25~28頁からの補足説明です
興味のある箇所はリンク先もご覧になってみてください。
紙の聖書「新改訳2017」はこちらをどうぞ
イスラエル学
Ⅰ.過去のイスラエル
A.イスラエルの選び
B.無条件契約
1.アブラハム契約
2.土地の契約
3.ダビデ契約
4.新しい契約
C.モーセ契約とモーセの律法
1.モーセ契約
Ⅰ.過去のイスラエル
Israel Past
セミナーテキスト4ページ(5/22)
C.モーセ契約と
モーセの律法
The Mosaic Covenant and the Law of Moses
これは神様がイスラエルと結んだ
今度は条件付き契約
条件付きとは何であるかを今から話そう
これは法律用語で双務契約 a bilateral covenant
つまり
あなたがこれをすれば私はこうしましょうという契約
If you will, then I will.
神さまがイスラエルの民に
今からわたしがあなたの前に語るこういった義務を果たすならばわたしはこうこうしてあげよう
というのがこのモーセ契約の内容
条件付きだということは
もし不従順になったら祝福が取り去られて裁きが来るということ
忠実である限りは祝福を受けるのだが
そうでない場合は取り去られるということ
1.モーセ契約
The Mosaic Covenant
モーセ契約は、これまでにみてきた4つの無条件契約とは違って条件付き契約である。
条件付き契約は契約当事者の両方が義務を負う双務契約
(a)聖書箇所
Scripture
モーセ契約の内容
出エジプト記20:1~申命記28:68
出エジプト記の最後の21章
それからレビ記全部
民数記全部
そして申命記28章まで
これだけ全部含んでいる
[できれば内容を読みたいのだが皆さんの同意を頂き]
反論がないならば全部読むことは今日は控えたいと思う
(b)当事者
Persons Involved
この契約の当事者は
神さまとイスラエルの民
モーセを仲介者としている。
それが書かれているのが
出エジプト記19:3~8
出 19:3 さて、モーセが神のもとに登ると、主は山から彼を呼んで言われた、
「このように、ヤコブの家に言い、イスラエルの人々に告げなさい、
19:4 『あなたがたは、わたしがエジプトびとにした事と、あなたがたを鷲の翼に載せてわたしの所にこさせたことを見た。
19:5 それで、もしあなたがたが、まことにわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るならば、あなたがたはすべての民にまさって、わたしの宝となるであろう。
全地はわたしの所有だからである。
19:6 あなたがたはわたしに対して祭司の国となり、また聖なる民となるであろう』。
これがあなたのイスラエルの人々に語るべき言葉である」。
19:7 それでモーセは行って民の長老たちを呼び、主が命じられたこれらの言葉を、すべてその前に述べたので、19:8 民はみな共に答えて言った、
「われわれは主が言われたことを、みな行います」。
モーセは民の言葉を主に告げた。
これは異邦人と或いは教会と結んだ契約ではなく
エジプトから導き出された民と結んだ契約
(c)署名捺印
Sign and Seal
出エジプト記24:1~11で
この契約が具体的に締結されている
出 24:1 また、モーセに言われた、
「あなたはアロン、ナダブ、アビウおよびイスラエルの七十人の長老たちと共に、主のもとにのぼってきなさい。
そしてあなたがたは遠く離れて礼拝しなさい。
24:2 ただモーセひとりが主に近づき、他の者は近づいてはならない。
また、民も彼と共にのぼってはならない」。
24:3 モーセはきて、主のすべての言葉と、すべてのおきてとを民に告げた。
民はみな同音に答えて言った、
「わたしたちは主の仰せられた言葉を皆、行います」。
24:4 そしてモーセは主の言葉を、ことごとく書きしるし、朝はやく起きて山のふもとに祭壇を築き、イスラエルの十二部族に従って十二の柱を建て、24:5 イスラエルの人々のうちの若者たちをつかわして、主に燔祭をささげさせ、また酬恩祭として雄牛をささげさせた。
24:6 その時モーセはその血の半ばを取って、鉢に入れ、また、その血の半ばを祭壇に注ぎかけた。
24:7 そして契約の書を取って、これを民に読み聞かせた。
すると、彼らは答えて言った、
「わたしたちは主が仰せられたことを皆、従順に行います」。
24:8 そこでモーセはその血を取って、民に注ぎかけ、そして言った、
「見よ、これは主がこれらのすべての言葉に基いて、あなたがたと結ばれる契約の血である」。
24:9 こうしてモーセはアロン、ナダブ、アビウおよびイスラエルの七十人の長老たちと共にのぼって行った。
24:10 そして、彼らがイスラエルの神を見ると、その足の下にはサファイアの敷石のごとき物があり、澄み渡るおおぞらのようであった。
24:11 神はイスラエルの人々の指導者たちを手にかけられなかったので、彼らは神を見て、飲み食いした。
これは血による契約だが片一方だけではなく
両方が参加しているという意味で
これは双務契約
モーセ契約は血によって批准され、シャカイナ・グローリー(神の栄光の現れ)によって調印、締結された。
(d)中心条項
The Key Provision
この中心条項こそがモーセの律法と呼ばれるもの
モーセの律法というと私たちは
十戒 Ten Commandments を思い出すが
単に10だけではなく合計すると613命令がある
この613の命令は条件付き契約 a conditional covenant の条項なので
従えば祝福
そして不従順になれば呪いを招くという性質を持った律法
出エジプト記15:26
出 15:26 言われた、
「あなたが、もしあなたの神、主の声に良く聞き従い、その目に正しいと見られることを行い、その戒めに耳を傾け、すべての定めを守るならば、わたしは、かつてエジプトびとに下した病を一つもあなたに下さないであろう。
わたしは主であって、あなたをいやすものである」。
出エジプト記19:3~8(上述)
出 19:3 さて、モーセが神のもとに登ると、主は山から彼を呼んで言われた、
「このように、ヤコブの家に言い、イスラエルの人々に告げなさい、
19:4 『あなたがたは、わたしがエジプトびとにした事と、あなたがたを鷲の翼に載せてわたしの所にこさせたことを見た。
19:5 それで、もしあなたがたが、まことにわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るならば、あなたがたはすべての民にまさって、わたしの宝となるであろう。
全地はわたしの所有だからである。
19:6 あなたがたはわたしに対して祭司の国となり、また聖なる民となるであろう』。
これがあなたのイスラエルの人々に語るべき言葉である」。
19:7 それでモーセは行って民の長老たちを呼び、主が命じられたこれらの言葉を、すべてその前に述べたので、19:8 民はみな共に答えて言った、
「われわれは主が言われたことを、みな行います」。
モーセは民の言葉を主に告げた。
セミナーテキスト5ページ
(e)鍵になる要素
The Key Element
中心的な要素
これはまず血の犠牲 the blood sacrifices
レビ記17:11になぜ神さまは血を流す必要があると言われたのかが記されている
レビ 17:11 肉の命は血にあるからである。
あなたがたの魂のために祭壇の上で、あがないをするため、わたしはこれをあなたがたに与えた。
血は命であるゆえに、あがなうことができるからである。
(新改訳3: いのちとして贖いをするのは血である。)
レビ記1章~7章には5つの異なったささげものが出てくる
全焼のいけにえ、穀物のささげ物、罪のためのいけにえ、罪過のためのいけにえ、任職と和解のいけにえ(レビ7:37)
5つのささげものうちの4つまでが血の捧げ物
血を流す捧げ物 blood offerings で
1つだけが穀物の捧げ物 a meal offering
しかしその1つの穀物の捧げ物も実は血の捧げ物と一緒になって捧げられる
ヘブル人への手紙10:1~4
ヘブル 10:1 いったい、律法はきたるべき良いことの影をやどすにすぎず、そのものの真のかたちをそなえているものではないから、年ごとに引きつづきささげられる同じようないけにえによっても、みまえに近づいて来る者たちを、全うすることはできないのである。
10:2 もしできたとすれば、儀式にたずさわる者たちは、一度きよめられた以上、もはや罪の自覚がなくなるのであるから、ささげ物をすることがやんだはずではあるまいか。
10:3 しかし実際は、年ごとに、いけにえによって罪の思い出がよみがえって来るのである。
10:4 なぜなら、雄牛ややぎなどの血は、罪を除き去ることができないからである。
動物の血は人間の罪をおおったけれども
罪そのものを取り除く力はなかったと書いてある
ヘブル語も「覆う」 cover という言葉であって「取り去る」 remove という言葉ではない
つまり旧約時代は罪が一時的にカバーされて神さまとの交わりは回復されたが
罪から来る罪責感そのものまでは取り去ることができなかった
(f)重要性
The Importance of the Mosaic Covenant
モーセ契約以外の2つの契約との関係を考えてみる
1.神さまはアブラハム以前にノアとの契約を結んでいる
「ノア契約」と2つの意味で関係がある
①食物規定が
ノア契約よりはさらに厳しくなる
アダムからノアまで人間は菜食主義の生活をしていた
ところがノアの洪水以降
神さまはノア契約によって動物を食べて良いという許しを与えた
モーセ契約になると
異邦人である我々は何を食べてもいいわけだが
ユダヤ人のみは或るものは食べてはいけないと言われるようになる
動物:蹄(ひづめ)が分かれていて反芻(はんすう)する[牛のように何回も出して食べるもの]しか食べてはダメ
魚類:鱗(うろこ)がありヒレがついているものでなければならない
鳥:猛禽類はダメ
昆虫:或る種類のイナゴのみ食べてよろしいと
[バプテスマのヨハネが食べたあのイナゴだけいい]
ユダヤ人たちは「このイナゴは食べられる」と言うが私は今まで一度たりともそれによって誘惑されたことはない
ここだけの話ですが[と言っても録音しているから皆聞くわけだが]ベーグルにイナゴを入れて食べるよりは私はライ麦パンにハムを入れて食べたほうが好き
②もう一つは何が死刑に当たる罪かが
モーセ契約では定義された
ノア契約では殺意を持って人を殺す者だけが死刑になった
しかしモーセ契約のもとにあるユダヤ人は
他のものでも死刑になる
例)
偶像礼拝 姦淫(かんいん)の罪
神の御名を呪うことあるいは親を呪うこと
まじないをしたりオカルト的なことをするのも死刑
2.もう一つはモーセ契約と
「アブラハム契約」との関係を考えてみよう
モーセ契約の中でも実は割礼は出てくるが
アブラハム契約とは意味が違う
アブラハム契約:割礼がしるし
ユダヤ人であれば必ずこの割礼を受けなければいけない
しかもユダヤ人のみ
モーセ契約:割礼を受けるというのはモーセの律法に忠実であるかどうかを試す儀式になった
そして異邦人がもしユダヤ人の中に参加したいと思ったならばモーセの律法に基づいて割礼を受けなければイスラエル共同体に参加することができなかった
(g)しるし
The Token of the Covenant
安息日 the Sabbath がモーセ契約のしるし
安息日についてはまた後ほど(多分次の次)取り上げてお話をしたいと思う
今回の内容は八つの契約レジュメ(12)、(13)~とかぶります。
イスラエル学(8)2026年6/13へ
2.モーセの律法
このセミナーの内容はこの本の一部とかぶります。
ゼヒお読みください。
アーノルド・フルクテンバウム博士著
中川健一監訳/佐野剛史訳
『イスラエル学-組織神学の失われた環-THE MISSING LINK IN SYSTEMATIC THEOLOGY』
(書籍)(電子書籍)
ハーベスト・タイム・ミニストリーズ出版部






