前橋聖書フォーラムでは、「御国の福音」と題した新しい学びのシリーズを始めました。この学びは、「神の御国」(the kingdom of God)を軸として、創世記から黙示録までの流れを概観していこうというものです。
※なお、この学びは米国The Master’s Seminaryの神学教授Michael Vlach博士の著書、『He Will Reign Forever: A Biblical Theology of the Kingdom of God』を土台としています。
今回はヨシュア記〜歴代誌第二の内容から、王国として歩み始めたイスラエルが崩壊に至るまでを学びました。イスラエルは不従順の歩みを極め、「裁きによる離散」というモーセ契約の条項が成就してしまったのです(レビ26章参照)。しかし、その最中で与えられたダビデ契約は、神はご自分の選びと契約に忠実であり続けるという希望を教えてくれています。
テキストは以下から閲覧できます。
○アウトライン
1.王制への道のり
2.王制の誕生
3.ダビデ契約
4.王国の崩壊
○ヨシュア記〜歴代誌第二における御国の計画のまとめ
1.神は、イスラエルが大いなる国民となり、王国となることを計画しておられた。その計画は、ヨシュアの指導下でイスラエルがカナンの地を獲得することにより進展した。
2.イスラエルは神への不従順の故に、カナン人と彼らの影響を完全に排除するという使命を果たさなかった。このことは、後にイスラエルの王国にとって問題をもたらした。
3.イスラエルには最初の王サウルが与えられた。しかし、イスラエルが王を要求したのは、彼らが神を拒否したからであった。
4.神はサウルを退けられ、ユダ族出身のダビデをイスラエル全体の王としてお選びになった。
5.ダビデには契約(ダビデ契約)が与えられた。この契約は、ダビデの子孫に永遠の王朝を約束するものであり、イスラエルと諸国民の両方に祝福をもたらすものである。
6.イスラエル王国はダビデの子ソロモン王の時代に栄華を極めた。しかし、ソロモンは神への不従順により、国が崩壊するきっかけを作ってしまった。
7.イスラエル王国は、北王国イスラエルと南王国ユダに分裂してしまった。
8.ユダには何人か善い王が出たが、イスラエルとユダは両者ともに、全体的には神に不従順な王国であった。そして、イスラエルはアッシリアによって、ユダはバビロンによって捕囚された。
9.エホヤキンが牢から解放されたことに表されているように、捕囚の中にあっても、イスラエルには微かな希望があった。
次回の「御国の福音」の学びは、9月8日(土)の予定です。
テーマは「王の詩篇」で、ダビデ契約の祝福について歌っている詩篇を重点的に学びます。