2019年8月4日の岡山聖書フォーラムは、前半は、先日行われた御殿場での第10回聖書フォーラムキャンプの報告を行ない、後半は、コロサイ人への手紙の学びをスタートしました。
後半部分の要点は以下の通りです。
Ⅰ、コロサイ人への手紙の概略
1、著者;パウロ
2、執筆年代;紀元60〜61年頃
3、執筆場所;パウロの、ローマでの獄中生活の間に書かれた。*獄中書簡…エペソ、ピリピ、コロサイ、ピレモン
4、コロサイ;小アジアのフルギヤ地方の町で、紀元前4,5世紀には政治と商業の中心地だったが、パウロの時代には衰退して、重要ではない町になっていた。
5、執筆事情;使徒の働きには、パウロがコロサイで伝道したという記録はない。
(1)パウロは、コロサイの信者たちに一度も会ったことがなかった。(2:1)
(2)パウロの第3次伝道旅行で、エペソに3年間滞在した時(使徒19:10)、エパフラスが信仰に入り、彼がコロサイで福音を伝えた可能性が高い。(1:7)
(3)コロサイには、様々な間違った教えが入り込んできていたため、パウロはこの手紙を書いた。
(4)パウロはこの書で、間違った教えに惑わされている信者達に、救いはキリストにのみあると強調した。
Ⅱ、あいさつ (1:1-2)
1、差出人 (1節)
(1)パウロ…「神のみこころによる、キリスト・イエスの使徒」であると自己紹介している。
①「神のみこころによる」…神の計画によって召されたという確信。
②「キリスト・イエスの使徒」…主イエスに特別に遣わされた者。キリストの大使として権威が与えられた者。
(2)テモテ…第2回伝道旅行の際、ルステラでパウロに見出され、以降、パウロの弟子、同労者として奉仕した。
2、宛先 (2a節)
(1)「コロサイにいる聖徒たち」…神によって、この世から聖別され、主にあって聖いものとされた者たち。
(2)「キリストにある」…彼らの霊的な立場。信者は、主のいのちを与えられ、主の御性質に与る者とされた。
(3)「忠実な兄弟たち」…主イエスを信じる信仰によって、同じお方を父とする兄弟姉妹たち
3、挨拶文 (2b節) 「私たちの父なる神から、恵みと平安があなた方の上にありますように」
(1)キリスト信仰の祝福が表されている。 まず恵み、それから平安
①神がまず、私たちに愛と憐みを示して下さった。
②それゆえ、私たちは、神との平和、人との平和、心のうちに神の平安を持つことができる。
【まとめ】
パウロの挨拶文には、パウロの使徒としての権威と、信者に与えられている素晴らしい立場が示されていた。
神が与えて下さる恵みと平安を覚えて、御名を褒め称えよう。