千年王国レジュメ(15)2018年4/14
「すべての民の祈りの家」と呼ばれるようになる千年王国の神殿には異邦人も礼拝が許されるどころか異邦人祭司までいる!
仮庵の祭りと安息日が復活し、しかも異邦人も国単位で参加!
2013年フルクテンバウム博士セミナー『聖書は千年王国について何を教えているか』(テキスト) を学んでいます。
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フルクテンバウム博士のメッセージを中川健一牧師がわかり易く通訳してくださったセミナーの内容を基に作成しています。
以下、青色の聖句はテキストでみていく聖句です。
紫色の聖句は2回目にでてきた聖句または参考聖句です。
緑色の文章は補足説明です。
黒色の文章がセミナーの説明文です。
興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。
「千年王国The Millennium」と「メシア的王国The Messianic Kingdom」の意味は全く同じです。
The Gentiles in the Messianic Kingdom
セミナーテキスト47ページ
A.一般的特徴
General Characteristics
一般的特徴は全て預言者イザヤからくる情報です。
より具体的な情報(B.(仮庵の祭りを守る責務)で他の預言書も取り上げます。
セミナーテキスト48ページ
イザヤ11:10
イザ 11:10 その日、
エッサイの根(メシア)は、国々の民 the peoples の旗として立ち、
国々 the nations は彼を求め、
彼のいこう所は栄光に輝く。
その日にはメシアが世界中の異邦人たちの関心の的となります。
イザヤ14:1〜2
イザ 14:1 まことに、【主】はヤコブをあわれみ、再びイスラエルを選び、彼らを自分たちの土地にいこわせる。
在留異国人も彼らに連なり、ヤコブの家に加わる。
14:2 国々の民は彼らを迎え、彼らの所に導き入れる。
イスラエルの家は【主】の土地でこの異国人を奴隷、女奴隷として所有し、自分たちをとりこにした者をとりこにし、自分たちをしいたげた者を支配するようになる。
異邦人がイスラエルを約束の地に連れ戻す働きをするようになります。
異邦人からイスラエルに仕える僕となる者がでてくる、という預言です。
イザヤ42:1
イザ 42:1 見よ。わたしのささえるわたしのしもべ、
わたしの心の喜ぶわたしが選んだ者。
わたしは彼の上にわたしの霊を授け、
彼は国々 the Gentiles に公義をもたらす。
メシアの使命が書かれています。
イスラエルの上だけではなく異邦人の上にもメシアは正義、義認をもたらし、異邦人を統治されます。
イザヤ42:6(テキストにはありません)
イザ 42:6 「わたし、【主】は、
義をもってあなたを召し、
あなたの手を握り、
あなたを見守り、
あなたを民の契約とし、国々の光とする。
メシア(救い主イエス)は2種類のグループの人たちを祝福するために来ます。
1 ご自身の民の契約として、つまり(神が)イスラエルに与えた契約の約束を成就するために
2 異邦人の光として
メシアは初臨の時から異邦人を救おうとされ、その状態は千年王国でも続きます。
この2つ(イスラエルに対する祝福と異邦人に対する祝福)が同時か、順番に起こるのかは明確にされていませんが、メシアはこの2つのことを行われるという約束です。
イザヤ書49:1〜4(テキストにはありません)
イザ 49:1 島々よ。私に聞け。
遠い国々の民よ。耳を傾けよ。
【主】は、生まれる前から私を召し、
母の胎内にいる時から私の名を呼ばれた。
49:2 主は私の口を鋭い剣のようにし、
御手の陰に私を隠し、
私をとぎすました矢として、
矢筒の中に私を隠した。
49:3 そして、私に仰せられた。
「あなたはわたしのしもべ、イスラエル。
わたしはあなたのうちに、
わたしの栄光を現す。」
49:4 しかし、私は言った。
「私はむだな骨折りをして、いたずらに、むなしく、私の力を使い果たした。
それでも、私の正しい訴えは、【主】とともにあり、私の報酬は、私の神とともにある。」
イスラエルの不信というものは神が最初から想定していたことで、それで神が驚かれたわけではありません。
そのことを背景として
イザヤ書49:5〜7
イザ 49:5 今、【主】は仰せられる。
──主はヤコブをご自分のもとに帰らせ、
イスラエルをご自分のもとに集めるために、
私が母の胎内にいる時、
私をご自分のしもべとして造られた。
私は【主】に尊ばれ、
私の神は私の力となられた。──
メシアの果たすべき使命とはイスラエルを離散の地から帰還させること(これは最終的なイスラエルの帰還)と預言されています。
49:6 主は仰せられる。
「ただ、あなたがわたしのしもべとなって、
ヤコブの諸部族を立たせ、
イスラエルのとどめられている者たちを
帰らせるだけではない。
わたしはあなたを諸国 the Gentiles の民の光とし、
地の果てにまでわたしの救いを
もたらす者とする。」
しかし、メシアはそれ(前述)よりもさらに大きな役割を背負っていて、それが諸国民の光となり異邦人を救うということです。
つまりイスラエルがメシアを拒否した結果、メシアは諸国のための光となる、ということです。
49:7 イスラエルを贖う、その聖なる方、【主】は、
人にさげすまれている者、
民に忌みきらわれている者、
支配者たちの奴隷に向かってこう仰せられる。
「王たちは見て立ち上がり、首長たちもひれ伏す。
【主】が真実であり、
イスラエルの聖なる方が
あなたを選んだからである。」
諸国民の光となったメシアが異邦人を救うようになる、それが異邦人の王たちがメシアを礼拝するというところに表現されています。
メシアは異邦人を救ったのち初めて民の契約、つまりイスラエルに与えた契約の約束を成就するようになります。
このお方はイスラエルの民を土地に連れ帰し、土地は彼らのものとなるという約束です。
イザヤ書56:1〜8
イザ 56:1 【主】はこう仰せられる。
「公正を守り、正義を行え。
わたしの救いが来るのは近く、
わたしの義が現れるのも近いからだ。」
56:2 幸いなことよ。
安息日を守ってこれを汚さず、
どんな悪事にもその手を出さない、
このように行う人、
これを堅く保つ人の子は。
56:3 【主】に連なる外国人は言ってはならない。
「【主】はきっと、私をその民から切り離される」と。
宦官も言ってはならない。
「ああ、私は枯れ木だ」と。
セミナーテキスト49ページ
異邦人が神殿での礼拝という特権を与えられるようになるということです。
56:4 まことに【主】はこう仰せられる。
「わたしの安息日を守り、わたしの喜ぶ事を選び、わたしの契約を堅く保つ宦官たちには、56:5 わたしの家、わたしの城壁のうちで、息子、娘たちにもまさる分け前と名を与え、絶えることのない永遠の名を与える。
異邦人にも神殿礼拝がゆるされています。
(イスラエルにあるホロコースト虐殺記念館ヤド・ヴァ・シェムの名はこの聖句(分け前と名 a memorial and a name)からとられました。)
56:6 また、【主】に連なって主に仕え、【主】の名を愛して、そのしもべとなった外国人がみな、安息日を守ってこれを汚さず、わたしの契約を堅く保つなら、56:7 わたしは彼らを、わたしの聖なる山に連れて行き、わたしの祈りの家で彼らを楽しませる。
彼らの全焼のいけにえやその他のいけにえは、わたしの祭壇の上で受け入れられる。
わたしの家は、すべての民の祈りの家と呼ばれるからだ。
56:8 ──イスラエルの散らされた者たちを集める神である主の御告げ──わたしは、すでに集められた者たちに、さらに集めて加えよう。」
その状況が成就するのがイスラエルの最終的な帰還、つまり信仰による帰還の時にこれが起こるというのです。
異邦人が神殿での礼拝に参加するようになるという記述です。
イザヤ書66:18〜24
イザ 66:18 「わたしは、彼らのわざと、思い計りとを知っている。
わたしは、すべての国々と種族とを集めに来る。
彼らは来て、わたしの栄光を見る。
異邦人もまたシャカイナグローリーをみるためにエルサレムにやって来ます。
66:19 わたしは彼らの中にしるしを置き、彼らのうちののがれた者たちを諸国に遣わす。
すなわち、タルシシュ、プル、弓を引く者ルデ、トバル、ヤワン、遠い島々に。
これらはわたしのうわさを聞いたこともなく、わたしの栄光を見たこともない。
彼らはわたしの栄光を諸国の民に告げ知らせよう。
そのシャカイナグローリーをみた異邦人が他の異邦人にそのことを伝えるようになります。
66:20 彼らは、すべての国々から、あなたがたの同胞をみな、【主】への贈り物として、馬、車、かご、騾馬、らくだに乗せて、わたしの聖なる山、エルサレムに連れて来る」
と【主】は仰せられる。
「それはちょうど、イスラエル人がささげ物をきよい器に入れて【主】の宮に携えて来るのと同じである。
セミナーテキスト50ページ
20a:多くの異邦人がユダヤ人をイスラエルの地に連れ戻すために用いられます。
20b:異邦人は【主】の家の山、つまり神殿で主を礼拝するようになります。
66:21 わたしは彼らの中からある者を選んで祭司とし、レビ人とする」
と【主】は仰せられる。
モーセの律法:ユダヤ人だけが祭司になることができました。
ユダヤ人の中でもレビ族に属する者だけ、レビ族の中でもアロンの家系に属する者だけが祭司になりました。
千年王国の律法:もはやそういうことはありません。
ユダヤ人の祭司はツァドクの家系だということをみました。
そして驚くべきは、異邦人の中から祭司になる者が選ばれるということです。
千年王国の神殿においてはユダヤ人祭司と異邦人祭司がともにいて働いてるわけです。
66:22 「わたしの造る新しい天と新しい地が、
わたしの前にいつまでも続くように、
──【主】の御告げ──
あなたがたの子孫と、あなたがたの名も
いつまでも続く。
主に忠実な異邦人の名とその子孫はいつまでも存続すると約束されています。
66:23 毎月の新月の祭りに、毎週の安息日に、
すべての人が、わたしの前に礼拝に来る」と
【主】は仰せられる。
異邦人もユダヤ人と同じように神殿域に入って主を礼拝することができるようになります。
66:24 「彼らは出て行って、
わたしにそむいた者たちのしかばねを見る。
そのうじは死なず、その火も消えず、
それはすべての人に、忌みきらわれる。」
厳しい状況が描かれていますが、主に忠実でない異邦人の苦しみがそこで目撃されます。
彼らは死体となり、また魂の苦しみを経験するようになります。
セミナーテキスト50ページ
B.仮庵の祭りを守る責務
The Obligation to Observe the Feast of Tabernacles
より具体的な内容です。
ゼカリヤ書14:16〜19
ゼカ 14:16 エルサレムに攻めて来たすべての民のうち、生き残った者はみな、毎年、万軍の【主】である王を礼拝し、仮庵の祭りを祝うために上って来る。
14:17 地上の諸氏族のうち、万軍の【主】である王を礼拝しにエルサレムへ上って来ない氏族の上には、雨が降らない。
14:18 もし、エジプトの氏族が上って来ないなら、雨は彼らの上に降らず、仮庵の祭りを祝いに上って来ない諸国の民を【主】が打つその災害が彼らに下る。
14:19 これが、エジプトへの刑罰となり、仮庵の祭りを祝いに上って来ないすべての国々への刑罰となる。
ここでも再びモーセの律法と御国の律法の違いが表現されています。
仮庵の祭りを守る責務
モーセの律法 : ユダヤ人にのみ課された命令でした
千年王国の律法:異邦人にとっても義務になります
異邦人諸国はエルサレムに代表団を送り王を礼拝しなければいけません。
これは異邦人個人に対する命令ではなく、異邦人諸国、国に対する命令です。
この祭りを祝うために全ての諸国が代表団をエルサレムに派遣します。
その時に異邦人諸国は王(イエス・キリスト)への貢物をささげるようになると思われます。
その貢物に関する預言が書かれてありました。
イザヤ書60:11
イザ 60:11 あなたの門はいつも開かれ、
昼も夜も閉じられない。
国々の財宝があなたのところに運ばれ、
その王たちが導かれて来るためである。
ゼカリヤ14:17:
神さまはこの命令を真剣に語っているということがわかります。
もし代表団を派遣しない国があればその国はその年干ばつを経験するようになるからです。
18〜19節:
裁きの例)エジプト
何故エジプトという名が挙げられているのでしょうか。
仮庵の祭りがスタートした経緯を思い出しましょう。
仮庵の祭り:
エジプトがイスラエル人たちを迫害し、モーセに応じて彼らを解放することをしなかった為に起きた出エジプトを記念する祭りです。仮庵の祭り:イスラエルの7つの祭りのうち最後、3つの秋の祭りの3番目(9〜10月)
レビ記23:34〜43
レビ 23:34 「イスラエル人に告げて言え。この第七月の十五日には、七日間にわたる【主】の仮庵の祭りが始まる。23:35 最初の日は聖なる会合であって、あなたがたは、労働の仕事はいっさいしてはならない。23:36 七日間、あなたがたは火によるささげ物を【主】にささげなければならない。八日目も、あなたがたは聖なる会合を開かなければならない。あなたがたは火によるささげ物を【主】にささげる。これはきよめの集会で、労働の仕事はいっさいしてはならない。23:37 以上が【主】の例祭である。あなたがたは聖なる会合を召集して、火によるささげ物、すなわち、全焼のいけにえ、穀物のささげ物、和解のいけにえ、注ぎのささげ物を、それぞれ定められた日に、【主】にささげなければならない。23:38 このほか、【主】の安息日、また、あなたがたが【主】にささげる献上物、あらゆる誓願のささげ物、進んでささげるあらゆるささげ物がある。23:39 特に、あなたがたがその土地の収穫をし終わった第七月の十五日には、七日間にわたる【主】の祭りを祝わなければならない。最初の日は全き休みの日であり、八日目も全き休みの日である。23:40 最初の日に、あなたがたは自分たちのために、美しい木の実、なつめやしの葉と茂り合った木の大枝、また川縁の柳を取り、七日間、あなたがたの神、【主】の前で喜ぶ。23:41 年に七日間、【主】の祭りとしてこれを祝う。これはあなたがたが代々守るべき永遠のおきてとして、第七月にこれを祝わなければならない。23:42 あなたがたは七日間、仮庵に住まなければならない。イスラエルで生まれた者はみな、仮庵に住まなければならない。23:43 これは、わたしが、エジプトの国からイスラエル人を連れ出したとき、彼らを仮庵に住まわせたことを、あなたがたの後の世代が知るためである。わたしはあなたがたの神、【主】である。」
(2001年フルクテンバウム博士セミナー『イスラエルの祭りに隠されたイエス・キリストーイスラエルの祭りの預言的意味(レビ記23)―』テキスト 8、9頁 参照)
通常、国は自分たちの実績は振り返りますが、失敗を記念することあまりありません。
エジプトのリーダーが、自分たちの失敗を毎年思い出すことだと、代表団を送りたがらないのは十分に可能性があることです。
しかし一度飢饉を経験したら次からは忠実に従うでしょう。
(千年王国はもっとヘブンリーな所かと思っていたのに、という声有り(苦笑))
千年王国レジュメ(16)2018年4/28
Ⅴ千年王国における異邦人 C.アラブ諸国 の前奏曲 イシュマエル、エサウ へ