練馬桜台聖書フォーラム

三位一体 レジュメ (2)2024年 12/14

2024.12.30

カテゴリー:お知らせ, 三位一体, 学び

三位一体についての学びレジュメ(2)2024年12/14

 

旧約聖書は三位一体をすでに教えている
ヘブル語文法をベースにした解説

 

 2007年フルクテンバウム博士セミナー

『三位一体とは何か』についての学び
THE TRINITY

(テキスト) 


ご購入はこちらから(CD)(テキスト

 

レジュメもくじ

前回のレジュメ

 

フルクテンバウム博士のメッセージを
中川健一牧師がわかり易く通訳してくださった
セミナーの内容を基に作成しています。

以下
青色の聖句はセミナーでとりあげられた聖句です
セミナーでは新改訳3を使用しています)
ここでは原則 口語訳聖書 旧約聖書1955年改訳 新約聖書1954年改訳 日本聖書協会 を使用しています)
新改訳3」とは聖書 新改訳 ©1970,1978,2003 新日本聖書刊行会
「新共同訳」とは聖書 新共同訳©共同訳聖書実行委員会

「新改訳2017」とは聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会 からの引用です
黒色の文章がセミナーの説明文
緑色の文章はHP編者による補足説明
紫色の聖句は参考聖句
(英語訳は基本American Standard Version  ASVです)
茶色の文章はDr. Arnold G. Fruchtenbaum『A MESSIANIC BIBLE STUDY FROM ARIEL MINISTRIES』MBS050 THE TRINITY翻訳メモからの補足説明です

 

興味のある箇所はリンク先もご覧になってみてください。

 

紙の聖書「新改訳2017」こちらをどうぞ

 

 

三位一体

イントロダクション
定義 アリウス主義 サベリウス主義 ソッツッーニ主義 ユニテリアン主義 三神論
Ⅰ.神の位格の複数性
旧約聖書において
1.エロヒムという複数形の名詞
2.エロヒムに使われる動詞が複数形になっている箇所
3.エロヒムが二位格に適用されている箇所
4.ヤハウェが二位格に適用されている箇所
5.アドナイという複数形の名詞
6.複数形の代名詞
7.複数形の形容詞

 

 

 

三位一体を聖書が教えていると
3つのグループの証明により皆さんにお教えしたいと思う

 

Ⅰ.神の位格の複数性が必ず聖書に教えられている
Ⅱ.その神は複数において存在しているがそこに唯一性がある
Ⅲ.聖書は神が唯一であり神には三つの位格がある
三つ以上でも以下でもない

つまり三位一体を教えているということを証明しようと思う

 

ほとんどの人は三位一体の教理というのは
新約聖書で教えられていると理解している
しかしこのセミナーでは新約ではなく
ほとんど旧約聖書を開く
というのは旧約聖書の中にすでに三位一体が教えられている

ユダヤ人伝道において旧約から証明するということは非常に重要

 

 

セミナーテキスト2ページ(3/13)

 

Ⅰ.神の位格の複数性

THE PLURALITY OF THE GODHEAD

 

 

A.旧約聖書において
The Plurality of the Godhead in the Old Testament

 

旧約聖書は神格の複数性の概念を何度も明確に教えている。

 

 

1.エロヒムという複数形の名詞

The Plural Noun Elohim
について考えてみよう

 

創世記1:1
初めに、が天と地を創造した。
(新改訳3)
Gen  1:1 In the beginning God created the heavens and the earth.(ASV)
神:ヘブル語で複数形の男性名詞エロヒム
直訳
はじめに、神々が天と地を創造した。
と訳せることば

 

このエロヒムというヘブル語の複数形の言葉は
まことの神を指す場合も
偶像を指す場合も
両方使える

 

 

エロヒムが偶像を指している聖書箇所
モーセが十戒を神さまから頂いている箇所
出エジプト記20:3
あなたには、わたしのほかに、ほかの神々があってはならない。
(新改訳3)
Exo 20:3 You shall have no other gods before me.
神々:エロヒム Elohim

 

エロヒムが偶像を指している聖書箇所
モーセがイスラエルの為に民に偶像に従ってはいけないという命令を与える時
申命記13:2b
「さあ、あなたが知らなかったほかの神々に従い、これに仕えよう」
と言っても、13:3 その預言者、夢見る者のことばに従ってはならない。
(新改訳3)
ほかの神々:ほかのエロヒム
ここでも偶像神として使われている

 

 

心に留めておいて欲しいのは
ヘブル語のエロヒムという(神を意味するヘブル語で最もよく使われる)言葉は
まことの神にも偶像神にも使われているということ

 

エロヒムという言葉には単数形がある
エル:エロヒムの単数形
聖書ではおよそ250出てくる

 

エロヒム:複数形
まことの神を指す言葉として聖書に2500ほどでてくる
神は複数いるとこの言葉の使い方で類推される

 

 

 

 

 

 

2.エロヒムに使われる動詞が複数形になっている箇所

The Plural Verbs Used with Elohim

 

 ヘブル語の文法的な背景

ヘブル語の名詞は四つの類型に分類できる
男性名詞 単数形
     複数形
女性名詞 単数形
     複数形

ヘブル語の文法の規則は
名詞が男性名詞の単数形なら動詞も男性単数形の語尾を持たなければいけない
つまり動詞も4種類の変化をする

 

 

エロヒム:男性名詞複数形
まことの神にも使われるし偶像にも使える

偶像を指す場合は必ず動詞が複数形(へブル語文法のとおり)
まことの神を指す文脈では動詞が男性形の単数

動詞の形からすでに神が唯一であると暗示されている
例)一番最初の聖句
創世記1:1
初めに、が天と地を創造した。
(新改訳3)

主語  Elohim複数形
動詞 創造した単数形
ヘブル語の旧約聖書ではそういう文法的な原則が一貫して展開される

 

 

例外の例外
まことの神をさしてるのに動詞も複数形の場合がある
まことの神は唯一であるが
例外的に複数の動詞がつくことにより神の複数性を示している
以下4つの例

 

このエロヒムはまことの神を指しているのに動詞が例外的に複数形である聖書箇所
アブラハムがサラに頼んでいるところ
創世記20:13a
創 20:13 が私を~さすらいの旅に出されたとき、~」
(新改訳3)
このはエロヒムで動詞も複数形
直訳:神、彼が私を~旅に出されたとき

 

このエロヒムはまことの神を指しているのに動詞が例外的に複数形である聖書箇所
創世記35:7
創 35:7 ヤコブはそこに祭壇を築き、その場所をエル・ベテルと呼んだ。
~、がそこで彼に現れたからである。
(新改訳3)

ここでも主語はエロヒムだが現れたという動詞は複数形
直訳:エロヒム 神は彼自身をヤコブに現された

 

 このエロヒムはまことの神を指しているのに動詞が例外的に複数形である聖書箇所
Ⅱサムエル7:23
Ⅱサム 7:23 ~ご自身が来られて、この民を贖い、~
(新改訳3)
ここでもエロヒムという言葉が使われているが動詞は複数形
直訳:エロヒム 神、彼ご自身が来られて~

 

このエロヒムはまことの神を指しているのに動詞が例外的に複数形である聖書箇所
詩篇58:11b(ヘブル語聖書では58:12)
詩 58:11 ~まことに、さばくが、地におられる。」
(新改訳3)
ここでもエロヒム 神、彼
さばくという動詞は複数形

 

まとめ

ヘブル語の文法では
まことの神にエロヒムという言葉を使った時に普通は動詞は単数形
神が唯一であると暗示している

ところが例外的にまことの神のことを言っているのに動詞が複数形になる場合もある
まことの神は複数いると暗示している

エロヒムはこの両方の暗示が見えてくる不思議な言葉

 

 

 

 

 

 

セミナーテキスト3ページ

3.エロヒムが二つの位格に適用されている箇所

The Noun Elohim Applies to Two Persons

 

旧約聖書における神格が複数であることを示す第3の証拠は、エロヒムという言葉が同じ箇所でしばしば二人の異なる位格に適用されていることである。
二つの例がある。

 

エロヒムが二人の異なる位格に適用されている聖書箇所
詩篇45:6~7
詩 45:6 よ。あなたの王座は世々限りなく、
あなたの王国の杖は公正の杖。
45:7 あなたは義を愛し、悪を憎んだ。
それゆえ、よ。あなたの神は喜びの油を

あなたのともがらにまして、あなたにそそがれた。
(新改訳3)
6節
神よ。 O God,
エロヒムという方に呼びかけている
7節
それゆえ、神よ。あなたの神は
Therefore God, your God,
エロヒムナンバーワンがエロヒムナンバーツーに油を注いでいるという絵が見えてくる
つまりエロヒムという存在が2人出てくる

 

エロヒムが二人の異なる位格に適用されている聖書箇所
ホセア1:7
ホセ 1:7 しかし、わたしはユダの家を愛し、彼らの神、【主】によって彼らを救う。
しかし、わたしは弓、剣、戦い、および馬、騎兵によって彼らを救うのではない。」
(新改訳3)
ホセア書1章は2節以降神ご自身が語っている
この話をしている神 Jehovah がいつか彼らの神、【主】 Jehovah their God によって彼らを救う。 と言っている
つまり話し手とここに書かれてある彼らの神、【主】というのは別の存在になる
エロヒムという言葉が一人以上の人に適用されている例

 

神の存在が単一ではなく複数の位格において存在するというヒントが見えてくる

 

 

 

 

 

 

4.ヤハウェ(YHVH)が二つの位格に適用されている箇所

The Name YHVH Applied to Two Persons

非常にユニーク

補足説明
ヤハウェ:ヘブル語四文字で表している
神の御名
日本語ではヤハウェとは訳されていない
口語訳:主
新共同訳:主
新改訳3:(紙の聖書では太字。
聖書アプリ「J-ばいぶる2017」では【主】と表記されているので、このレジュメでも【主】と表記しています。)

新改訳2017:(同上)
ASV:  Jehovah

NKJV:  the Lord

(中川健一牧師)の疑問
ヤハウェという言葉をなぜヤハウェと訳さないのか
これは固有名詞
おそらくその理由は
ユダヤ人は神の御名を口にしないので今ではヤハウェYHVHの正確な発音を記憶しているユダヤ人がいない
ユダヤ人はヤハウェと言う代わりにアドナイという言葉によみかえた
ややこしいのでヤハウェという言葉は日本語聖書では主という普通名詞に訳された
そのことを前提に

 

 

ヤハウェが二人の異なる位格に適用されている聖書箇所
創世記19:24
創 19:24 そのとき、【主】はソドムとゴモラの上に、硫黄の火を天の【主】のところから降らせ、
(新改訳3)

Gen 19:24 Then Jehovah rained upon Sodom and upon Gomorrah brimstone and fire from Jehovah out of heaven;
ヤハウェと呼ばれるお方 【主】と訳されているお方が2人いて
一人は地上に一人は天にいる
地上にいるヤハウェが天にいるヤハウェのところから硫黄の火を降らせている
神だけがこのヤハウェという名前を持っている
【主】或いはヤハウェ(YHVH)英語でJehovah と訳されている存在は神
ここではヤハウェということばが2つの位格に適用されていることは明確

 

 

ヤハウェが二人の異なる位格に適用されている聖書箇所
ゼカリヤ2:8~9
ゼカ 2:8 主の栄光が、あなたがたを略奪した国々にを遣わして後、万軍の【主】はこう仰せられる。
『あなたがたに触れる者は、わたしのひとみに触れる者だ。
2:9 見よ。わたしは、こぶしを彼らに振り上げる。
彼らは自分に仕えた者たちのとりことなる』と。
このとき、あなたがたは、万軍の【主】を遣わされたことを知ろう。
(新改訳3)

Zec  2:8 For thus says Jehovah of hosts:  After glory has he sent me unto the nations which plundered you; for he that touches you touches the apple of his eye.  2:9 For, behold, I will shake my hand over them, and they shall be a spoil to those that served them; and you shall know that Jehovah of hosts has sent me.
これを話してる人が誰かみてみよう
8節
万軍の【主】つまり万軍のヤハウェはこう仰せられる。
つまり神ご自身が語っている
9節
あなたがたは、万軍の【主】つまり万軍のヤハウェが私を遣わされたことを知ろう。
ここで不思議なのは話している人は【主】 ヤハウェ
そのヤハウェがヤハウェという存在から派遣されている
つまりヤハウェがヤハウェを派遣している
ヤハウェという神の御名が2つの位格を指すために使われている
(前後の意味から8節9節の「私」は【主】ヤハウェであり第二位格の神イエスであると読んでいる。)

 

 

 

 

 

 

5.アドナイという複数形の名詞

The Plural Noun Adonai

 

神のことをアドナイという言い方で表現する場合があるが
この言葉はに複数形

 

アドナイ:我が主よという意味
ヘブル語アドナイ Adonai:「主」Lord を意味する

アドニ人間を指す場合
神さまを指す場合はアドニと言わない

例外なしに神は複数形のアドナイということばを使う

 

 

 

 

 

 

6.複数形の代名詞

The Plural Pronouns

 

旧約聖書における神格の複数性に関する第6の証拠は、神に対して複数形の代名詞が使われていることである。

 

神に対して複数形の代名詞が使われている聖書箇所
創世記1:26a
創 1:26 神は仰せられた。
「さあ人を造ろう。
われわれのかたちとして、われわれに似せて。~
(新改訳3)
Gen 1:26a And God said, Let us make man in our image, after our likeness:
神はわれわれに似るようにわれわれのかたちに人を造ろうと言われた
われわれという代名詞を使っている

ラビたちはこういう箇所にくると困り
天使たちに向かって唯一の神が語っているからわれわれということばになると説明する
しかしラビたちのその説明では問題が2つ出てくる
①人間は天使の似姿に似せてつくられたのではなく
神の似姿に似せてつくられている

②天使は人間の創造には何の役割も果たしていない
人は神のわざによってつくられている
よって天使に語っているというのは正しくない

われわれ」という代名詞は神ご自身に適用されるとしかここは理解しようがない
とすると神は複数形で表現されるお方だということになる

 

 

神に対して複数形の代名詞が使われている聖書箇所
創世記3:22a
創 3:22 神である【主】は仰せられた。
「見よ。
人はわれわれのひとりのようになり、善悪を知るようになった。~
Gen  3:22 And Jehovah God said, Behold, the man is become as one of us, to know  good and evil;
神である【主】:エロヒムであるヤハウェ
人はわれわれのひとりのようになり、
われわれという複数の代名詞が使われている
文脈から見ると
神が天使たちに向かって話しているとはここからは全く考えられない
神はご自分の事について語っていて
それを表現するのに複数形の代名詞を使っている

 

 

神に対して複数形の代名詞が使われている聖書箇所
創世記11:7a
創 11:7 さあ、われわれは下って行って、
(新改訳3と2017は主語が書かれていない。)
Gen  11:7a Come, let us go down,
ここでも神はご自分のことを指すのに複数形の代名詞を使っている

 

 

神に対して複数形の代名詞が使われている聖書箇所
創世記以外の例
イザヤの召命の箇所
イザヤ6:8a
イザ 6:8 わたしはまた主の言われる声を聞いた、
わたしはだれをつかわそうか。
だれがわれわれのために行くだろうか」。
Isa  6:8a And I heard the voice of the Lord, saying, Whom shall I send, and who will go for us?
非常にいい箇所
神はまず単数形でご自分を表し直後に複数形で表す
ここでイザヤが神の声を聞いている
最初はわたしはだれをつかわそうか。
単数形の言葉
ところが後半になるとだれがわれわれのために行くだろうか」。
われわれという複数形が使われている
まずは単数形
次に複数形

 

 

複数形の代名詞が使われている例を見てわかるのは
神が複数において存在しているという暗示が旧約聖書の中にあるということ

 

 

 

 

 

 

7.複数形の形容詞

The Plural Adjectives


神を指すのに複数形の形容詞が使われている

 

ヘブル語の文法は複数形の名詞には複数形の形容詞が伴う
ヘブル語のような形のない英語や日本語ではおそらく名詞になるかと思う

 

ヘブル語文法
ヘブル語では単数形の名詞にかかる形容詞は単数形で
複数形の場合は複数形の形容詞がそこにかかってくる
エロヒムが偶像に使われた場合は形容詞も複数形になる
エロヒムがまことの神に使われた場合は形容詞が単数形になる
ところが例外の例外がある

 

 

まことの神をさしているのにエロヒムに係る形容詞が複数形になっている聖書箇所
ヨシュア24:19
ヨシ 24:19 しかし、ヨシュアは民に言った、
「あなたがたは主に仕えることはできないであろう。
主は聖なる神であり、ねたむ神であって、あなたがたの罪、あなたがたのとがを、ゆるされないからである。
神エロヒムを修飾する聖なるという形容詞が複数形
直訳:~聖なる神々であり~ holy Gods
ヨシュアはここで偶像の神ではないまことの神のことを語っているのに
聖なる神々と訳せるような形容詞の使い方をしている

 

 

まことの神をさしているのにエロヒムに係る形容詞が複数形になっている聖書箇所
詩篇149:2
詩 149:2 イスラエルは、おのれの造り主にあって喜べ。~
(新改訳3)

ヘブル語でこの造り主の造りという言葉が形容詞で複数形
直訳:イスラエルは、おのれの造り主たちにあって喜べ。
Let Israel rejoice in his Makers.

 

 

まことの神をさしているのにエロヒムに係る形容詞が複数形になっている聖書箇所
伝道者の書12:1
伝 12:1 あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。~
(新改訳3)

ここでも複数形の形容詞が使われている
直訳:~ あなたの創造者たちを覚えよ。
創造者という単語Creator はヘブル語では複数形の形容詞

 

 

二つの複数形の形容詞がかかってくる非常に興味深い箇所
まことの神をさしているのにエロヒムに係る形容詞が複数形になっている聖書箇所
イザヤ54:5
イザ 54:5 あなたのはあなたを造った者
その名は万軍の【主】。
あなたの贖い主は、イスラエルの聖なる方で、
全地の神と呼ばれている。
(新改訳3)
Isa  54:5 For your Maker is your husband; Jehovah of hosts is his name:  and the Holy One of Israel is your Redeemer; the God of the whole earth shall he be called.
ヘブル語でこの造った者は共に複数形
可能な直訳:あなたの夫たちはあなたを造った者たち
複数形の形容詞がまことの神を指すのに使われている例で
これもまた神が複数存在することを暗示している箇所

 

 

時々こう説明する人がいる
ヘブル語では尊厳威光を表す場合に
単独であっても動詞或いは名詞を複数形にする場合がある
”the plural of majesty”
ヘブル語では確かにそういう方法がある
二つのことを言いたい

①ヘブル語文法のその尊厳を表す複数形のかたちというのは
後の時代に発展してきた文法のルールであり
今私たちが論じているこの旧約聖書の時代にそれがあった証拠は何もない
考古学者たちが中東を支配していた王たちの遺跡を発掘している
例)
エジプトのパロ
遺跡が沢山発掘されているパロが自分を指すのに尊厳威光を表す複数形の動詞名詞を使っている箇所は一つもない

アッシリアの王セナケリブあるいは
バビロンの王ネブカドネザル王
遺跡が発掘されている彼らもまた尊厳威光を表す複数形は一切使っていない

つまり今私たちが論じているこの
旧約聖書が書かれた時代のヘブル語の文法の中には
威光尊厳をあらわす複数形の使い方はなかったということ

今解釈している箇所をこれはヘブル語の威光尊厳を表す複数形なんだと説明することは
証拠なしに言っているだけということになる

 

②百歩ゆずって仮にこの時代に威光尊厳を表す複数形がヘブル語の文法にあったとする
あったとして今まで見てきた聖書の或る部分はそれで説明できるかもしれないが
他の部分は説明出来ない
複数の動詞 複数の名詞 複数の形容詞をそう説明することができたとしても
*エロヒムという言葉が2人の人物を指す為に同時に使われている
*ヤハウェという言葉が一つの節の中で同時に2人の人物を指すために使われている
そういう文法的な手法だけでは説明できない

文法的に威光尊厳を表す複数形がこの時代に存在したと認めたとしても
同じ言葉が2人の人物を指しているというところは説明しきれない

 

正しい解釈は
唯一の神の中に複数の人格があるということ
それしかそういう文法的な使い方を完全に説明しきることはできない

 

 

 

 

 

 

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Ⅰ.神の位格の複数性
A.旧約聖書において
8.主の使い

 

 

練馬桜台聖書フォーラム

代表 :南 知之

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