前回までに、第一区分の「テーマ」、「天使たちに優る御子」とその中の「第一の警告」、そして「モーセに優る御子」とそれに関連する「第二の警告」、までを学びました。本日から「アロンに優る御子」(4:14〜10:18)に入ります。
4章14節に、「私たちの信仰の告白を堅く保とう」とありますように、へブル人への手紙が書かれた目的は、読み手であるユダヤ人信者たちに向けて、「イエスはメシアである」という信仰告白を保とう、と勧めることです。
この手紙が書かれた紀元64年から66年の頃は、ローマ帝国からの独立の機運が高まり、愛国主義的な同胞たちからユダヤ人信者たちが激しい迫害を受けていた時期でした。そこで信者たちの中には、迫害が沈静化するまで、いったんユダヤ教に戻ってエルサレム神殿の祭儀に参加しようという動きが出始めていました。
この動きに対して、著者は、一時的なつもりでもそのような妥協をしたら、エルサレム崩壊というイスラエル民族に対する神のさばきに巻き込まれ、身体の命を失うことになると警告し、信仰告白を保とうと励ますのです。
著者は、この手紙のテーマを、御子がどれほどユダヤ教よりも優れているか、に置きます。そしてユダヤ教の三本柱は、天使、モーセ、アロンの3つですので、その3つと御子イエスとを比較しながら、警告と励ましを織り込んでいきます。
これまでに、御子は天使よりも、またモーセよりも優るお方であることがわかりました。本日は、いよいよ3つ目の比較「アロンに優る御子」です。
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