練馬桜台聖書フォーラム

ヨハネの黙示録レジュメ(12)2016年 4/23

2016.05.24

カテゴリー:ヨハネの黙示録, 学び

ヨハネの黙示録レジュメ(12)2016年4/23

黙示録13:1〜13:10


ユダヤ人伝道Q&A

海からの獣=反キリスト(にせものの御子)、
ダニエル書2章7章の「
異邦人の時」が背景

 

2003年フルクテンバウムセミナー『ヨハネの黙示録』テキスト (チャート) を学んでいます。
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レジュメもくじ

前回のレジュメ(11)

 

 

中川健一牧師による無料配信メッセージ
黙13:1~10 海からの獣



以下、青色の聖句は順番にみている黙示録本文の聖句です。
紫色の聖句はその他の引用聖句です。
茶色の文章はフルクテンバウム博士著『The Footsteps of The Messiah』からの要約で、
水色の聖句はその中の引用聖句です。
緑色の文章は補足説明なので、読み飛ばしていただいてかまいません。
興味のあるところはリンク先もご覧になってみてください。
( )内も補足説明です。

 

Q&A

 

中川牧師からの質問:

黙示録13章に入る前にフルクテンバウム先生に質問をしたいと思います。

イスラエルが患難時代に救われるなら、なぜ今ユダヤ人に伝道する必要があるのですか?

 

フルクテンバウム博士による回答:

確かに患難時代にイスラエルは救われます。
民族的救いを経験しますが、今生きている個人こじんのユダヤ人は死ぬ前までにイエスさまを信じなければなりません。

 

異邦人の未信者が死ぬのとユダヤ人の未信者が死ぬのは同じ結果になります。

使徒たちの伝道をみても、イスラエルは将来民族的に救われるのだから今は伝道しなくてもいいという態度を示している人は一人も聖書の中にはいません。

異邦人のために遣わされたあのパウロでさえも、異邦人伝道する前にまずユダヤ人伝道をしています。

今生きているユダヤ人に福音を宣べ伝えることは、彼らが福音を信じて永遠のいのちを持つためですから非常に重要なのです。

私は異邦人クリスチャンが私に証をし伝道してくれたおかげで信者になり、日本に来て美味しい食事を楽しむことができています。
ですから伝道してくれたことを非常に感謝しております(一同笑)

(注釈:ユダヤ人は食物規定により豚肉を食べませんし、乳製品と肉を同時に摂る事はしませんが、ユダヤ人のフルクテンバウム先生はイエスさまを信じた故、今はその食物規定から自由な立場をとられていますので、日本で餃子、ラーメン、抹茶アイスを楽しむことができています。大好きだそうです。)

 

 

 

 

B.       大患難時代 6~18章

 

 

2.   大患難時代の中間に起こる出来事 10~14章

 

 

患難期の中間から後半にかけて
にせの三位一体があらわれてきます。

 

12章:サタン」はにせの父なる神

13章:反キリスト」はにせの神の御子

にせ預言者」はにせの聖霊を演じます。

 

 

 

セミナーテキストの6ページ

g.海からの獣   13:1~10


13:1 わたしはまた、一匹の海から上って来るのを見た。
それには角が十本、頭が七つあり、それらの角には十の冠があって、頭には神を汚す名がついていた。
13:2 わたしの見たこの獣はひょうに似ており、その足はくまの足のようで、その口はししの口のようであった。
龍は自分の力と位と大いなる権威とを、この獣に与えた。
13:1〜2
海からの姿が詳しく解説されています。

 

 

 

黙示録13章の背景 :

 

ダニエル書2章と7章



ダニエル書7章には4種類の獣がでてきます。
そのうち4番目の獣がこのだと読み比べるとわかります。

このセミナーでは時間の関係上、ダニエルの預言内容の結論だけをまとめてから、黙13章を説明します。

 

ダニエルは人類の歴史上、異邦人の4つの帝国があらわれると預言しました。

第四の異邦人帝国の形態は5つ変化します。

第四の帝国の第5番目の形態
反キリストが支配する異邦人支配の最後の段階を表しているのが黙13:1~2です。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

これは、セミナーの内容ではありません。


セミナーでは時間の関係上扱えなかったダニエル書2章と7章をここにのせました。

< > 内はフルクテンバウム博士著『The Footsteps of the Messiah』「第2章 異邦人の時」からの要約です。
詳しくお知りになりたい方は練馬桜台聖書フォーラムに是非ご参加ください。

 

ルカ21:24b
ルカ 21:24b そしてエルサレムは、異邦人の時期が満ちるまで、彼らに踏みにじられているであろう。

「異邦人の時」

エルサレムが異邦人によって支配される期間のこと

バビロン捕囚からメシアの再臨までの時


詳しくはアーノルド・フルクテンバウム著 佐野剛史訳
『へブル的キリスト教入門』電子書籍版紙版)146〜148頁

 

 

ダニエル書で預言されていた4つの帝国とは、その「異邦人の時」にエルサレムを支配することになる異邦人による4つの帝国のことです。
4つののうち最初の3つの帝国は私たちにとってすでに過去の歴史となりました。
の時代は4番目の帝国の第二段階途上にあたります。

 

 

ダニエル書をみる前に、その背景であるバビロン捕囚について一言つけ加えさせていただきます。

第1次バビロン捕囚(紀元前605年):
バビロニア帝国のネブカデネザル王はエルサレムを包囲した際、王に仕えさせるのにふさわしい王族か貴族のイスラエルの少年数人をバビロンに連れ去らせました。
その中にダニエルが友人3人とともにいました。

第2次バビロン捕囚(紀元前597年):
ユダの王エホヤキン、王族、高官、有力者、職人、兵士、預言者エゼキエルもバビロンに連れて行かれ、神殿の器具、宝も持ち去られました。

第3次バビロン捕囚(紀元前586年):
エルサレム陥落。
エルサレムに残されたのはぶどう作りと農夫としての一部の貧民だけでした。

バビロン捕囚は第一次捕囚の紀元前605年から70年後紀元前536年に終わります。
預言者エレミヤは2度(エレ25章、29章)にわたって捕囚期間が70年であること、捕囚の地でどう過ごすべきであるか等を預言していました。
ダニエルは前539年に、エレミヤによりバビロン捕囚は70年であることを知ったとあります。
ダニ 9:1 メデアびとアハシュエロスの子ダリヨスが、カルデヤびとの王となったその元年、 9:2 すなわちその治世の第一年に、われダニエルは主が預言者エレミヤに臨んで告げられたその言葉により、エルサレムの荒廃の終るまでに経ねばならぬ年の数は七十年であることを、文書によって悟った。

 

 

Dr. Arnold G. FRUCHTENBAUM 『The FOOTSTEPS of the MESSIAH』によるダニエル書のプチ解説に戻ります。

 

ダニエル書2章 
4つの帝国全てを扱います。 

 

ダニ 2:31 王よ、あなたは一つの大いなる像が、あなたの前に立っているのを見られました。
その像は大きく、非常に光り輝いて、恐ろしい外観をもっていました。

2:32 その像の頭は純金、
胸と両腕とは銀、
腹と、 ももとは青銅、

2:33 すねは鉄、足の一部は鉄、一部は粘土です。

2:34 あなたが見ておられたとき、一つの石が人手によらずに切り出されて、その像の鉄と粘土との足を撃ち、これを砕きました。
2:35 こうして鉄と、粘土と、青銅と、銀と、金とはみな共に砕けて、夏の打ち場のもみがらのようになり、風に吹き払われて、あとかたもなくなりました。
ところがその像を撃った石は、大きな山となって全地に満ちました。

2:36 これがその夢です。
今わたしたちはその解き明かしを、王の前に申しあげましょう。

2:37 王よ、あなたは諸王の王であって、天の神はあなたに国と力と勢いと栄えとを賜い、 2:38 また人の子ら、野の獣、空の鳥はどこにいるものでも、皆これをあなたの手に与えて、ことごとく治めさせられました。
あなた(バビロンの王ネブカデネザル)はあの金の頭です。
① バビロニア帝国 :
586年B.C.にエルサレム及び神殿を破壊
バビロン捕囚
「異邦人の時」の始まり
 

 

 

2:39 あなたの後にあなたに劣る一つの国が起ります。
② メド・ペルシヤ帝国 
メディヤとペルシヤ

 

 

また第三に青銅の国が起って、全世界を治めるようになります。
 ギリシヤまたはヘレニズム帝国 

 

 

2:40 第四の国は鉄のように強いでしょう。
鉄はよくすべての物をこわし砕くからです。
④ 第四の帝国 :
帝国主義的帝国 ― ローマ帝国からメシアの再臨まで 全5段階に分けられます。
 

 


鉄がこれらをことごとく打ち砕くように、その国はこわし砕くでしょう。

第四の帝国の第1段階 :
統一段階
 - ローマ帝国(63年B.C.〜A.D.285年) 

 

2:41 あなたはその足と足の指を見られましたが、その一部は陶器師の粘土、一部は鉄であったので、それは分裂した国をさします。
しかしあなたが鉄と粘土との混じったのを見られたように、その国には鉄の強さがあるでしょう。
第四の帝国の第2段階 
二分割段階
 - 東西勢力均衡(364年〜)

ローマ帝国が東西分割した時に始まり、今に至ります。

 

2:42 その足の指の一部は鉄、一部は粘土であったように、その国は一部は強く、一部はもろいでしょう。
2:43 あなたが鉄と粘土との混じったのを見られたように、それらは婚姻によって、互に混ざるでしょう。
しかし鉄と粘土とは相混じらないように、かれとこれと相合することはありません。
第四の帝国の第4段階 
十分割段階
 - 10の国

(ダニエル書7章にでてくる第四の帝国の第3段階:世界統一政府段階 の次の段階です) 

 

 

 

2:44 それらの王たちの世に、天の神は一つの国を立てられます。
これはいつまでも滅びることがなく、その主権は他の民にわたされず、かえってこれらのもろもろの国を打ち破って滅ぼすでしょう。
そしてこの国は立って永遠に至るのです。

⑤ メシア的王国、千年王国 


2:45 一つの石< イエス・キリスト >が人手によらずに山< 王、王国、王座 >から切り出され、その石が鉄と、青銅と、粘土と、銀と、金とを打ち砕いたのを、あなたが見られたのはこの事です。
大いなる神がこの後に起るべきことを、王に知らされたのです。
その夢はまことであって、この解き明かしは確かです」。・・・

 

ダニエル書2:31〜35については、中川健一牧師「60分でわかる旧約聖書(40) 中間時代

 

 

 

 

ダニエル書7章 
4つの帝国の概要を述べてから、第四の帝国に焦点をあて、その各段階を扱います。
 

 

ダニ 7:1 バビロンの王ベルシャザルの元年に、ダニエルは床にあって夢を見、また脳中に幻を得たので、彼はその夢をしるして、その事の大意を述べた。

第一の幻 
7:2 ダニエルは述べて言った、
「わたしは夜の幻のうちに見た。
見よ、天の四方からの風< 神の主権と摂理 >が大海< 異邦人世界を表します >をかきたてると、 7:3 四つの大きな獣が海から< 異邦人であることを強調しています >あがってきた。
その形は、おのおの異なり、 7:4 第一のものは、ししのようで、わしの翼をもっていたが、わたしが見ていると、その翼は抜きとられ、また地から起されて、人のように二本の足で立たせられ、かつ人の心が与えられた。< 
ダニエル書4章への言及でもあり、征服から文化の構築への移行をもあらわします >
第一の獣 :
① バビロニア帝国
 

 


7:5 見よ、第二の獣は熊のようであった。
これはそのからだの一方をあげ、その口の歯の間に、三本の肋骨< リディア、バビロニア、エジプト >をくわえていたが、これに向かって『起きあがって、多くの肉を食らえ』と言う声があった。

第二の獣 :
② メド・ペルシヤ帝国
 

 

 

7:6 その後わたしが見たのは、ひょうのような獣で、
第三の獣 :
③ ヘレニズム帝国
 

ヘレニズム帝国の統一段階 : アレクサンドロス大王による統一体として始まりました。 

その背には鳥の翼が四つあった。
またこの獣には四つの頭があり、主権が与えられた。
ヘレニズム帝国の四分割段階 : 王の死後4つの王国に分裂しました。

 

 

第二の幻 
7:7 その後わたしが夜の幻のうちに見た第四の獣は、恐ろしい、ものすごい、非常に強いもので、大きな鉄の歯があり、食らい、かつ、かみ砕いて、その残りを足で踏みつけた。
これは、その前に出たすべての獣と違って、十の角を持っていた。
7:8 わたしが、その角を注意して見ていると、その中に、また一つの小さい角が出てきたが、この小さい角のために、さきの角のうち三つがその根から抜け落ちた。

見よ、この小さい角< 10-3+1=8 黙 17:11 ・・・すなわち第八のものであるが・・・ > には、人の目のような目があり、また大きな事を語る口があった。

第四の獣 :
④ 第四の帝国
(ローマ帝国以降メシアの再臨まで) 

 

 

第三の幻 
「父なる神」の第四の帝国へのさばきへの準備 
7:9 わたしが見ていると、
もろもろのみ座が設けられて、
日の老いたる者が座しておられた。
その衣は雪のように白く、
頭の毛は混じりもののない羊の毛のようであった。
そのみ座は火の炎であり、
その車輪は燃える火であった。
7:10 彼の前から、ひと筋の火の流れが出てきた。
彼に仕える者は千々、
彼の前にはべる者は万々、
審判を行う者はその席に着き、
かずかずの書き物が開かれた。

7:11 わたしは、そのの語る大いなる言葉の声がするので見ていたが、わたしが見ている間にそのは殺され、そのからだはそこなわれて、燃える火に投げ入れられた。
7:12 その他の獣はその主権を奪われたが、その命は、時と季節の来るまで延ばされた。

 

 

第四の幻 
イエスの再臨と
⑤ メシア的王国 

7:13 わたしはまた夜の幻のうちに見ていると、
見よ、人の子のような者が、
天の雲に乗ってきて、
日の老いたる者のもとに来ると、
その前に導かれた。
7:14 彼に主権と光栄と国とを賜い、
諸民、諸族、諸国語の者を彼に仕えさせた。
その主権は永遠の主権であって、
なくなることがなく、
その国は滅びることがない。


7:15 そこで、われダニエル、わがうちなる霊は憂え、わが脳中の幻は、わたしを悩ましたので、 7:16 わたしは、そこに立っている者のひとりに近寄って、このすべての事の真意を尋ねた。
するとその者は、わたしにこの事の解き明かしを告げ知らせた。

7:17 『この四つの大きな獣は、地に< 人であることを強調しています >起らんとする四人の王である。
7:18 しかしついには、いと高き者の聖徒が国を受け、永遠にその国を保って、世々かぎりなく続く』。

7:19 そこでわたしは、さらに第四の獣の真意を知ろうとした。
その獣は他の獣と異なって、はなはだ恐ろしく、その歯は鉄、そのつめは青銅であって、食らい、かつ、かみ砕いて、その残りを足で踏みつけた。

7:20 この獣の頭には、十の角があったが、そのほかに一つのが出てきたので、こののために、三つの角が抜け落ちた。
このには目があり、また大きな事を語る口があって、その形は、その同類のものよりも大きく見えた。
7:21 わたしが見ていると、このは聖徒と戦って、彼らに勝ったが、7:22 ついに日の老いたる者がきて、いと高き者の聖徒のために審判をおこなった。
そしてその時がきて、この聖徒たちは国を受けた。

 

7:23 彼はこう言った、
『第四の獣は地上の第四の国である。
④ 第四の帝国
(ローマ帝国以降メシアの再臨まで)

 


これはすべての国と異なって、

第四の帝国の第1段階 
統一段階
 - ローマ帝国(63年B.C.〜A.D.285年)

バビロニア、メド・ペルシャ、ヘレニズムは征服した地はその国の人(ゼデキヤ、ゲダルヤ/ゼルバベル、ネヘミヤ/ユダヤ人の大祭司)に統治させていましたが、ローマによって始められた「帝国主義」がそれまでの帝国と違う点は、ローマ人を派遣して統治したことです(ポンティオ・ピラト・・・>

 

 

全世界を併合し、これを踏みつけ、かつ打ち砕く。
第四の帝国の第3段階 :
世界統一政府段階
第2段階:東西の勢力均衡 の崩壊後、将来のこと) 

 


7:24 十の角はこの国から起る十人の王である。
第四の帝国の第4段階 :
十分割段階
 - 10の国 

 

 

その後にまたひとりの王が起る。
は先の者と異なり、 かつ、その三人の王を倒す。

第四の帝国の第5段階 :
反キリスト段階
 - 絶対主義的帝国 第11番目の角→第8番目の角
 

 

 

7:25は、いと高き者に敵して言葉を出し、 かつ、いと高き者の聖徒を悩ます。
はまた時と律法とを変えようと望む。
聖徒はひと時と、ふた時と、半時の間、の手にわたされる。
7:26 しかし審判が行われ、の主権は奪われて、 永遠に滅び絶やされ、
7:27 国と主権と全天下の国々の権威とは、 いと高き者の聖徒たる民に与えられる。
彼らの国は永遠の国であって、諸国の者はみな彼らに仕え、かつ従う』。

7:28 その事はここで終った。
われダニエルは、これを思いまわして、非常に悩み、顔色も変った。
しかし、わたしはこの事を心に留めた」。

 

 

黙示録13章 :
第四の帝国の第5段階=反キリスト段階に焦点をあてています。 

黙示録において「獣」という言葉は
帝国主義的帝国(=第四の異邦人帝国)の第五段階(反キリスト段階)つまり全体をしめすと同時に、反キリスト個人をもしめした、
二重の意味で使われています。

 

 

以上「翻訳メモ 第2章 異邦人の時」をまとめると以下のようになります。

1.バビロニア帝国

2.メド・ペルシャ帝国

3.ヘレニズム帝国
a.統一段階
b.四分割段階

(第四の帝国の発展前段階)
a.タルキニウス家王政-第一の頭
b.執政官政治-              第二の頭
c.平民・独裁官政治- 第三の頭
d.共和・寡頭政治-       第四の頭
e.三頭政治-               第五の頭

4.第四の帝国-帝国主義
a.統一段階-ローマ帝国 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・第
b.二分割段階-東西勢力均衡                 ・六
c.世界統一政府段階                  ・の
d.十の王国段階-十本の角(十人の王)・・・・・・・・・・・・・・・・・ 頭
e.反キリスト段階-第七の頭(第十一の角は第八の角に)

5.メシア的王国

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

セミナーの内容に戻ります。

 

 

黙示録13:2b
黙 13:2b 龍は自分の力と位と大いなる権威とを、この獣に与えた。
ここからにせの三位一体が形成されていきます。

父なる神は子なる神に権威をお与えになりました。

同様ににせの父なる神がにせの子なる神に権威を与えています。
サタンはこの地上を支配している王ですから、自分が望む者に権威と栄華とを与えることができます。
もしイエスがサタンを礼拝するならばその栄華はイエスに与えられていましたが、 イエスはそれを拒否されました。

反キリストの実体 :
反キリストという人物はそのようなイエスとは違って、
サタンを礼拝するようになり、サタンから権威を受けるようになります。

 

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『The Footsteps of the Messiah』翻訳メモ 第10章

反キリストの呼び名

サタンの子孫(おまえのすえ)ー創3:15
小さな角ーダニ7:8
横柄で狡猾なひとりの王ーダニ8:23
やがて来たるべき君主ーダニ9:26
荒らす忌むべき者ーダニ11:36
思いのままにふるまう王ーダニ11:36
罪の男(不法の人)ーⅡテサ2:3
滅びの子ーⅡテサ2:3
不法の者ーⅡテサ2:9
反キリストーⅠヨハ2:22
ー黙11:7

多くの預言学者が、この未来の独裁者に対して反キリストという呼び名を用いました。
これは聖書の中では最もふさわしい呼び名ではないかもしれませんが、メシアに反抗するという彼の意志を表した適切な称号です。・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

13:3 その頭の一つが、死ぬほどの傷を受けたが、その致命的な傷もなおってしまった。
そこで、全地の人々は驚きおそれて、その獣に従い、
13:3
反キリストは一度にますが、サタンによって新しく力を与えられ復活するという預言です。

 

打ち殺されたかと思われた(新改訳3)[死ぬほどの] :

これは死んだように見えているだけで本当は死んでいなかったんだ、復活は見せかけのもので本物ではないんだと説明する学者がいますが、そうとは言えません。

黙示録5:6
黙 5:6 わたしはまた、御座と四つの生き物との間、長老たちの間に、ほふられたとみえる小羊が立っているのを見た。
それに七つの角と七つの目とがあった。
これらの目は、全世界につかわされた、神の七つの霊である。
まことの御子であるイエスに関して「ほふられたとみえる小羊」と書いてあります。

 

ほふられたとみえる :

復活した人を指す慣用句

イエスは十字架で亡くなりましたが、突如死者の中からよみがえられました。

 

 

打ち殺されたかと思われた[死ぬほどの]
にせものの子なる神にも同じ言葉が使われています。

イエスの場合に復活した人を指す言葉としてそれを理解したのなら、ここでも同じように復活した人を指す言葉として理解しなければなりません。
サタンによって突如この反キリストはよみがえりました。

 

復活したのちにユダヤ人のふたりの証人を殺しています
サタンから復活の力と権威を与えられた結果、ふたりの証人を殺すことができたわけです。

ローマ1:1〜4
ロマ 1:1 キリスト・イエスの僕、神の福音のために選び別たれ、召されて使徒となったパウロから――
1:2 この福音は、神が、預言者たちにより、聖書の中で、あらかじめ約束されたものであって、 1:3 御子に関するものである。
御子は、肉によればダビデの子孫から生れ、 1:4 聖なる霊によれば、死人からの復活により、御力をもって神の御子と定められた。
これがわたしたちの主イエス・キリストである。
復活により、イエスはメシアであることを証明されました。

同じように、反キリストも復活することによって自らが神であることを証明したと主張します。

 

 

 

私たちはまことの御子をとおしてまことの父なる神を礼拝します。

13:4 また、龍がその権威を獣に与えたので、人々は龍を拝み、さらに、その獣を拝んで言った、
「だれが、この獣に匹敵し得ようか。
だれが、これと戦うことができようか」。
13:4
人々はにせものの子をとおしてにせものの父を礼拝するようになります。

 

 

 

13:5 この獣には、また、大言を吐き汚しごとを語る口が与えられ
四十二か月のあいだ活動する権威が与えられた
13:6 そこで、彼は口を開いて汚し、神の御名と、その幕屋、すなわち、天に住む者たちとを汚した
13:7 そして彼は、聖徒に戦いをいどんでこれに勝つことを許され、
13:5〜7前半


反キリストの4つの活動 :

①      傲慢なことを言い、汚しごとを言う[大言を吐き汚しごとを語る]口が与えられた。
彼は雄弁だということです。

②      四十二か月活動する権威が与えられた
患難時代の後半の期間の活動のことをいっています。

③ に対する汚しごとを言い始め、天に住む者たちをののしった[神を汚し、天に住む者たちとを汚した]。

④ 聖徒たちに戦いをいどんで、或るグループの人たちを支配するようになった。

 

聖 徒 :
黙示録の患難時代に何回かでてきますが、「教会時代の・・・」とか「教会の聖徒」という言葉にはなってないことに注目してください。
携挙が起こって以降地上に教会はありませんので、聖徒とは「教会の聖徒」ではなく、単に「聖徒」とだけ呼ばれています。

 

 

 

13:7後半 さらに、すべての部族、民族、国語、国民を支配する権威を与えられた。
13:7後半
反キリストは政治的な力を蓄えつつあるという事がわかります。

 

 

 

13:8 地に住む者で、ほふられた小羊のいのちの書に、その名を世の初めからしるされていない者はみな、この獣を拝むであろう。
13:8
彼は宗教的な力まで手に入れようとしています。

未信者たちは反キリストを神として礼拝するようになります。

 

 

 

13:9 耳のある者は、聞くがよい。
13:10 とりこになるべき者は、とりこになっていく。
つるぎで殺す者は、自らもつるぎで殺されねばならない。

13:9〜10ab
どのように他の人を扱うかによって自分も扱われるようになるという警告の言葉が与えられます。

 

 

 

ここに、聖徒たちの忍耐と信仰とがある。
13:10c
患難期を通過する聖徒たちに対して、迫害し殺す者を神は必ず罰する、神の守りがあるという慰めの言葉になっています。

 

 

 

にせものの父
にせものの子をみてきましたが、
11節以降にせものの聖霊でてきます。

 

 

ヨハネの黙示録レジュメ(13)2016年5/14 黙13:11~18 地からの獣、獣の実体とその働き(にせものの聖霊、にせ預言者、荒らす憎むべきものの2段階)、獣の刻印(666) へ

 

 

引用聖句は日本聖書協会『旧約聖書 1955年改訳、新約聖書 1954年改訳』(口語訳)を使用しています。

練馬桜台聖書フォーラム

代表 :南 知之

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