旧約聖書におけるメシア預言
レジュメ(5)2025年8/30
バラムにバラク
紛らわしい人名がでてくるよくわからない聖書箇所が少し整理される
クリスマス劇はダニエルの預言とバラムの預言とに深い関わりがあった
2007年フルクテンバウム博士セミナー
『旧約聖書におけるメシア預言』
THE MESSIAH OF THE OLD TESTAMENT
By Dr. Arnold Fruchtenbaum
(テキスト)
ご購入はこちらから(CD)(テキスト)
フルクテンバウム博士のメッセージを
中川健一牧師がわかり易く通訳してくださった
セミナーの内容を基に作成しています。
以下
青色の聖句はセミナーでとりあげられた聖句箇所です
(セミナーでは新改訳3を使用しています)
(このHPでの引用聖句は原則 口語訳聖書 旧約聖書1955年改訳 新約聖書1954年改訳 日本聖書協会)
「新改訳3」とは聖書 新改訳 ©1970,1978,2003 新日本聖書刊行会
「新共同訳」とは聖書 新共同訳©共同訳聖書実行委員会j
「新改訳2017」とは聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 からの引用です
黒色の文章がセミナーの説明文
緑色の文章はHP編者による補足説明
紫色の聖句は引用聖句や参考聖句
(英語訳は基本American Standard Version ASV)
濃いオレンジ色の文章はアーノルド・フルクテンバウム博士著/佐野剛史訳『メシア的キリスト論
ー旧約聖書のメシア預言で読み解くイエスの生涯ー』からの抜粋補足説明です。
興味のある箇所はリンク先もご覧になってみてください。
紙の聖書「新改訳2017」はこちらをどうぞ
旧約聖書におけるメシア預言
イントロダクション
Ⅰ.律法
A.「女の子孫」
B.「アブラハム
C.「ユダの子孫」
D.「バラムの預言」
Ⅰ.律法
セミナーテキスト5ページ(7/15)
D.「バラムの預言」
民数記22章から24章
テキスト訂正
誤:23章
正:22章
バラムの物語
民数記22:1~6,12
民 22:1 さて、イスラエルの人々はまた道を進んで、エリコに近いヨルダンのかなたのモアブの平野に宿営した。
22:2 チッポルの子バラク Balak はイスラエルがアモリびとにしたすべての事を見たので、22:3 モアブは大いにイスラエルの民を恐れた。
その数が多かったためである。
モアブはイスラエルの人々をひじょうに恐れたので、22:4 ミデアンの長老たちに言った、
「この群衆は牛が野の草をなめつくすように、われわれの周囲の物をみな、なめつくそうとしている」。
チッポルの子バラクはこの時モアブの王であった。
22:5 彼はアンモンびとの国のユフラテ川のほとりにあるペトルに使者をつかわし、ベオルの子バラム Balaam を招こうとして言わせた、
「エジプトから出てきた民があり、地のおもてをおおってわたしの前にいます。
22:6 どうぞ今きてわたしのためにこの民をのろってください。
彼らはわたしよりも強いのです。
そうしてくだされば、われわれは彼らを撃って、この国から追い払うことができるかもしれません。
あなたが祝福する者は祝福され、あなたがのろう者はのろわれることをわたしは知っています」。
(以下断りがなければ口語訳)
『メシア的キリスト論』より
(バラムはバビロン地方出身の異邦人で占星術師、先見者
古代世界では名の知られた人物で)
このバラムという預言者はこういう評判を勝ち得ていた
バラムが呪うものは呪われ
バラムが祝福するものは祝福される
(この時、エジプトを脱出したイスラエルの民はモアブの国境近くまで来ており、今まさに約束の地に入ろうとしていた。
それを見たモアブの王は、反ユダヤ主義の先駆けとなり、隣人になるかもしれないイスラエルを敵とみなし、行動を起こすことにした。)
そこでモアブの王はユダヤ人イスラエルの民を呪うためにこのバラムという人物を雇った
このバラムは4回にわたって山の上 丘の上に導かれそこから見下ろして宿営をしているイスラエルの民を呪うように要請を受ける
民 22:12 神はバラムに言われた、
「あなたは彼らと一緒に行ってはならない。
またその民をのろってはならない。
彼らは祝福された者だからである」。
バラムは4回にわたって
イスラエルを呪おうと口を開くが
神さまがバラムの口から
イスラエルを祝福する言葉を語らせる
その中にいくつかの重要なメシア預言が含まれてくる
バラムが4つの預言 宣言をしている
1.第一の預言
(民数記23:7~10)
民 23:7 バラムはこの託宣を述べた。
「バラクはわたしをアラムから招き寄せ、
モアブの王はわたしを東の山から招き寄せて言う、
『きてわたしのためにヤコブをのろえ、きてイスラエルをのろえ』と。
23:8 神ののろわない者を、わたしがどうしてのろえよう。
主ののろわない者を、わたしがどうしてのろえよう。
23:9 岩の頂からながめ、
丘の上から見たが
これはひとり離れて住む民、
もろもろの国民のうちに並ぶものはない。
23:10 だれがヤコブの群衆を数え、
イスラエルの無数の民を数え得よう。
わたしは義人のように死に、
わたしの終りは彼らの終りのようでありたい」。
7節
(8節
この時イスラエルは不従順であったのにもかかわらず、神はイスラエルを守っておられた。
従順であるかどうかに関係なく、イスラエルは神が選ばれた民であり、契約の民である。)
第一の預言には3つの要素が含まれている
9節
①第一のポイント
イスラエルは民族として或いは国として確立されるが
今はそれがまだ見えていない
民や国というのは王がいて自分たちの領土を所有している状態を言うが
この段階ではまだ国としては認められていないという状態
しかしイスラエルは領土を所有する前に
エジプトで奴隷となっていた時に既に一つの民となっていた
また今でも多くのイスラエル人ユダヤ人は国の外で住んでいるが
それでも彼らは離散した形で一つの民をなしている非常に珍しい民族
(歴史的にみると、ユダヤ人は自分の国を持たないのが通常の状態だった。
カナンの地(パレスチナ、イスラエルの地)はユダヤ人が神から与えられた土地だが、
実際に占有できるかどうかは神に対する従順にかかっていた。
人間的な視点では、領土を持たない民は国とは言えない。
しかし、神の視点では、イスラエルはいつでも一つの国である。
神は、イスラエルを特定の土地と結びついた国ではなく、
アブラハム、イサク、ヤコブの子孫の国として見ている。
そのため、ユダヤ人の国籍は血筋で決まる。)
10節
②第二番目に
将来イスラエルの民が増加すると預言される
10b節
③三番目に
最後にイスラエルは大いなる祝福を受け
バラム自身が私もその中に加えてほしいと思うほどになるという預言がなされる
[第一の預言は祝福が来るという言葉で終わっている]
(神のイスラエルに対する最終的なゴールは最高の祝福を注ぐことである。)
2.第二の預言
(民数記23:18~24)
民 23:18 そこでバラムはまたこの託宣を述べた。
「バラクよ、立って聞け、
チッポルの子よ、わたしに耳を傾けよ。
23:19 神は人のように偽ることはなく、
また人の子のように悔いることもない。
言ったことで、行わないことがあろうか、
語ったことで、しとげないことがあろうか。
23:20 祝福せよとの命をわたしはうけた、
すでに神が祝福されたものを、
わたしは変えることができない。
23:21 だれもヤコブのうちに災のあるのを見ない、
またイスラエルのうちに悩みのあるのを見ない。
彼らの神、主が共にいまし、
王をたたえる声がその中に聞える。
23:22 神は彼らをエジプトから導き出された、
彼らは野牛の角のようだ。
23:23 ヤコブには魔術がなく、
イスラエルには占いがない。
神がそのなすところを時に応じてヤコブに告げ、
イスラエルに示されるからだ。
23:24 見よ、この民は雌じしのように立ち上がり、
雄じしのように身を起す。
これはその獲物を食らい、
その殺した者の血を飲むまでは身を横たえない」。
(主に21節)
①
ここでバラムが言っている第一のポイントは
イスラエルは将来罪のない状態になる
②
神ご自身が民の間にあって
王として共に住んでおられる
しかしそのことが成就するのはメシア的王国が確立した時であり
まだこれは成就していない
(メシアの初臨ではなく、再臨についての預言)
3.第三の預言
(民数記24:3~9)
民 24:3 彼はこの託宣を述べた。
「ベオルの子バラムの言葉、
目を閉じた人の言葉、
(目の開かれた者の告げたことば。新改訳2017)
And the man whose eye was closed saith; ASV
24:4 神の言葉を聞く者、
全能者の幻を見る者、
倒れ伏して、目の開かれた者の言葉。
24:5 ヤコブよ、あなたの天幕は麗しい、
イスラエルよ、あなたのすまいは、麗しい。
24:6 それは遠くひろがる谷々のよう、
川べの園のよう、
主が植えられた沈香樹のよう、
流れのほとりの香柏のようだ。
24:7 水は彼らのかめからあふれ、
彼らの種は水の潤いに育つであろう。
彼らの王はアガグよりも高くなり、
彼らの国はあがめられるであろう。
24:8 神は彼らをエジプトから導き出された、
彼らは野牛の角のようだ。
彼らは敵なる国々の民を滅ぼし、
その骨を砕き、
矢をもって突き通すであろう。
24:9 彼らは雄じしのように身をかがめ、
雌じしのように伏している。
だれが彼らを起しえよう。
あなたを祝福する者は祝福され、
あなたをのろう者はのろわれるであろう」。
(1)イスラエルの将来
まずバラムはイスラエルの将来の状態を描く
(最高に祝福された姿)
(2)イスラエルの王の将来(7b)
第二番目にイスラエルの王の将来を描く
(第一の宣託ではイスラエルという国の独自性が示されたが、
第二と第三の宣託では、いつの日かイスラエルを統治することになる王の独自性が強調されている。)
4.第四の預言
(民数記24:15~24)
今3つの預言を見てきたが
この学びの中で特に大事なのは実は第四番目
(メシアの初臨という テーマに最も関係がある)
民 24:15 そしてこの託宣を述べた。
「ベオルの子バラムの言葉、
目を閉じた人の言葉。
(目の開かれた者の告げたことば。新改訳2017)
24:16 神の言葉を聞く者、
いと高き者の知識をもつ者、
全能者の幻を見、
倒れ伏して、目の開かれた者の言葉。
24:17 わたしは彼を見る、しかし今ではない。
わたしは彼を望み見る、しかし近くではない。
ヤコブから一つの星が出、
イスラエルから一本のつえが起り、
モアブのこめかみと、
セツのすべての子らの脳天を撃つであろう。
24:18 敵のエドムは領地となり、
セイルもまた領地となるであろう。
そしてイスラエルは勝利を得るであろう。
24:19 権を執る者がヤコブから出、
生き残った者を町から断ち滅ぼすであろう」。
24:20 バラムはまたアマレクを望み見て、この託宣を述べた。
「アマレクは諸国民のうちの最初のもの、
(「アマレクは国々の中で最高のもの。新改訳2017)
Amalek was the first of the nations; ASV
しかし、ついに滅び去るであろう」。
24:21 またケニびとを望み見てこの託宣を述べた。
「お前のすみかは堅固だ、
岩に、お前は巣をつくっている。
24:22 しかし、カインは滅ぼされるであろう。
アシュルはいつまでお前を捕虜とするであろうか」。
24:23 彼はまたこの託宣を述べた。
「ああ、神が定められた以上、
だれが生き延びることができよう。
24:24 キッテムの海岸から舟がきて、
アシュルを攻めなやまし、
エベルを攻めなやますであろう。
そして彼もまたついに滅び去るであろう」。
17a節と創世記49:10
創 49:10 王笏 The sceptre はユダから離れず
統治の杖 the ruler’s staff は足の間から離れない。
ついにシロが来て、諸国の民は彼に従う。
(新共同訳)
17a 節
民 24:17 わたしは彼を見る、しかし今ではない。
わたしは彼を望み見る、しかし近くではない。
ヤコブから一つの星 a star が出、
イスラエルから一本のつえ a sceptre が起り、
ヤコブから一つの星が上り、
イスラエルから一本の杖が起こり、
(新改訳3)
この杖とは王を表現している言葉
ここでは星もまた王を象徴している(理由は下記)
(この星がただの星でないことはその動きを見ればわかる。
また、この星は「その方(ユダヤ人の王)の星」と呼ばれていて…
「シャカイナ・グローリー」の表れである。)
実はこの星と杖の預言というのは
これ以降長い間その影響力が留まり
どこまでそれが続くかというと
皆さん覚えていますか?
マタイの福音書2章で
イエスが生まれた時に或ることが起こっている
それと関連がある
マタ 2:1 イエスがヘロデ王の代に、ユダヤのベツレヘムでお生れになったとき、見よ、東からきた博士たち Wise-men from the east がエルサレムに着いて言った、
2:2 「ユダヤ人の王 King of the Jews としてお生れになったかたは、どこにおられますか。
わたしたちは東の方でその星 his star を見たので、そのかたを拝みにきました」。
(その方の星 新改訳2017)
2:3 ヘロデ王はこのことを聞いて不安を感じた。
エルサレムの人々もみな、同様であった。
2:4 そこで王は祭司長たちと民の律法学者たちとを全部集めて、キリストはどこに生れるのかと、彼らに問いただした。
2:5 彼らは王に言った、
「それはユダヤのベツレヘムです。
預言者がこうしるしています、
2:6 『ユダの地、ベツレヘムよ、おまえはユダの君たちの中で、決して最も小さいものではない。
おまえの中からひとりの君が出て、わが民イスラエルの牧者となるであろう』」。
2:7 そこで、ヘロデはひそかに博士たちを呼んで、星の現れた時について詳しく聞き、2:8 彼らをベツレヘムにつかわして言った、
「行って、その幼な子のことを詳しく調べ、見つかったらわたしに知らせてくれ。
わたしも拝みに行くから」。
2:9 彼らは王の言うことを聞いて出かけると、見よ、彼らが東方で見た星が、彼らより先に進んで、幼な子のいる所まで行き、その上にとどまった。
2:10 彼らはその星を見て、非常な喜びにあふれた。
2:11 そして、家にはいって、母マリヤのそばにいる幼な子に会い、ひれ伏して拝み、また、宝の箱をあけて、黄金・乳香・没薬などの贈り物をささげた。
2:12 そして、夢でヘロデのところに帰るなとのみ告げを受けたので、他の道をとおって自分の国へ帰って行った。
2:13 彼らが帰って行ったのち、見よ、主の使が夢でヨセフに現れて言った、
「立って、幼な子とその母を連れて、エジプトに逃げなさい。
そして、あなたに知らせるまで、そこにとどまっていなさい。
ヘロデが幼な子を捜し出して、殺そうとしている」。
2:14 そこで、ヨセフは立って、夜の間に幼な子とその母とを連れてエジプトへ行き、2:15 ヘロデが死ぬまでそこにとどまっていた。
それは、主が預言者によって「エジプトからわが子を呼び出した」と言われたことが、成就するためである。
2:16 さて、ヘロデは博士たちにだまされたと知って、非常に立腹した。
そして人々をつかわし、博士たちから確かめた時に基いて、ベツレヘムとその附近の地方とにいる二歳以下の男の子を、ことごとく殺した。
2:17 こうして、預言者エレミヤによって言われたことが、成就したのである。
2:18 「叫び泣く大いなる悲しみの声が
ラマで聞えた。
ラケルはその子らのためになげいた。
子らがもはやいないので、慰められることさえ願わなかった」。
2:19 さて、ヘロデが死んだのち、見よ、主の使がエジプトにいるヨセフに夢で現れて言った、
2:20 「立って、幼な子とその母を連れて、イスラエルの地に行け。
幼な子の命をねらっていた人々は、死んでしまった」。
2:21 そこでヨセフは立って、幼な子とその母とを連れて、イスラエルの地に帰った。
2:22 しかし、アケラオがその父ヘロデに代ってユダヤを治めていると聞いたので、そこへ行くことを恐れた。
そして夢でみ告げを受けたので、ガリラヤの地方に退き、2:23 ナザレという町に行って住んだ。
これは預言者たちによって、「彼はナザレ人と呼ばれるであろう」と言われたことが、成就するためである。
テキストに載っていない聖句
ダニエル書9:24~27
ダニ 9:24 あなたの民と、あなたの聖なる町については、七十週が定められています。
これはとがを終らせ、罪に終りを告げ、不義をあがない、永遠の義をもたらし、幻と預言者を封じ、いと聖なる者に油を注ぐためです。
9:25 それゆえ、エルサレムを建て直せという命令が出てから、メシヤなるひとりの君が来るまで、七週と六十二週あることを知り、かつ悟りなさい。
その間に、しかも不安な時代に、エルサレムは広場と街路とをもって、建て直されるでしょう。
9:26 その六十二週の後にメシヤは断たれるでしょう。
ただし自分のためにではありません。
またきたるべき君の民は、町と聖所とを滅ぼすでしょう。
その終りは洪水のように臨むでしょう。
そしてその終りまで戦争が続き、荒廃は定められています。
9:27 彼は一週の間多くの者と、堅く契約を結ぶでしょう。
そして彼はその週の半ばに、犠牲と供え物とを廃するでしょう。
また荒す者が憎むべき者の翼に乗って来るでしょう。
こうしてついにその定まった終りが、その荒す者の上に注がれるのです」。
このダニエル書9章はメシアの初臨までにどれぐらいの時間がかかるかを預言してある箇所
(終末論のクライマックスレジュメ(6) (8) (11)
患難期前の出来事レジュメ(8))
ダニエルという預言者はバビロン捕囚の時代の人なので
ダニエル書はイスラエルで書かれたのではなくてバビロンで書かれた
ダニエル書の半分はユダヤ人の言葉であるヘブル語ではなくてバビロンの言葉であるアラム語で書かれている
そして民数記22:5(申23:4)によれば
バラムの出身地はバビロンの町であると言われている
ダニエル書の預言を読むと
マタイの福音書の2章と関連したことが二つ見えてくる
①
まず申しあげたいのは
ダニエルはバビロニアの占星術師たちの一番の長としての仕事を授かった
といってもダニエルが占星術をやったということではない
彼は熱心な敬虔なユダヤ教徒だからモーセの律法で禁止されている占いやまじないはやらない
バビロンの王ネブカデネザルが霊的な或る真理を知りたいと思った時にダニエルが助けた
覚えていますか?
あのネブカドネザルが夢を見た
その解き明かをしたのはダニエル
そして王はダニエルが優秀な占星術師だと誤解した
それで長に据えた
ダニエルは占星術の長になったが
星から啓示をもらったことはない
彼はイスラエルの主からのみ啓示を受け取っていた
②
もう一つ申し上げたいのは
ダニエルがいたからバビロンの占星術師たち賢者と言われる人たちの命が助かった
王が幻の解き明かしを求めて占星術師たちができなかった時に王は皆殺しを命じたでしょう
その中にはダニエルも含まれていた
というのはバビロニアの認識ではダニエルもまた占星術師たちの一人と認識されていたから
しかしダニエルは王に謁見することを求めそして解き明かしを行ないバビロニア中の占星術師たちの命を助けたという出来事があった
その結果バビロンの占星術師たちの中から
星を礼拝するのではなく
星をつくられたイスラエルの神を礼拝する者達が多く生まれてきた
そしてダニエルが書いたこの9章の預言が
バビロニアの占星術師たちが所有するものとなり
それによって彼らはメシアが生まれるまでにどれくらいの時間がかかるということを理解していた
けれどもダニエル自身はメシアの誕生と星のあらわれとをくっつけたことは一度もない
それをしたのはこのバビロンの預言者のバラムであり
バビロンの賢者たちはバラムの預言から
星とメシアの誕生を関連付けることができた
実はこの時代古代社会においては占星術の学びをするということは
宗教あるいは科学とがまだ分化していない状態だから占いと科学とは一つのものとして認識されていた
もし天において星の運行で何か珍しい現象が起こったら真っ先に気づくのがこの占星術師たち
そしてマタイの2章ではバビロンからの賢者たち私たちは博士たちと言う或いは占星術師たちがエルサレムに来て
ユダヤ人の王として生まれた方はどこにいますかと来た
それはバラムの預言
ダニエルの預言
この二つの情報を持っていたからやって来た
そのポイントはメシアとして生まれるお方は王だということ
[メシアが王であるという預言がここで確立した]
14節
民 24:14 わたしは今わたしの民のところへ帰って行きます。
それでわたしはこの民が後の日にあなたの民にどんなことをするかをお知らせしましょう」。
25節
民 24:25 こうしてバラムは立ち上がって、自分のところへ帰っていった。
バラクもまた立ち去った。
バラムは「イスラエルを将来治める力ある王が生まれる前触れとして、ひとつの星が現れる」という預言を携えて母国(バビロニア)に帰っていった
結論
メシアは、王である。
民24:17後半
民 24:17 b ヤコブから一つの星が出、
イスラエルから一本のつえが起り、
モアブのこめかみと、
セツのすべての子らの脳天を撃つであろう。
メシア預言(6)2025年9/13へ
Ⅰ.律法 E.「モーセのような預言者」申命記18:15~19
アーノルド・フルクテンバウム博士著/佐野剛史訳
『メシア的キリスト論
ー旧約聖書のメシア預言で読み解くイエスの生涯ー』
ハーベスト・タイム・ミニストリーズ出版部
今回のセミナーの内容はこの本の17~23頁に
マタイ2章については216~224頁
付録4 東方の博士はどうのようにして知ったのか
に書かれています。
ゼヒお読みください。