八つの契約 レジュメ(22)2020年10/10
ダビデ契約を聖句で確認
2002年フルクテンバウム博士セミナー『聖書の八つの契約』(テキスト)を学んでいます。
ご購入はこちらから(CD9枚組)(MP3版)(テキストのみ)
フルクテンバウム博士のメッセージを中川健一牧師がわかり易く通訳してくださったセミナーの内容を基に作成しています。
以下、青色の聖句はセミナーでとりあげられた聖句です。
(但し、ここでは新改訳2017を載せています)
紫色の聖句は参考聖句です。
黒色の文章がセミナーの説明文です。
緑色の文章はHP編者による補足説明です。
茶色の文章はDr.Arnold G. Fruchtenbaum『The Eight Covenants of the Bible』 からの補足説明です。
興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。
Ⅰ.エデン契約-条件付き契約-人類全般と
Ⅱ.アダム契約-無条件契約 -人類全般と
Ⅲ.ノア契約-無条件契約 -人類全般と
Ⅳ.アブラハム契約-無条件契約-イスラエルと
Ⅴ.モーセ契約(シナイ契約)-条件付き契約 -イスラエルと
Ⅵ.土地の契約-無条件契約-イスラエルと
Ⅶ.ダビデ契約-無条件契約 -イスラエルと
Ⅷ.新しい契約-無条件契約 -イスラエルと
Ⅶ.ダビデ契約 2/4
THE DAVIDIC COVENANT
セミナーテキスト19ページ
C.ダビデ契約の追認
The Confirmation of the Covenant
旧約新約共に、ダビデ契約が追認されます。
第2サムエル23:1~5
Ⅱサム 23:1 これはダビデの最後のことばである。
エッサイの子ダビデの告げたことば。
いと高き方によって上げられた者、ヤコブの神に油注がれた者の告げたことば。
イスラエルの歌の歌い手。
23:2 「【主】の霊は私を通して語り、そのことばは私の舌の上にある。
23:3 イスラエルの神は仰せられた。
イスラエルの岩は私に語られた。
『義をもって人を治める者、神を恐れて治める者。
23:4 その者は、太陽が昇る朝の光、雲一つない朝の光のようだ。
雨の後に、地の若草を照らす光のようだ。』
23:5 まことに私の家は、このように神とともにある。
神が永遠の契約を私と立てられたからだ。
それは、すべてのことにおいて備えられ、また守られる。
神は、私の救いと願いを、すべて育んでくださるではないか。
神はダビデと永遠の契約を結ばれました。
詩篇89:1~52
エズラフ人エタンのマスキール。
詩 89:1 私は【主】の恵みをとこしえに歌います。
あなたの真実を代々限りなく私の口で知らせます。
89:2 私は言います。
「御恵みはとこしえに打ち立てられ
あなたはその真実を天に堅く立てておられます。」
89:3 「わたしはわたしの選んだ者と契約を結び
わたしのしもべダビデに誓う。
神はダビデと契約を結ばれました。
89:4 わたしはあなたの裔をとこしえまでも堅く立て
あなたの王座を代々限りなく打ち立てる。」セラ
ダビデの子孫、その家は永遠に建てられると約束されます。
~
89:19 あなたはかつて幻を通して
あなたにある敬虔な者たちに告げられました。
「わたしは一人の勇士に助けを与え
民の中から一人の若者を高く上げた。
89:20 わたしはわたしのしもべダビデを見出し
わたしの聖なる油で油を注いだ。
~
89:24 わたしの真実とわたしの恵みは彼とともにあり
わたしの名によって彼の角は高く上げられる。
89:25 わたしは彼の手を海の上に
彼の右の手を川の上に置く。
89:26 彼はわたしを呼ぶ。
『あなたはわが父わが神わが救いの岩』と。
89:27 わたしもまた彼をわたしの長子
地の王たちのうちの最も高い者とする。
89:28 わたしの恵みを彼のために永遠に保つ。
わたしの契約は彼にとって確かなものである。
89:29 わたしは彼の子孫をいつまでも
彼の王座を天の日数のように続かせる。
89:30 もしその子孫がわたしのおしえを捨て
わたしの定めのうちを歩まないなら
89:31 またもし彼らがわたしのおきてを破り
わたしの命令を守らないなら
89:32 わたしは杖をもって彼らの背きを
むちをもって彼らの咎を罰する。
89:33 しかしわたしは彼から恵みをもぎ取らず
わたしの真実を偽らない。
89:34 わたしはわたしの契約を汚さない。
唇から出たことをわたしは変えない。
89:35 わたしはかつてわが聖によって誓った。
わたしは決してダビデに偽りを言わないと。
89:36 彼の子孫はとこしえまでも続く。
その王座は太陽のようにわたしの前にあり
89:37 月のようにとこしえに堅く立つ。
その子孫は雲の上の確かな証人である。」セラ
~
この契約は月と太陽が絶えてなくならない限りはなくなることはないという永遠性が保証されます。
昼に太陽が見え、夜に月が見えている限りはダビデ契約は今も続いているという保証が与えられています。
イザヤ書9:6~7
イザ 9:6 ひとりのみどりごが私たちのために生まれる。
ひとりの男の子が私たちに与えられる。
主権はその肩にあり、
その名は「不思議な助言者、力ある神、
永遠の父、平和の君」と呼ばれる。
メシアは神であり人である方と言われます。
9:7 その主権は増し加わり、その平和は限りなく、
ダビデの王座に就いて、その王国を治め、
さばきと正義によってこれを堅く立て、
これを支える。今よりとこしえまで。
万軍の【主】の熱心がこれを成し遂げる。
このメシアである方は将来ダビデの王座に就いてイスラエルを支配する方だと言われます。
イザヤ書11:1
イザ 11:1 エッサイの根株から新芽が生え、
その根から若枝が出て実を結ぶ。
ダビデの父エッサイという人からメシアが生まれると書かれています。
エレミヤ書23:5~6
エレ 23:5 見よ、その時代が来る。
──【主】のことば──
そのとき、わたしは
ダビデに一つの正しい若枝を起こす。
彼は王となって治め、栄えて、
この地に公正と義を行う。
メシアはイスラエルの王国を支配する方であると預言されます。
23:6 彼の時代にユダは救われ、
イスラエルは安らかに住む。
『【主】は私たちの義』。
それが、彼の呼ばれる名である。
このメシアはダビデの子孫として来られる神であり人である方であると預言されます。
エレミヤ書30:8~9
エレ 30:8 その日になると──万軍の【主】のことば──
わたしはあなたの首のくびきを砕き、
あなたのかせを解く。
他国人が再び彼を奴隷にすることはない。
30:9 彼らは彼らの神、【主】と、
わたしが彼らのために立てる
彼らの王ダビデに仕える。
ダビデが復活し、メシアと共にイスラエルの王国を支配すると預言されます。
エレミヤ書33:14~17
エレ 33:14 「見よ、その時代が来る──【主】のことば──。
そのとき、わたしはイスラエルの家とユダの家に語ったいつくしみの約束を果たす。
33:15 その日、その時、わたしはダビデのために義の若枝を芽生えさせる。
彼はこの地に公正と義を行う。
33:16 その日、ユダは救われ、エルサレムは安らかに住み、こうしてこの都は『【主】は私たちの義』と名づけられる。」
メシアは、いつかイスラエルの家を支配するようになると預言されます。
33:17 まことに【主】はこう言われる。
「ダビデには、イスラエルの家の王座に就く者が断たれることはない。
ダビデにはイスラエルの家の王座に着く人が絶えることはない。(新改訳3)と預言されます。
エレミヤ書33:19~26
33:19 エレミヤに次のような【主】のことばがあった。
33:20 【主】はこう言われる。
「もしもあなたがたが、昼と結んだわたしの契約と、夜と結んだわたしの契約を破ることができ、昼と夜が、定まった時に来ないようにすることができるのであれば、33:21 わたしのしもべダビデと結んだわたしの契約も破られ、ダビデにはその王座に就く子がいなくなり、わたしに仕えるレビ人の祭司たちと結んだわたしの契約も破られる。
ダビデ契約は昼と夜が定まった時に来るあいだは決して絶えることがない、つまりこれは永遠の契約であることが保証されます。
33:22 天の万象は数えきれず、海の砂は量れない。
そのようにわたしは、わたしのしもべダビデの子孫と、わたしに仕えるレビ人を増やす。」
ダビデの子孫が非常に多く増え広がると預言されます。
33:23 エレミヤに次のような【主】のことばがあった。
33:24 「あなたはこの民が、『【主】は自分で選んだ二つの部族を退けた』と話しているのを知らないのか。
彼らはわたしの民を侮っている。
『自分たちの目には、もはや一つの国民ではないのだ』と。」
33:25 【主】はこう言われる。
「もしも、わたしが昼と夜と契約を結ばず、天と地の諸法則をわたしが定めなかったのであれば、33:26 わたしは、ヤコブの子孫とわたしのしもべダビデの子孫を退け、その子孫の中から、アブラハム、イサク、ヤコブの子孫を治める者を選ぶということはない。
しかし、わたしは彼らを回復させ、彼らをあわれむ。」
(新改訳3:彼らの繁栄を元どおりにし)
(セミナーでは:囚われ人を帰らせ)
(ASV: for I will cause their captivity to return,)
ダビデ契約は無条件契約であるため永遠に(旧約時代、預言のラストは千年王国でした)取り去られることがないと宣言されます。
エゼキエル書37:24~25
エゼ 37:24 わたしのしもべダビデが彼らの王となり、彼ら全体のただ一人の牧者となる。
彼らはわたしの定めに従って歩み、わたしの掟を守り行う。
37:25 彼らは、わたしがわたしのしもべヤコブに与え、あなたがたの先祖が住んだ地に住むようになる。
そこには彼らとその子らとその子孫たちが、とこしえに住み、わたしのしもべダビデが永遠に彼らの君主となる。
ホセア書3:4~5
ホセ 3:4 これは、イスラエルの子らが、これから長く、王もなく、首長もなく、いけにえも石の柱もないところに、エポデもテラフィムもないところにとどまるからだ。
3:5 その後で、イスラエルの子らは帰って来て、自分たちの神である【主】と、自分たちの王ダビデを尋ね求める。
そして終わりの日には、【主】とそのすばらしさにおののく。
この二つの箇所も同じことを預言しています。
メシア的王国つまり千年王国においては蘇ったダビデがメシアとともにイスラエルの家を再び統治するようになると預言されています。
ホセア書3:4について、フォーラム参加者より質問が出ました。
Q:
これが千年王国のことを言っているとすれば、いけにえがないというのは、エゼキエル40-48章の千年王国でのいけにえの復活と矛盾するのでは?
A:中川先生の『クレイ』の解説によると
3:4は離散の状態をいっている
いけにえ、エポデは旧約の神殿祭儀制度
テラフィム、石の柱(バアル礼拝)は偶像礼拝を表し
AD70年の神殿崩壊により
王も首長も統治者がいない状態になること
神殿礼拝も祭司制度もない生活となること
さらに偶像礼拝とは無縁となることを預言しています。
3:5「その後」
信仰ある帰還→千年王国の預言が語られます。
・・・・・・・・・・・
ユダヤ人部門
メシアから
→復活したダビデ王
→復活した12使徒
→復活した首長たち
→さばきづかさたちと議官たち
→全イスラエル
→個人の異邦人へ
異邦人部門
メシアから
→復活した教会時代の聖徒(将来の私たち!)と復活した大患難時代の殉教者
→異邦人諸国の王たち
→異邦人世界へ
・・・・・・・・・
アモス書9:11
アモ 9:11 その日、わたしは
倒れているダビデの仮庵を起こす。
その破れを繕い、その廃墟を起こし、
昔の日のようにこれを建て直す。
ダビデの幕屋(口語訳)が再び建てられると預言されています。
ルカの福音書1:30~35
ルカ 1:30 すると、御使いは彼女に言った。
「恐れることはありません、マリア。
あなたは神から恵みを受けたのです。
1:31 見なさい。
あなたは身ごもって、男の子を産みます。
その名をイエスとつけなさい。
1:32 その子は大いなる者となり、いと高き方の子と呼ばれます。
また神である主は、彼にその父ダビデの王位をお与えになります。
1:33 彼はとこしえにヤコブの家を治め、その支配に終わりはありません。」
(新改訳3 彼はとこしえにヤコブの家を治め、その国は終わることがありません。」)
(ASV: and he shall reign over the house of Jacob for ever; and of his kingdom there shall be no end.)
1:34 マリアは御使いに言った。
「どうしてそのようなことが起こるのでしょう。
私は男の人を知りませんのに。」
1:35 御使いは彼女に答えた。
「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。
それゆえ、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれます。
天使ガブリエルがマリアに、あなたがメシアの母となるように選ばれたと告げます。
天使のお告げはダビデ契約に基づいた内容です。
4つの永遠の契約の要因が書かれてあります。
鍵になる言葉は
①永遠の王座
32節:ダビデの王位
②家
33節:とこしえにヤコブの家を治め
③国
33節:その国は終わることがありません。
この3つの約束、王位、家、御国が永遠に続くとは
④子孫の永遠性によりでてくるものです。
32節:その子はすぐれた者となり、いと高き方の子と呼ばれます。
35節:神の子と呼ばれます。
ルカ1:68~70
ルカ 1:68 「ほむべきかな、イスラエルの神、主。
主はその御民を顧みて、贖いをなし、
1:69 救いの角を私たちのために、
しもべダビデの家に立てられた。
1:70 古くから、その聖なる預言者たちの口を通して
語られたとおりに。
ダビデの家からメシアが生まれてくると預言されています。
使徒15:14~18
使 15:14 神が初めに、どのように異邦人を顧みて、彼らの中から御名のために民をお召しになったかについては、シメオンが説明しました。
15:15 預言者たちのことばもこれと一致していて、次のように書かれています。
15:16 『その後、わたしは倒れているダビデの仮庵を再び建て直す。
その廃墟を建て直し、それを堅く立てる。
15:17 それは、人々のうちの残りの者とわたしの名で呼ばれるすべての異邦人が、主を求めるようになるためだ。
15:18 ──昔から知らされていたこと、それを行う主のことば。』
The Status of the Covenant
このダビデ契約も実は無条件契約で、その契約の条項も未だ全部が成就されていない内容です。
自然界が夜昼規則正しく変化していく限り(千年王国の時まで)はこの契約は今も有効にいきていると学ぶことができます。
新約聖書も旧約聖書もダビデ契約が今もいきているということを確認しながら進んでいます。
ダビデ契約もまた新しいディスペンセーションをもたらすものではありません。
新約聖書から入ると聖書がわかりにくくなるのがわかりますか。
新約聖書を理解する為にはこの7つの契約を通過しないとなかなかわからないのです。
(詳しくは中川健一著『ディスペンセーショナリズムQ&A』(書籍のみ1528円)(CD5枚組書籍付き3000円) 23 ダビデ契約とはどのようなものか をどうぞ。)
八つの契約(23) 2020年10/24へ
Ⅶ.ダビデ契約(3/4) ダビデ契約Q&A(1/2)
1.ダビデの子孫は自分がそうだと知っているの?
2.特別な祝福があるの?
3.ユダヤ人は自分が何部族出身か知っているの?
4.イエスの再臨の条件のイスラエルの悔い改めとはイスラエル人全員?
5.イスラエルの建国はパレスチナ契約の成就?
6.イスラエルへの約束が完全に成就するのはいつ?
7.出エ20:12の長寿の約束は無効?
8.安息日について
9、帰還してくるユダヤ人の確認は?
10.ダビデ家の確認は?
11.土地を買って帰還することを正統派が反対するとは?
12.千年王国でダビデがキリストとともに治めるのは?
13.ネフィリムはカナンの地にいたの?
14.イスラエルへのみことばを自分に適用することは?
15.アダムの歳は?
16.中間時代、信仰の継承はどのように?
17.イエスの子孫は今もいるの?
18.ダビデ家の子孫とはクリスチャンのこと?
19.パレスチナ契約とパレスチナ問題の関わりは?
20.ダビデの家系が滅びなかったのはダビデ契約が無条件契約だから?
21.ダビデの家系は何をしてもよかったの?
23.呪いの断ち切りの祈りについて
24.カトリック教会について
25.不信仰での帰還について
26.パレスチナ国家建設について
27.ユダヤ人は再度離散するの?