天使論、サタン論、悪霊論レジュメ(31)改め
悪霊論(8)2023年9/9
オカルトは悪霊と関係している
知らずにオカルト世界に関わるようなことはなかったか
(子ども、女性は特に エンタメ、故人との接し方をとおして、キリスト教界においても )
2010年フルクテンバウム博士セミナー『天使論、サタン論、悪霊論』(テキスト) を学んでいます。
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フルクテンバウム博士のメッセージを中川健一牧師がわかり易く通訳してくださったセミナーの内容を基に作成しています。
以下
青色の聖句はセミナーでとりあげられた聖句です。
(但し、ここでは口語訳聖書 旧約聖書1955年改訳 新約聖書1954年改訳 日本聖書協会 を使用しています)
「新改訳3」とは聖書 新改訳 ©1970,1978,2003 新日本聖書刊行会
「新改訳2017」とは聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 からの引用です。
紫色の聖句はセミナーでは言及されなかったがテキストにある参考聖句
(英語訳は基本American Standard Version ASVです。)
黒色の文章がセミナーの説明文
緑色の文章はHP編者による補足説明
茶色の文章はDr.Arnold G. Fruchtenbaum 『A Messianic Bible Study from Ariel Ministries』
MBS082 Demonology : The Doctrine of Demons からの補足説明です。
興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。
紙の聖書「新改訳2017」はこちらをどうぞ
悪霊論
イントロダクション
Ⅰ.悪霊の存在
Ⅱ.悪霊の呼び名
Ⅲ.悪霊の人格
Ⅳ.悪霊の起源
Ⅴ.悪霊の数
Ⅵ.悪霊の組織
Ⅶ.悪霊の特徴
Ⅷ.悪霊の活動
Ⅸ.悪霊の支配
Ⅹ.悪霊と信者
Ⅺ.悪霊の将来の活動
Ⅻ.悪霊の運命
Ⅷ.悪霊の活動
THE ACTIVITIES OF DEMONS
セミナーテキスト13ページ(63/75)
D. オカルト的活動
Occult Activities
悪霊がオカルト的世界でどのように働いているかを見たいと思う
オカルトに関わる悪霊の活動についてのカテゴリーは広範囲にわたるので6つの単位に分ける。
(ギリシア語、オカルト世界の存在、オカルトの特徴、オカルトの罠、聖書とオカルト、オカルトの実行)
1.ギリシア語
The Greek Words
オカルト的世界のことを表現するギリシア語が3つある
悪霊崇拝に関係している。
①デイシダイモニア
deisidaimonia
使徒25:19
使 25:19 ただ、彼と争い合っているのは、彼ら自身の宗教に関し、また、死んでしまったのに生きているとパウロが主張しているイエスなる者に関する問題に過ぎない。
悪霊的なものに対する尊敬の念というような意味
“a reverence for demonic things”
②デイシダイモネステロス
desidaimonesteros
使徒の働き17:22
使 17:22 そこでパウロは、アレオパゴスの評議所のまん中に立って言った。
「アテネの人たちよ、あなたがたは、あらゆる点において、すこぶる宗教心に富んでおられると、わたしは見ている。
これもまた悪霊への敬意を表している言葉
“a reverence for demons”
①がオカルトの対象のような悪霊的なものへの崇拝 を意味するが
②はその背後にあるもの、すなわち悪霊自体への崇拝 を意味する。
③ダイモニオデイス
daimoniodeis
ヤコブ3:15
ヤコブ 3:15 そのような知恵は、上から下ってきたものではなくて、地につくもの、肉に属するもの、悪魔的なものである。
ダイモニオデイスという言葉は悪霊的なものという意味がある
“demonic things”
字義どおりにはオカルト対象のような悪霊的なものを意味する。
これがオカルトを表現する基本的なギリシア語3つ
この3つから「オカルト」の基本的意味を引き出すことができる。
オカルトの意味
「おおわれているもの」 “covered over”
「隠されているもの」 “hidden and concealed”
「秘密にされているもの」 “secret”
「不思議 非常にミステリアスなもの」 “mysterious”
という意味がある
これら4つの要素はオカルトの意味の定義を助ける。
隠されている 秘密にされているものを知る為に人間が通常働かせる五感という感覚がある
オカルトの行為は
五感以上の世界と触れて隠されている情報を得ようとすること
オカルトの意味
過去或いは将来に関する秘密にされているもの或いは情報
2.オカルト世界の
存在
The Facets of the Occult World
オカルト世界の各面を取り上げる時、3つの聖書章句の考察が必要である。
オカルト世界の存在
a.申命記18:9~14
Deuteronomy 18:9~14
申命記18章にそのリストがある
申 18:9 あなたの神、主が賜わる地にはいったならば、その国々の民の憎むべき事を習いおこなってはならない。
18:10 あなたがたのうちに、自分のむすこ、娘を火に焼いてささげる者があってはならない。
また占いをする者、卜者、易者、魔法使、18:11 呪文を唱える者、口寄せ、かんなぎ、死人に問うことをする者があってはならない。
18:12 主はすべてこれらの事をする者を憎まれるからである。
そしてこれらの憎むべき事のゆえにあなたの神、主は彼らをあなたの前から追い払われるのである。
18:13 あなたの神、主の前にあなたは全き者でなければならない。
18:14 あなたが追い払うかの国々の民は卜者、占いをする者に聞き従うからである。
しかし、あなたには、あなたの神、主はそうする事を許されない。
申 18:10 あなたのうちに、自分の息子、娘に火の中を通らせる者、占いをする者、卜者、まじない師、呪術者、 18:11 呪文を唱える者、霊媒をする者、口寄せ、死者に伺いを立てる者があってはならない。(新改訳2017)
ここに8つのオカルト的行為がリストアップされている
申命記18:9~14
①占い
divination
魔術的な方法で将来を予言するような活動
(占い、魔術については次回につづく)
申命記18:9~14
②卜者(動物の内臓を読む)
augury
動物の内臓の形や動きを見てそこから情報を得る
申命記18:9~14
③まじない師
enchanter
魔術師のことであり
魔術によって人々を悪霊の支配下に置く働きをする人
申命記18:9~14
④呪術者(天文学も含む)
sorcerer
いわゆる魔術を使い人々を惑わす人のこと
申命記18:9~14
⑤呪文
charmer
催眠術的な方法も含めて或る呪文や催眠術の行為によって人々を悪霊の支配下に置く者
申命記18:9~14
⑥霊媒
consulter with a familiar spirit
死んだ人を悪霊が真似て死んだ人のように語ること
死者に割り当てられた悪霊で霊媒と呼ばれている。
この悪霊は死者を一生涯監視してきて全ての秘密を知っており、
悪霊は死者を真似て 死者の霊であるかのようにふるまうことができる。
申命記18:9~14
⑦口寄せ(男の魔法使い)
wizard
サイキデリックという言葉を使っていたがどう訳せばいいか
魔術的世界からの声を伝える と言っていいか
男性の魔術使いであることが多い
申命記18:9~14
⑧死人に伺いを立てる者
necromancer
⑥の霊媒と⑧の死人に伺いを立てる者の違い
⑥はその霊媒をしている人の口を通して悪霊が死者のように語りかける
⑧は死人に語りかけて死者の霊がそこで出てきて語るというようなもの
死者に意見を聞く霊媒師
霊媒師そのものが語っているわけではなく死者の霊が直接語っている
エン・ドルの女の魔術師がそれをやり その時にサムエルの霊がでてきた
(死後の世界 不滅の証拠 10、Ⅰサム28章)
あれがこの⑧
オカルト世界の存在
b.使徒の働き8:9
Acts 8:9
魔術師
使 8:9 さて、この町に以前からシモンという人がいた。
彼は魔術 sorcery を行ってサマリヤの人たちを驚かし、自分をさも偉い者のように言いふらしていた。
魔術について言及している。
オカルト世界の存在
c. 使徒の働き16:16
Acts 16:16
占いの霊
使 16:16 ある時、わたしたちが、祈り場に行く途中、占いの霊 a spirit of divination につかれた女奴隷に出会った。
彼女は占いをして、その主人たちに多くの利益を得させていた者である。
占いについて言及している。
占いの霊
ギリシア語:プソンの霊 “the spirit of a python”
プソンとは蛇のこと ニシキヘビ
蛇はサタンと関係している。
だからサタンも全てのオカルトの究極の源なのである。
悪霊とオカルトは相伴って働く。
実際オカルトは悪霊なしには存在しない。
もし悪霊がいなかったなら、オカルトは存在しないだろう。
創 3:1 さて主なる神が造られた野の生き物のうちで、へびが最も狡猾であった。
へびは女に言った、
「園にあるどの木からも取って食べるなと、ほんとうに神が言われたのですか」。
3:2 女はへびに言った、
「わたしたちは園の木の実を食べることは許されていますが、3:3 ただ園の中央にある木の実については、これを取って食べるな、これに触れるな、死んではいけないからと、神は言われました」。
3:4 へびは女に言った、
「あなたがたは決して死ぬことはないでしょう。
3:5 それを食べると、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となることを、神は知っておられるのです」。
3:6 女がその木を見ると、それは食べるに良く、目には美しく、賢くなるには好ましいと思われたから、その実を取って食べ、また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた。
3:7 すると、ふたりの目が開け、自分たちの裸であることがわかったので、いちじくの葉をつづり合わせて、腰に巻いた。
3:8 彼らは、日の涼しい風の吹くころ、園の中に主なる神の歩まれる音を聞いた。
そこで、人とその妻とは主なる神の顔を避けて、園の木の間に身を隠した。
3:9 主なる神は人に呼びかけて言われた、
「あなたはどこにいるのか」。
3:10 彼は答えた、
「園の中であなたの歩まれる音を聞き、わたしは裸だったので、恐れて身を隠したのです」。
3:11 神は言われた、
「あなたが裸であるのを、だれが知らせたのか。
食べるなと、命じておいた木から、あなたは取って食べたのか」。
3:12 人は答えた、
「わたしと一緒にしてくださったあの女が、木から取ってくれたので、わたしは食べたのです」。
3:13 そこで主なる神は女に言われた、
「あなたは、なんということをしたのです」。
女は答えた、
「へびがわたしをだましたのです。
それでわたしは食べました」。
3:14 主なる神はへびに言われた、
「おまえは、この事を、したので、
すべての家畜、野のすべての獣のうち、
最ものろわれる。おまえは腹で、這いあるき、
一生、ちりを食べるであろう。
3:15 わたしは恨みをおく、
おまえと女とのあいだに、
おまえのすえと女のすえとの間に。
彼はおまえのかしらを砕き、
おまえは彼のかかとを砕くであろう」。
黙 12:9 この巨大な龍、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれ、全世界を惑わす年を経たへびは、地に投げ落され、その使たちも、もろともに投げ落された。
黙 20:2 彼は、悪魔でありサタンである龍、すなわち、かの年を経たへびを捕えて千年の間つなぎおき、
中川健一牧師がテキストを用意しながら思ったこと
「日本語訳翻訳者は本当に大変だと思います。
一つひとつの言葉を見つけてつけていくのは非常に難しいと思います。
こういう説明を聞いて初めて内容が或る程度わかってきますね。
そういうわけで、訳を比べていろんな言葉が使われていてもそれはもうやむを得ないことだという位の気持ちです。」
3.オカルトの特徴
The Characteristics of Occultism
オカルトには6つの特徴がある。
オカルトの特徴
①悪霊の世界と関係している。
オカルトをやっている人は例外なしに悪霊の世界と関係している
オカルト行為がある全ての場合で、ギリシャ語の語源が悪霊にさかのぼるということから明らかである。
オカルトの特徴
②過去、あるいは未来についての隠された知識を明らかにする。
前に論じた3つのギリシャ語から明らかである。
オカルトの特徴
③力の付与を約束する。
奇跡をおこなったり或いは預言したりするような力を約束するということ
これは人々をオカルト世界に惹きつけるものである。
他者への支配能力となる精神力を約束し、奇跡力を約束する。
セミナーテキストの訂正
13ページ 一番下
④ 推論 を削除
14ページ 上の2行
出20:3~5
偶像礼拝の罪の~ を削除
ここで取り上げるテーマではないので
悪霊は偶像礼拝の領域に深くかかわっている。
セミナーテキスト14ページ(64/75)
⑤を④にして
オカルトの特徴
④オカルトを行うには
受動的態度が必要。
黙想するあるいは瞑想をして悪霊の影響下に
自らを置く
心を開いて悪霊の影響下に自らを置くということによりオカルトが可能になってくる
例)
催眠術にかかる
東洋的な神秘主義
薬物による中毒症状
こういったものも含まれる
悪霊は人を操作、支配できるように受け身の状態を求める。
これが催眠術、東洋的瞑想、麻薬乱用のような領域が大変危険である理由である。
⑤として追加
オカルトの特徴
⑤惹きつける力と恐怖心が両立している。
実はオカルトというのは不思議な磁石のような力を持っている
人を惹きつけるが惹きつけると同時にその人に恐怖心を与える
この惹きつける力と恐怖心が両立しているのがオカルトの特徴
人々はそれに惹きつけられ入り込んでいくが、常にある程度の恐れと不安がある。
4.オカルトの罠
The Snares of Occultism
今世界各地で様々なオカルト的現象が実行されている
これが罠
聖書時代から既に知られているものも多くあるが
或るものは今の時代になって実行されるようになったもの
サタンが人々をオカルトの世界、それゆえ悪霊崇拝にもはめていくオカルトの罠に関することで、3つのカテゴリーに分類できる。
(心霊術、占い、魔術)
オカルトの罠
a.心霊術
Spiritism
いわゆる心霊術は「死者の霊との交流」という要素を多かれ少なかれ含んでいる
5つの分野に分けてこれを見てみたい(物理的現象、霊的現象、超自然現象、魔術現象、カルト的現象)
心霊術
①物理現象がある。
例)
地上から身体が浮き上がる空中浮揚
遠隔地と交流できる
そこにある物を念力で動かす
固体を、別の固体をすり抜けさせて移動させたりする物体移動
心霊術
②霊的超常現象がある。
透視術
ペンを持っただけで何かが書けるというもの
つまり自分の意志で書いているのではなく
サタン 悪霊が送ってくるメッセージを自動的に手が書いているというもの
瞑想の中で自分を失って巨大な力が出る或いはテーブルを動かすという世界
テーブルの上にある器を自由自在に動かしたりする現象
睡眠状態の会話
心霊術
③超自然現象がある
(亡霊の出現など)。
人間の形で霊が見える亡霊があらわれたりするもの
「幽霊屋敷」のような一つの場所に限定された亡霊を含んでいる。
心霊術
④魔術現象がある。
例)
ブードゥー教にある誰かに呪いをかぶせるというような現象
病の苦しみのような魔術的迫害
魔術的防御も含まれる。
民数記22:6~7
民 22:6 どうぞ今きてわたしのためにこの民をのろってください。
彼らはわたしよりも強いのです。
そうしてくだされば、われわれは彼らを撃って、この国から追い払うことができるかもしれません。
あなたが祝福する者は祝福され、あなたがのろう者はのろわれることをわたしは知っています」。
22:7 モアブの長老たちとミデアンの長老たちは占いの礼物を手にして出発し、バラムのもとへ行って、バラクの言葉を告げた。
民数記24:1
民 24:1 バラムはイスラエルを祝福することが主の心にかなうのを見たので、今度はいつものように行って魔術を求めることをせず、顔を荒野にむけ、
ヨシュア記13:22
ヨシ 13:22 イスラエルの人々はまたベオルの子、占い師バラム the soothsayer をもつるぎにかけて、そのほかに殺した者どもと共に殺した。
「占い師バラム」と呼ばれた。
心霊術
⑤カルト的現象がある。
これは心霊的カルトあるいは心霊術そのものである場合も死者との交流である場合もある
サム上 28:3 さてサムエルはすでに死んで、イスラエルのすべての人は彼のために悲しみ、その町ラマに葬った。
また先にサウルは口寄せや占い師をその地から追放した。
28:4 ペリシテびとが集まってきてシュネムに陣を取ったので、サウルはイスラエルのすべての人を集めて、ギルボアに陣を取った。
歴代上 10:13 こうしてサウルは主にむかって犯した罪のために死んだ。
すなわち彼は主の言葉を守らず、また口寄せに問うことをして、
イザ 29:4 その時あなたは深い地の中から物言い、
低いちりの中から言葉を出す。
あなたの声は亡霊の声のように地から出、
あなたの言葉はちりの中から、さえずるようである。
降霊術(死者との交流)は聖書時代に流行した古い形態。
天使論、サタン論、悪霊論(32)改め悪霊論(9)2023年9/23へ
悪霊論
Ⅷ.悪霊の活動
D.オカルト的活動
4.オカルトの罠 つづき
b.占い
c.魔術
5.聖書とオカルト
6.オカルトの実行